山中の雪屋
概要
レア度 | 画像 | マス |
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効果
60 閑人住居
入手方法
厳さま2023冬限定建築
運試し宝箱・冬
物語
大詩人の謹は隠居生活に憧れていた。いつの日か浮世の煩悩を捨て、どこかの山の中で余生を過ごすことを夢見ていた。
繁忙だった半生を経て、ようやく五十歳になった年に、この願いを叶える機会を得たが、どこの山で晩年を過ごすか、その選択に悩まされた。
彼は江南水都の名山を訪ね歩き、ついに 大体の位置を絞り込んで、その後も何度もその山に登って観察したが、満足の行く場所は見つからなかった。
ある冬の日、大雪が止み空は晴れ渡り、白く覆われた竹林を抜け、渓流に遡って北へ行くと、源泉のところに荒廃した小屋を見つけた。
白雪に黒瓦、紅木に青松、真っ白な天地の中で一際目立っていた。
その景色に心を動かされ、彼は一目でここに居を構えることに決めた。
老朽した小屋は一新に修繕され、彼もやっと「松花で酒を造り、春水で茶を煎じる」の意のままな生活を送ることができた。
もうこの世には大詩人の謹はいなく、ただ山中に隠居する老人と数々の名作が残された。