聶隱娘
画像
ステータス
MIN | MAX | ||
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建造 | 中 | 29 | 238+2*4=246 |
農牧 | 劣 | 14 | 94+1*4=98 |
制作 | 劣 | 23 | 87+1*4=91 |
財務 | 劣 | 14 | 94+1*4=98 |
探検 | 優 | 58 | 597+6*4=621 |
天賦
★0 | 外で探検する時、建築を建造、修復する際の体力消費が10%減少する。 |
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★1 | 外で探検する時、建築を建造、修復する際の体力消費が20%減少する。 |
★2 | 外で探検する時、建築を建造、修復する際の体力消費が30%減少する。 |
★3 | 外で探検する時、建築を建造、修復する際の体力消費が40%減少する。 |
★4 | 外で探検する時、建築を建造、修復する際の体力消費が50%減少する。 |
物語
京杭大運河の桟橋は、貨物船や客船が出入りし、とても賑やかだった。
聶隱娘が姿を現すと、船頭は笑いながら声をかけた。「隱娘、またお姉さんを迎えに来たのかい。」
聶隱娘も笑いながら答えた。「ええ。陸路で時間を掛けすぎたかもしれないわ。姉は体が弱いから、長旅に耐えられないの。」
「今日の夕方、魯の運河から客船が来ると聞いてるよ、お姉さんがその中にいるといいね。」
聶隱娘は頷き、桟橋の一番目立つ位置に立って、前方を眺めた。突然、空に轟音が響き、大雨が降りはじめた。
人々は雨宿りのために散り散りになったが、聶隱娘一人だけは、全身に雨が降りかかるのも構わず、身じろぎせず立ち尽くし、遠くから見ればまるで彫像のようだった。
皆がため息をついた。「隱娘ちゃん、美人なのに残念だな。」
船頭は優しく微笑んだ。「これこそ姉妹愛って言うもんさ。」「でもそのお姉さんも本当にいるのかねえ。ここに毎日来て一年も経つっていうのに、その”お姉さん”を迎えられてないじゃないか。」
そんな議論をしていると、水平線に一隻の船が現れた。魯の運河から来たあの船だった。
聶隱娘は緊張した面持ちで拳を握りしめ、唇を固く結び、下船する乗客を見つめていた。
最初に出てきた人は、違った。二人目も、違う……そして最後の乗客も船から降りていった。
聶隱娘の瞳に灯された期待の光は徐々に消えていき、彼女の待ち人は今日も現れることがなかった。
聶隱娘は涙がこぼれないように、大きく息を吸い込み、ゆっくりと背を向けて立ち去ろうとした。
それを遠くから見ていた人たちも、それ以上彼女を悪く言うことは出来なかった。
そこに突然、一つの澄んだ声が響いた。「隱娘。」
聶隱娘はぱっと笑顔に変わり、両手を広げて相手の胸に飛び込んだ。「お姉ちゃん!遅いよ、何してたの?」
「民間の気風の視察と、民をなだめてたのとで遅くなっちゃった、ごめんね。」
二人の話を聞いていた人たちは全員、目を丸くした。「彼女のお姉さんって……朝廷のお方だったのか?」
聶隱娘がその女性を引っ張って、皆の前にやって来た。「こちらは、義理の姉の武則天よ。」
「武則天?あの女帝武則天なのか?」
聶隱娘は頷いた。「そうよ。」
「江南まで何をしに?」
「皇帝になりに来たんだよ。」