相思子の木
概要
レア度 | 画像 | マス |
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効果
5010
入手方法
イベント
物語
「紅豆南国に生じ、春来りて幾枝か発く。願はくは、えっと、願はくは……」「願はくは君多く采擷せよ、此の物最も相い思はしむ。こんなにやってまだ覚えてないのか!」「あいたっ!」先生は無愛想に本で李戌の頭を叩いた。力こそ入っていなかったが、他の生徒たちの笑いを誘った。「先生、これが詩にある唐小豆の木ですか?」誰かが、目の前にあるさやがたくさんついた木を指さして聞いた。先生は、生徒たちにこの文章の意味をよく理解させようと、わざわざ今日の授業を唐小豆の木の下でしたのだ。「そうだ、この木に実っているのが唐小豆だ。」「ですが……どうして唐小豆が相思相愛の象徴なのでしょうか。小豆だって同じ赤い豆ですよね?」またしても笑い声が響き、先生は白髪交じりの髭を撫で、首を振った。「ある女性が、辺境で戦う夫を想い、血の涙を流した。涙は土に落ちて根を張り、木となり、唐小豆を実らせたという伝説があるんだ。だから唐小豆は相思子とも呼ばれる。」「その女性は、夫と再会できたのでしょうか。」先生はため息をついて続けた。「よく覚えていないが、どうだったろうね。」「先生、先生にも会いたい人はいますか?」そう問われた先生は遠い目をして、しばらくしてから、「さあ、よく覚えていないね」と答えた。