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【白猫】鬼アゲいろは歌 Story

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最終更新者:にゃん


2015/02/23


目次


Story1 言ノ葉を探す鬼

Story2 鬼も震える言ノ葉

Story3 オー米ガー!

Story4 憐れでウザイ響きなり

Story5 言ノ葉を紡ぐもの



登場人物




story1 言ノ葉を探す鬼


……面白い言葉を?

そうじゃ。わらわは人間の言葉に鬼興味があるのじゃ。面白い言葉を見つけるとアゲアゲなのじゃよ。

言霊を操れば、変わった言葉を見つけることはでき言霊を操れば、変わった言葉を見つけることはできるのじゃが……

<キサラギの巻物に、文字が浮かび上がった。>

意味の分からぬ言葉も多くてのう。実際に確かめぬと、なんともいえぬ。

そういうわけで、旅をして確かめておるのじゃよ。

変わった理由で旅をしているのねえ。

わらわは面白い言葉を集め、歌をつくりたいのじゃ。

じゃが、意味がわからんと歌いようがないからの。

鬼族ってヒマなのねぇ?

ヒマなわらわにつきあっているおぬしらもヒマ人じゃ。

……なんだか、気になってきてね。

知らない言葉がこんなにあるとは思わなかったわ。

それが言葉の魔力というものじゃよ。

一つの言の葉は、新たな言の葉を産み、言の葉の森を成す。

言葉は果てしなく、それでいて近しいもの。わらわも言葉の魔力にひかれた一人なのじゃ。

魔力ねえ。

なんなんでしょうね。この……<ぬへっふ>って。

うーむ。この島では一般的な言葉らしいがのう?

島の人たち、教えてくれませんでしたね?

なんだか鼻で笑われただけだったわね?

一体どういう意味であろうかのう? む?

<道の脇に、看板がある。

そこには一言、『ぬへっふ→』と書かれている。>

<ぬへっふ>……

……この先に、<ぬへっふ>が……? これは、確かめねばなるまいて!



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story2 鬼も震える言ノ葉



ようやくたどり着いたわね! <ぬへっふ>はどこ?!

あれじゃない?

<目の前に、とぼけた形の岩がある……>

うーん、けっこうくぬへっふ>だわ。

なかなかにくぬへっふ>じゃのう。しかし……なにか違う。

どう違うの?

これは<ぬほっふ>という感じではないかの?

<ぬほっふ>ねえ……?あれ?

<一行の目の前を、岩そっくりの顔の人が、通りかかった。>

……<ぬへっふ>。

<ぬへっふ>じゃ………まちがいない、<ぬへっふ>だわ。

<ぬへっふ>を たずねてみればそんな顔 人だか岩か 岩だか人か

いい歌だわ!

そうなの?

ようし、次は<ウルむす>じゃの。

まだあるのね?

……なにかの娘か息子じゃない?

方言なのかしら?

いまいちわからんのう。


 ***


……うーむ。絞り込めたような。そうでないような?

<ウルむす>って、おそろしいものみたいね……

ううむ。わらわもなぜか胸騒ぎがしてきたのじゃ。

となりの町に売ってるっていってたけど……

ええい、確かめてみぬことには始まらぬのじゃっ!!


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story3 オー米ガー!



ううむ……やっぱり寒気がするのう……?

どうしたんですか、キサラギさん?

やっぱり<ウルむす>はやめておいたほうが……

いいやっ!<ウルむす>が何か、絶対確かめてやるのじゃっ!


いらっしゃいませー! 炊き立ての<ウルむす>ですよー! ほっかほかですよー!

あっさり見つかったわ!?

<むす>はおむすびのことだったのね……?見たところ、普通のおむすびだけど……?

食べてみないことには……ねえ。

<ウルむす>おひとつですねー! ありがとうございますっ!

……どうしたの、主人公?

……あっ!? このおむすびすっごく重い!?

主人公食べてみて!

……

ど、どうしたの主人公、顔が青いわよッ!!?

おにぎりひとつで、まるで食べすぎたみたいだけど……

……わかったわ!このおむすび、お米が、お米が圧縮されてるっ!!

はーい。通常の十倍のお米をつかってますっ!ウルトラ十倍おむすび略して<ウルむす>です!

お残しをしたら、炊きこんじゃいますよっ?

たしかに恐ろしい代物ね!あれ?キサラギ?

お、おむすびの別名はおにぎりなのじゃー!!

それで怖がってたのー!?

おむすびを 握りつくして いとライス ウルむすなりと ひとのいうなり

さてさて、つぎの言葉を探しに行くかの?

いきなり元気になったわね! っていうかあのおにぎりほとんど食べちゃったし。

おにぎりではない。おむすびじゃー!

わかったわよ。ところで……次はむずかしいわね。

なんでしょうね、この……<とてかったん>って。

おむすび屋のいうことには、山に住むものが使う言葉らしいがのう?

確かめるしか、あるまいな。


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story4 憐れでウザイ響きなり



だいぶ山奥ねえ。こんなとこに誰か住んでるの?

……いいやキャトラよ。そこかしこより気配がするぞ。

嘘?どこどこ?


ふっ……さすがワタシりんごがあと一口で食べ終わるというのに冷静さを保っている……。

リンゴリンゴ!だれかいるみたいだよっ! お客さんかな?

……ふうむ、やつらが敵の刺客としたらどうだ……?

ならばりんごのシャッキリ感が残っているうちに、奴らを……シャクリ。

あ。

食べ終わった……

おい、おぬしら……<とてかったん>とはなにか知らぬか?

りんごがないとシャッキリできない!! ああ~だめだあ~とてかったんだ~

ほんとだ、<とてかったん>だね!


キサラギ、どうしたの?

そこに隠れていたものに、<とてかったん>について聞いてみたのじゃ。

ま……ニュアンスはわかったのじゃ。

よかったですね、キサラギさん!

奥山に とてかったんと響きたり ウザくもあれど いとあはれなり

ウザイの……?

さあ、最後の難物じゃ!

<キサラギの手にした巻物に、文字が浮かんだ――!>


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story




ふあああ、疲れたわ……アタシたち、一体何やってるんだっけ?

ここにキサラギさんが探している言葉があるんですか?

ふうむ……

……むむむぅー。このキサラギ、そこはかとなくミステイクしてしまったのじゃ。

この山にはくあの言葉>をあらわすものは、なさそうじゃて。

無駄足なのぉ? まあ、意味がわかっても、なあんだって感じで終わりだけどね。

そういうものじゃ。正体がわかるとつまらぬのは、鬼も言葉もおなじなのじゃ。

なるほどねぇ。まあ正体なんかどうでもいいわ。早く帰りましょ。お腹すいたわ。

さようか。わらわは興がむいた。ここで一首詠んでから帰るとするのじゃ。

キサラギさん……?

じゃあの、みなの衆。



さあて――そろそろ相手をしてやろうかの。古のものよ……

名前を忘れられ、この世から消えかけた鬼よ……

この言葉は……汝の名であるな?


<キサラギの視線の先に――黒い霞が現れる。

霞は奇怪にうごめきながら、次第に暗さを増していく。>



このわらわの<名>が望みか……よかろう。紅の鬼神が、相手になろうぞ!



<キサラギの一撃を受け、霞は散り散りになって消える……>


……鬼よ。汝の名はこのキサラギが書き残す。

安心せい。鬼がある限り、いや、言の葉を書き綴るものがいるかぎり……

汝の名は、永遠にうけつがれようぞ……!






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