竈神の祭壇
概要
レア度 | 画像 | マス |
---|---|---|
効果
10
入手方法
イベント、袁洪(梅山の七怪)
物語
町にまだ正月の雰囲気が残る中、家々ではかまどを祀る準備が始まっていた。二月二日、湛と弟の苗は早起きし、厨房をきれいに掃除した。
父が厨房にやってきて、かまどに湛が書いた対聯を張り、祭壇を運び入れた。祭壇には、木彫りの竈神と、かまど飴、そして果物が置いてある。苗は父の後ろに跪き、雄鶏を抱いて、怯えるように父を見上げた。
前に立つ父は真剣な面持ちで線香を手にし、竈神に向かって三拝した後、香炉に線香を挿した。
やっと儀式が終わると、苗は兄のところにタタタっとやって来て、かまどの上の対聯を指さし、「お兄ちゃん、字上手だね。」 と言った。
「おっ、小さいのに口先は一丁前だな。飴、食べるだろう?」
「お兄ちゃんお願い、二つちょうだい。だっこしながら、食べたくてたまらなかったんだ。」
湛は弟の頭を撫でながら微笑んだ。「はいはい、ほら。」「飴を食べたら勉強頑張るんだぞ。」
「うん!わかった!覚えが早いって、 先生が褒めてくれたんだ!」甘いかまど飴をコロコロと頬張りながら、苗はにっこりと明るい笑顔を浮かべた。