茶葉店

最終更新日時 : 2023/05/23 11:08

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Lv.27で開放

強の茶の木の盆栽を売るのを手伝うため、聡も杭州に来た。

聡は様々な売り方を考え、値段も最低限まで下げたが、誰も盆栽を買おうとしなかった。

人々は「茶の木の何がいいんだ、野花の方がよっぽどマシだ。」と口を揃えた。

強の盆栽の山を見た春花は頭を抱えたが、一方で、茶の木の盆栽は悪い発想ではないと考えていた。

春花は、近々ちょうど杭州に茶葉店を開こうとしていた。この二つを上手く組み合わせられるかもしれない。春花は一晩中考え込んだ。

そして翌日、町に突如として一つの茶葉店が現れた。

普通の茶葉店とは違い、この店には出来上がった茶葉は置かれておらず、代わりに、茶の木の盆栽がたくさん置かれていた。人々は、珍しいもの見たさに行列をなした。

店では、茶摘女がその場で茶葉を摘み、茶葉を鑑定する職人がその場で茶葉を選び、製茶職人がその場で茶葉を炒っていた。

ここではお茶は予約のみで、直接購入することは出来ないが、自宅まで届けてくれる。

また、客は店でお茶作りの流れを体験できる。

春花の店は、開店当日からお茶市場全体を盛り上げ、他店も春花の茶葉を学ぼうとした。しかし、市場で茶の木の盆栽など誰も見たことがなかった。

その時、市場で、ある噂が流れた。「春花の茶の木の盆栽は、強のところで注文したらしい。」

翌日、強の茶の木の盆栽は見事売り切れた。

暇になった強が聡の元へ遊びに行くと、聡は椅子にぐったりと座り込んでいた。「どうしたの？」

聡は力なく答えた。「杭州では楽できると思ってたのに、今日は七つ目の仕事ができた。茶葉の配達。」

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