【白猫】神ヲ討ツ魔拳 Story
開催日:2014年10月21日~24日
目次
登場人物
story1 暴虐ノ神
主人公、買い物終わったよ~!
荷物は、バロンさんが飛行島に運んでくれるそうよ。
だから、アタシたちは観光でも…………ん?あそこにいるの、ルーグじゃない?
…………
<路地の片隅で、いかめしい顔をした青年が、ひとりの男と話している。
やがて、男は何度も頭を下げながら青年のもとから去っていった……>
ルーグ~?どうかしたの~?
相談を受けていた。
街の近<に<荒ぶる神>が現れ、人を襲っている……らしい。
か、神様が暴れてるっていうの!?そんなの、どうしたらいいのよぉ~!
倒しにいく。
ごくあっさりとなんてこと言ってんのよアンタ!?
他に方法もない。俺が行く。
ま、待ってください、ルーグさん!
私たちも行きます。そういうことなら、見て見ぬふりはできませんから……
わかった。では向かおう。
へ?い、今から?その、観光の時間とか~……
放置した分だけ、被害が増える
うぐっ……わ、わかったわよ!とっととその神様をやっつけて、みんなで観光しましょ!
story2 冒涜ノ覚悟
でも、なんで神様が、いきなり<荒ぶる神>とかいうのになっちゃったのかしら……r君たちが考えている神とは違う。
そうなんですか
<荒ぶる神>となるのは、霊獣だ。
霊獣……って、どーぶつ?
そうだ。神秘の力と知性を備え、時に、その土地の守り神としてあがめられる獣だ。
子猫ちゃんも、そのたぐいだと思っていたが。
誰が子猫ちゃんよ!アタシはキャ・ト・ラ!
(子猫ちゃん……)
霊獣は話せばわかる相手だ。だが、知性を失い、ただ暴れ回る存在と化すことがある。
それが<荒ぶる神>だ。かつて俺が滅したのも、そういう存在だった。
<ルーグが、両腕を掲げてみせる。その手には、見るも禍々しい紋様が刻まれている。>
<荒ぶる神>を倒したことで、俺の腕には禁呪が宿った。今回もそうなるかもしれない。
この土地の<荒ぶる神>を倒したらルーグさんの呪いが増えるかも……ってことですか?
だ、だいじょうぶなの、それ!
罪もない人々への被害を看過するわけにはいかない。
でもぉ……
それにひとつ考えがある。
?
story3 魔拳奏上
<荒ぶる神>とおぼしき魔獣を倒した瞬間、その肉体から、どす黒いオーラが吹き上がり――
それは、一直線にルーグへと向かった!>
!
ルーグ!
……ッ!
<禍々しい黒のオーラは、ルーグの身体をまるごと呑み込み、徐々にしみ込んでいく――
瞬間、闇の奥からのぞくルーグの瞳が強烈な光を放った!>
――はぁぁああッ!!
<ルーグの全身から放たれる黒い炎が押し寄せて来ていた黒のオーラを吹き飛ばしていく……!>
ルーグさん……!だいじょうぶですか!?
生きている。
それは見りゃわかるわよ!今の、何がどうなったの!?
俺の禁呪の方が強かった。
…………。ええっと……???
今、倒した<荒ぶる神>が、新たな禁呪としてルーグさんに取りつこうとしたけど……
ルーグさんはもともとかかっていた禁呪の力で、それをはねのけた、っていうことですか?
そうだ。
ああ、そういうこと……もうっ、ほんとアンタ、ざっくりとしか物を言わないんだから!
さっき言っていた『考え』ってこれのことだったんですね。
我ながら、うまくいって驚いている。この禁呪が役に立ったのは初めてだ。
ぜんぜん驚いてるように見えないんだけど……
驚くとむしろ冷静になるタチだ。
いやアンタふだんからそーじゃん!
story4 墜堕ノ由縁ノ誰力知ル
本当なんでしょうか。倒したはずの<荒ぶる神>が復活しただなんて……
わからない。だが、本当なら俺の責任だ。
今度こそ完全に滅してみせる。
そもそも、どうして霊獣が<荒ぶる神>になったりするのかしら……
それも不明だ。俺も、原因を知りたいとは思っているのだが。
ルーグさんの禁呪を解く方法も、探さないといけないですしね……
俺が正気を保っているうちに、なんとかしたいところだ。
サラッと怖いこと言わないで~!
実際、その危険性はある。禁呪は徐々に俺をむしばんでいる。いつまで正気でいられるか、正直、あまり自信はない。
本当に正直なんだから……
よく言われる。そして、よくそれで怒られる。
怒られる?
生まれ故郷の連中にだ。おまえは正直に物を言いすぎる、と言われていた。
へえ~、たとえば?
服を裏表逆に着ている、ということをみんなの前で指摘するな……とかだ。
なるほど……
俺の言い方だと伝わらないかもしれないが、みな、いいヤツらだった。
だから俺は、里を襲う<荒ぶる神>との戦いを決意した。
みなを救うためなら、刺し違えてでも戦う覚悟だった……
……ひょっとして、それ、里のみなさんにも言いました?
言った。なぜか、すごく怒られた。
その理由も、いまだにわからない。知りたいとは思うのだが……
最終話 拳、吼ユ
こ……今度こそ、やっつけたっ?
<倒れた<荒ぶる神>の身体から、またも禍々しいオーラが吹き出てきている……>
ひょつとして……あれをなんとかしない限り、復活するのかしら……
なるほど。ならば――
……来いッ!!
<叫び、腕を掲げるルーグ。すると<荒ぶる神>のオーラがその腕に吸い込まれていく……!
ルーグ、アンタ……!
く……う――おぉぉおおおおっ!!
<咆哮するルーグ――黒のオーラは、その腕に新たな紋様となって刻まれていく……>
はあっ……はあっ……はあっ……はあっ……
ルーグさん!
……勘違いを、していた。
<荒ぶる神>を滅することは、人の身ではできない……
こうして器に宿らせなければ……おそらく何度でも復活する……
そんな……じゃあ、ルーグは――
呪いが増えた。
それはわかってるんだってば!じゃなくって、どうすんの!?これから!
呪いを解く。これまで通りだ。
1つも2つも変わらない。まとめて解呪する方法を探せばいい。
カンタンに言うわねぇ~……
言うこと自体に難しさはない。
そういうこと言ってんじゃなーい!
すまない、子猫ちゃん。なぜ怒られているのかわからない。どうすればいい。
まずその呼び方をやめんかぁーー!