葦の野営地(閑人)
概要
レア度 | 画像 | マス |
---|---|---|
効果
15
閑人住居
入手方法
悪党(暴漢)尋問
物語
夕暮れ時が近づき、葦原に風が吹きはじめた。舞い散る葦の花にくしゃみをした王争先は、大きな石の上から起き上がり、体を動かした。「意気地なしめ。怖気づいて出てこられなくなったんじゃないでしょうね。」ぐっと伸びをして、王争先は葦の間から、少し離れたところにあるボロ船に目を向けた。今日は、とある暴漢を捕えようと追っている。しかし、葦原に逃げ込まれ、姿を見失ってしまったのだ。葦の花が体については痒くなると悩んだが、姿を見失ってすぐこのボロ船を見つけ、このまま船を見張ることにしたのだった。隠れやすそうな大きな岩を見つけ、横になって何時間も青い空と白い雲を眺めていると、ぐうぐうとお腹が鳴りはじめた。このまま待つべきか、それとも捜しに行くべきかと考えていた時、ついに、船付近の葦がガサリと動いた。「くっそ!今日はついてねーな!腹が減ってしょうがねー!」暴漢は大股で船に歩み寄り、石の上の西瓜を切ろうと刀を振りかざした。その瞬間、王争先も暴漢の首に剣をひたりと当てた。「久しぶりね。」「お、お許しを……」暴漢は足をガクガクと震わせ、今にも膝をつきそうだ。「余計なことはよしなさい。あなたの罪は衙門で公正に裁かれるわ。」王争先はそれ以上何も言わず、暴漢を押さえつけ、町中へと向かった。