雪夜の囲碁(2022冬)
概要
レア度 | 画像 | マス |
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効果
7510
入手方法
厳さま2022冬限定建築
物語
キタが実家に帰り、聡は退屈していた。春花と強も、今は仕事が忙しいらしく、奇人もいないことが多い。小坊主は寺で熱心に経を暗記しているというし、戌吉は書院で先生の講義を受けているという。大雪が降り、万物が休息の時を迎えた。町の仕事もほとんど無い。夜になり、手持ち無沙汰な聡は、上着を羽織って家を出た。雪の夜は冷え込む。聡は寒さを凌ぐために大声を上げたいところだったが、眠った犬を起こしてしまうのを恐れ、結局やめた。気付けばいつの間にか、茅屋の外まで来ていた。聡はここでキタと碁を打ったことがある。聡は机の前に立った。積もった雪を払うと、碁盤が出てきた。聡は石が入った箱を開け、囲碁を打ってみようとしたが、ふと、その手は宙で止まった。ため息をついて手を引っ込める。「やっぱキタが帰ってきてからやるか。」雪が降り続け、碁盤は再び覆われてしまった。まるで、最初から誰もここに来ていなかったかのように。