竹林の寝床
概要
レア度 | 画像 | マス |
---|---|---|
効果
1010
入手方法
梅山の七怪
物語
キタが船で故郷に帰ってから、奇人はまた一人暮しを始めた。町のボロ家のほとんどは奇人とキタが修理したため、奇人は、しばらくやることがなくなってしまった。一人ぼっちで用もなく、奇人は家にいたくなかった。この茅屋にキタの姿がないことが、奇人にとって、なんとなく居心地が悪かった。家の横にちょうど空き地があり、暇を持て余した奇人は、そこに竹を移し植えた。梅雨が来て、タケノコがたくさん生える時期になり、つい数日前までまばらだった竹も、一夜にして立派になった。奇人は、布団を抱えて、小さな空き地を見つけると、布団を敷いた。「まだ何か足りない気がする。」奇人はまた、いくつかの小物を茅屋から取り出した。「これでいいだろう。昔流浪していた頃の野宿みたいな気分だ。」春花は、奇人を家に連れ戻して、結婚させて、幸せにしてやろうと考えていた。しかし、強は花の枝を切りながらこう言った。「なんで今の奇ちゃんが幸せじゃないと言い切れるの?」昼の蝉時雨、竹が、奇人の顔に影を落とした。奇人は布団に横たわり、頭上の竹林に開けた小さな青空を見て、つぶやいた。「竹林と共に、孤雲独り閑なり。」空からゆっくりと落ちてくる笹の葉に手を伸ばすと、しばらくして、竹林の中から澄んだ音が聞こえてきた。