宮殿の照壁
概要
レア度 | 画像 | マス |
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効果
10
入手方法
建築ガチャ(輝煌)
物語
慧妃と麗貴妃は犬猿の仲だ。
麗貴妃は美貌の維持に執心しており、毎日化粧や身なりに二刻もかける。それに負けじと慧妃は三刻を費やす。慧妃が芍薬を植えると、麗貴妃はより鮮やかな薔薇を植える。
麗貴妃が新しい服を着ると、慧妃はさら に新しい服を仕立てる。
今回の宮中の大改修で、麗貴妃は職人に照壁の模様替えをさせた。慧妃はこのことを知り、すぐに職人を呼びつけ、もっと豪華なものをと作らせた。
しかし、職人の仕事がまた終わらないうちに、麗貴妃に知られてしまい、麗貴妃はさらに職人に模様を変えるよう命じた。どんな模様にしようか?いずれにせよ慧妃より豪華なのにしないと!
職人たちは大いに困った。お妃は二人とも、相手よりいい物を作れと命じてくる。一体どうしたものか。
職人たちの悩みを聞いた親方は答えた。
「バカもの!いいか、俺を見てろよ。」 親方は慧妃の宮殿の照壁に春蘭と蕃草の模様を施し、彼女に伝えた。「慧妃さまは春蘭のような清らかなお方です。この春蘭は正に慧妃さまのための花と言えましょう。そして蕃草は枝と葉が長く、長寿と子孫繁栄を意味します。」
「いいことを言うわね。わたくし、春蘭のように気高くてよ。」慧妃は喜んだ。
そして親方は、麗貴妃の宮殿の照壁に百蝶が花を舞う模様を施し、こう伝えた。
「麗貴妃さまの美貌は宮中随一です。この牡丹の花はさながら貴妃さまの美貌のよう。百蝶も貴妃さまに一目会いたいと、集まっております。」
「よく言ってくれたわ。妾こそ、宮中で最も美しいわよ。」麗貴妃も喜んだ。
職人たちが唖然とする中、親方は告げた。
「ほらな。職人たる者、手先が器用なだけじゃなく、口先も達者にならねぇと。大切なのは心だ!」