朝元宝閣
画像
レベル
Lv.49で開放
紹介
寒風が過ぎ去り、麗しき春がやって来た。同一和尚は、小坊主を連れて春の旅に出て、ついでに余所の寺を訪ねることにした。雲霧の立ちこめる小川と、生い茂る草の路を歩いていると、小坊主は足がだんだん疲れてきた。「お師匠さま、少し休みましょう。」小坊主は我慢できずにこぼした。「よし、ではここで春景色を楽しもうか。」師と弟子は、小川のほとりにある高い石と低い石にそれぞれ腰を下ろした。谷の風はまだ冷たさが残り、道端の幡がかすかに揺れていた。その先の山の頂に、今回訪れる寺がある。「小坊主よ、ここは一つ、問題を出してやろう。」小坊主は足をさすりながら「はい、お師匠さま。なんでもお答えします。」と自信ありげに答えた。同一和尚は笑いながら、道端の幡を指差した。「風が吹き、幡が靡く。では、風と幡、どちらが動いているのかな?」答えに窮し、小坊主はこめかみを押さえた。「風と幡、どっちが動いてるんだろう。」考え込んでも答えが出ないまま、小坊主は師匠の後について息を切らしながら山の頂までたどり着いた。山頂の風が頭上を吹き抜け、目の前に寺の門が現れた。「お師匠さま!答えがわかりました!」「ほう、言ってごらん。」「動くのは、風でも幡でもありません。」その答えに、同一和尚は震え上がった。小坊主の慧根が、これほど深かったとは。と、思ったのも束の間。「動いているのは、僕の目です。目を閉じれば、動いていることもわかりませんから。」同一和尚は目の前の小坊主と寺を眺めて、「森羅万象に仏法あり」と、密かに息をついた。
ステータス
所要材料 | 数 |
8 | |
1900 | |
200 | |
145 | |
8時間 | |
繁栄度・環境 | 430 |
経験値 | 2436 |
最大建造数 | 3 |