悠然たる水亭
画像
開放条件
Lv.58・州府レベル9以上
ステータス
材料 | 11 3100 550 560 |
11時間 | |
経験値 | 5837 |
繁栄度・環境 | 700 |
最大建造数 | 3 |
紹介
王府には閑静な水亭があり、幼い親王と世子はよくここで遊んでいた。
兄弟は三つ違いだった。どちらもまだあどけない年齢のためか、二人一緒になれば、王府の大人たちを困らせることばかりしていた。
魚を釣ったり、鳥を捕ったり、木登りしたり、授業をサボったり・・・・・・大人から禁止された遊びを、いつもわざとやっていた。
親王の母親はよく父親のもとへ行っては、世子が息子に悪影響を与えると訴え、しまいには、王妃は世子の母親として失格だと皮肉を言った。
心優しい王妃は、年老いの親王に叱られても言い訳をせず、ただ俯いて黙り込み、はらはらと涙を流した。
時が経ち、これらの言い争いは多かれ少なかれ兄弟の耳にも届いた。しかし、幼い親王には理解できなかった。大人たちが怒っていても、いつも兄に甘えるよう に、機嫌を直させればいいと思っていた。
ところが、いつの間にか兄は笑わなくなり、水亭に遊びに行く時も連れて行ってくれなくなった。
この日、親王は嘘泣きをしながら兄の腕を掴み、無理やり水亭まで連れて来た。得意な芸をいろいろ披露し、兄をげらげらと笑わせた。
笑い疲れてしまった二人は、大の字で床の上に寝そべった。
どれくらい経ったのか、兄はふと、大人になったら何がしたいかと聞いてきた。 親王にとってあまりにも深い質問だった。まったく考えていなかった彼は、困ったように顔をしかめた。
兄はその返事を待たずに続けた。「お前はまだ子供だから、考えもしなかっただ ろう。俺の夢を知っているか?昔は、俠客となり思うままに世を歩きたかった。 しかし母上はご病気だ。俺は世子と母上の息子としての責任を果たさねばならない。旅に憧れた俠客は、町に留まり良き世子として生き、母と民を守ろうと思う。」
「兄上すごい!・・・・・・でも・・・・・・どうやって守るんだろう?」
「ん・・・・・・どうだろう。将来、もし世が穏やかでなくなったら、武器を取って国を守る。暮らしが穏やかであれば、町に露店を出して、民に必要なものを提供してあげよう。そうだ、無料の茶屋はどうだ?」
「いいね!!果物とかお花を飾ろう、ぼくお花大好き!」
「うん!じゃあそうしよう。」
楽しそうに笑いかけてくる兄を見て、幼き親王もまた、とても嬉しかった。