滝の長亭
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開放条件
Lv.58で開放
ステータス
| 所要材料 | 数 |
 | 1000 |
 | 今すぐ |
| 繁栄度・環境 |  |
| 経験値 |  |
| 最大建造数 | 3 |
紹介
この年の秋、王府は王妃を失い、世子は母を失った。
葬儀が済むとすぐ、世子は遠い地方へ遣いに出されることが決まり、近いうちに旅立つことになった。
幼い親王は兄に会いたいとずっと騒いでいたが、母はいつも、世子には大事な用事があり、今はとても忙しいのだと伝えていた。何がそんなに大事なのか、幼い親王にはわからなかったが、誰も答えを教えてくれなかった。
そして世子が旅立つ日、親王はなんとか抜け出し、手綱で手を擦りむくほど一生懸命馬で追いかけ、やっと長亭で兄に追いついた。
世子は弟が現れたことに驚いたが、すぐに笑いだした。しかし、もはやその笑顔は以前のものとは違い、いくぶん苦々しい物が滲んでいることに親王は一目でわかった。
二人は長亭で別れを惜しんだ。長亭は渓流の上に建てられており、周囲は木々に囲まれ、その下から澄んだ水が流れ出し、さらに低い淵に落ち、小さな滝となっていた。親王は兄の袖を引っぱり、一緒に帰ろうと説得しようとしたが、今度はうまくいかなかった。
兄は昔のように笑って彼の肩を叩き、一生分の話をすべて話しきろうとするかのように、さまざまなことを彼に言い聞か せた。
夕陽が傾き、同行の者が世子を急き立て、二人はやがて別れを告げた。幼い親王は亭の中から、馬に乗って山水の中に少しずつ消えていく兄の後ろ姿を見送った。
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