ヤシの木
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概要
| レア度 | 画像 | マス |
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 |  |  |
効果
入手方法
ガチャ
物語
李家の娘は、自分が病床に伏して何年になるか、もはや覚えていなかった。従姉妹たちは、彼女が寂しくないようにとよく見舞いに訪れた。従姉妹たちは花を庭に運び入れ、春の風景を作り出すと、旅のお土産を渡した。娘は嬉しそうなそぶりで受け取ったが、その実、胸が苦しかった。自分だって、外に出てみたかった。従姉妹たちは顔を見合わせ、無言で帰っていった。それ以来、従姉妹たちが李家を訪れることはなかった。李家の娘の病弱な体は、どうにか春を乗り越え、夏を迎えた。毎年夏になると、木一つない窓の外から部屋にひどく日差しが射し込み、娘はいつも苦しんでいた。しかし、なんと今年は、窓辺に木陰が見えるではないか。体を起こして窓の外を見ると、いつの間にか、見たこともない高い木が何本も生えていた。びっくりする暇もなく、部屋に従姉妹たちがニコニコと入ってきた。「南の海辺から、ヤシの木を買ってきたんだ。」「でも植え方がわからなくて、強にずっと相談してたの。」「海が見たいって言っていたから、木の下に砂を撒いて、砂浜風にしたのよ！」「体がよくなったら、本物の海を見に行こうね！」李家の娘はこっそりと涙を拭き、置いていた煎じ薬を勢いよく飲み干した。
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