湯円店
概要
レア度 | 画像 | マス |
---|---|---|
効果
35
入手方法
イベント
物語
毎年冬至から元宵節前後の時期は、湯円店の書き入れ時だ。柔らかく、もちもちで、甘みのある丸い湯円の一粒一粒は、晩冬を過ごす人たちにとって最高の癒しだ。住民たちから愛され、湯円店は町に続々と出店されたが、中でも何さんの店は特別だ。彼の店では、具材豊富な湯円を出すだけでなく、北から客が来れば、安い値段で温かい餃子を振る舞う。事情をよく知らない客が、店主をからかった。「何さん、この店は湯円屋か餃子屋か、どっちなんだ?」何さんは湯気で赤くなった顔を上げて、笑いながら答えた。「もちろん湯円屋さ!湯円は大好物だからな。餃子も作るようになったきっかけは、何年も前の出来事だ。」客は好奇心に駆られ、詳しく、とせかした。「数年前、商売で北方に行ったんだ。その年の冬至、町には餃子の香りが漂っていた。俺は故郷の甘味が食べたくて、全ての店に聞いて回ったが、湯円屋はどこにもなった。そしたら、餃子屋の店主がわざわざ湯円を作ってくれたんだ。故郷ほど美味くはなかったが、とても温かくて、心が満ち足りた。」「だから、江南水都に来る北の人たちも、きっと故郷の味が恋しいだろうなと思ってな。店は道沿いで北からの商人の往来も多いから、彼らが食べたいなら俺は作る。餃子を作ってもさほど手間はかからないしね。」ちょうど湯円を食べ終えた客は、思わずうなずいた。「湯円、すごく美味しかった。心まで温まるね。あと、餃子を一碗頼むよ。北の友達に届けてく!」