【ストーリー】EPISODE 2-3 一体どれだけ大きいの?

| EPISODE ◆ 2-3 一体どれだけ大きいの? 灼熱ウェルカム! |
登場人物
カリム、グリム、トレイ、ケイト、ジャミル、マレウス
テキスト全文
── 熱砂の国‐絹の街 ──
カリム:「それじゃー、本格的に観光を楽しむ前に、まずはオレの家へ行こうぜ!」
グリム:「カリムの家って、こっから遠いのか?」
グリム:「オレ様暑くて疲れてきた……
何時間もかかるとかはヤなんだゾ!」
カリム:「そんなにかからないって。家は、ここから見える場所にあるしさ。」
トレイ:「それは助かる。歩いて何分くらいだ?」
カリム:「ん? 歩くのか?」
カリム:「そうすると……3、4時間くらいはかかるかな?」
ケイト:「え? ここから見えるって言ってたのに、そんなに時間がかかるの?」
トレイ:「見えるのなら教えてくれ。いったいどれが、カリムの家なんだ?」
カリム:「ほら、あの高台にあるのが、オレの家だよ。」
……あれがっ!?
ケイト:「えっ!? こんな遠くからでもハッキリ見えるよ!一体どれだけ大きいの?」
トレイ:「個人の家っていうよりも、テーマパークか城って感じだ……。」
ジャミル:「アジーム邸は『絹の街』の象徴のような建物で、広く知れ渡っています。」
ジャミル:「タクシーに乗って、アジーム邸までって言えば、連れてってくれますよ。」
カリム:「毎日のように人が見学に来るし、観光バスが立ち寄っているよ。」
トレイ:「まさに観光スポットだな……。」
マレウス:「しかし、どうやってあそこまで行くんだ?」
マレウス:「僕は空を飛んでも構わないが……」
ジャミル:「迎えの車を呼んであります。安心してください。」
カリム:「おっ、来た来たー!」
カリム:「さぁ、みんな乗ってくれ。」
ケイト:「……なに、このでっかい車!?」
トレイ:「こんなに長い車、見たことないぞ。何メートルあるんだ!?」
ジャミル:「全長15メートルです。特注で、冷蔵庫やマッサージチェアが完備してありますよ。」
ジャミル:「大事な来賓をお迎えする時に使う特別仕様車ですからね。」
カリム:「学校の友だちを連れてくって話したら、とーちゃんとかーちゃんが用意してくれたんだ。」
カリム:「大切な友だちを乗せるんだから、このくらい普通だろ?」
トレイ:「王族のマレウスにはふさわしいかもしれないが、さすがに俺たちが乗るのは……なぁ、ケイト?」
ケイト:「えー。いいじゃん、乗っちゃおうよトレイくん。」
ケイト:「こんな機会でもなきゃ、セレブ車なんて一生乗れないでしょ。何事も経験、経験。」
パシャッ!
ケイト:「うんうん!」
ケイト:「♯最高のスタート ♯なんちゃってセレブ♯キラキラ ♯熱砂の国……ってカンジ!」
ケイト:「あとで投稿しよ♪」
トレイ:「あとで?今じゃなくていいのか。」
ケイト:「んー。ここは学園の外だし……カリムくんとマレウスくんが一緒にいるからさ。」
ケイト:「居場所を知らせるようなリアルタイム投稿は避けといた方がいいでしょ。」
ケイト:「オレが場所を発信したせいでカリムくんがさらわれた!とかなったらジャミルくんに恨まれちゃう。」
トレイ:「なるほど……防犯のためか。その発想はなかったな、俺も気を付けるよ。」
ケイト:「その分、たっぷり時間かけて加工したトレイくんの写真、あとでいっぱいアップしちゃおーっと。」
トレイ:「いや、俺のはいいって……。また寮の奴らにからかわれる。」
カリム:「早く出発しようぜ! 家まではあっという間に着くからさ。」
< >

