大雪の山道
概要
レア度 | 画像 | マス |
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効果
25
入手方法
イベント
物語
山道は雪に覆われ、登る人はさらに少なくなった。文は一人で道を歩きながら、雪を踏みしめる自分の足音を聞いていた。この小道をまっすぐ行って石灯篭が見えれば、寒山書院がある。そう、文は知っていた。十年前、文は寒山書院を卒業し、この道を通って山を下った。明るい未来を確信していた当時の文は、まさか十年後、何度も落第して失意のうちに帰ってくることになろうとは夢にも思わなかった。「まあ、昔のことを考えるのはやめやめ。石灯篭さえ見えれば番屋の章さんに会えるはずだ。」文は肩の雪を払い、溜め息をついた。「章さん、もし失敗してもここに戻ってくればいつでも鶏もも焼きを食べさせてやるって言ってたけど……本当だよな?」章さんが焼いてくれる鶏ももを思い浮かべ、文は胸が温かくなり、重かった足取りも軽くなっていた。