嵐栖山
概要
レア度 | 画像 | マス |
---|---|---|
効果
5010
入手方法
ガチャ(山谷)
物語
嵐栖山には仙人がいる、と母は球球に教えた。しかし、球球は信じていなかった。だって、先生は仙人なんていないって言っていたのだから。球球は柴刈りに嵐栖山に入り、垂れ下がったつるに囲まれた小道を通り、雲が漂う高さまで登ってきたが、ついぞ仙人は現れなかった。やっぱり母は嘘つきだ。「えーん……」ふと、雲の中から泣き声が聞こえきた。球球はあちこち探し回ると、松の下で涙をぬぐっている童子を見つけた。「どうしたの?」童子は何も言わず、泣き続けた。「迷子になっちゃったの?」「えーーん!」童子の泣き声は大きくなった。球球は頭をかき、袋から飴を取り出した。食べるのを惜しんで何日も取っておいたものだ。「これをあげるから、もう泣かないで。」童子は飴を受け取って口に入れると、やっと泣きやんだ。「美味しいね。お返しに、これあげる。」童子は金色に輝く豆を取り出し、球球の手のひらに置いた。球球は豆を受け取った。それはまあ重い重い豆だった。童子は、山の上へ飛び跳ねて行き、あっという間に雲の中へ消えてしまった。「ねー!おうちはどこなのーー?」球球が叫んだ。「雲の奥深くだよーー」雲の中から、童子がにこやかに答えた。