【ストーリー】EPISODE 2-7 プライベートパーク

| EPISODE ◆ 2-7 プライベートパーク 灼熱ウェルカム! |
登場人物
ケイト、トレイ、ジャミル、マレウス、カリム、グリム
テキスト全文
── 熱砂の国‐アジーム公園 ──
ケイト:「……あ、公園の奥の芝生にラクダがいる!」
カシャ
トレイ:「驚いたな。象やキリンもいるじゃないか。」
ジャミル:「昔は、ラクダを移動手段として使っていました。酷暑でも長距離を歩き続けられますから。」
ジャミル:「今では観光客を乗せての名所巡りがほとんどですね。象やキリンがいるのもそのためです。」
ケイト:「無料で入れる公園なのに、まるで動物園やテーマパークみたい。」
ケイト:「熱砂の国の公園って、他もみんなこんなカンジなの?」
ジャミル:「いいえ、このアジーム公園が特別なだけで、他は普通ですよ。」
……んっ?
トレイ:「今、アジーム公園と言っていたが……。」
ケイト:「もしかして、ここって……?」
ジャミル:「はい、この辺りは全部、アジーム家の私有地になります。」
えーーーーっ!?
トレイ:「つまり、この公園はカリムの家の持ち物ってことか!?」
ケイト:「これがプライベートパーク……信じらんない広さ!」
トレイ:「公園を歩けば、カリムの家に着くのも、当たり前だな……。」
ケイト:「っていうかもうここもほぼカリムくんの家じゃない?」
マレウス:「随分と明るく開放的な庭だな。」
ジャミル:「ここは、アジーム邸から近いので、休憩時間によく来ましたよ。」
ケイト:「仕事の合間の息抜きだね。なにをしてたの?」
ジャミル:「特に……木陰でぼんやりと休んでいました。」
カリム:「えー?よくダンスの練習をしていたじゃないか?」
ジャミル:「…………待て。」
ジャミル:「ちょっとした空き時間に、ここで踊っていたりはしていたが……」
ジャミル:「なぜそれを、カリムが知っている!?」
カリム:「警備カメラに映っていたぜ?」
ジャミル:「……あのカメラは、公園内を警備する担当者しか見られないはずだろう?」
カリム:「ジャミルが休憩時間の時に、一緒に遊びたくなることもよくあってさ。」
カリム:「そういう時は、まず最初に、この公園を探しに行ってたんだよ。」
カリム:「でもここは広いし、見つけるのが大変だろ?」
カリム:「だから、管理人さんに聞きに行くんだ。」
カリム:「そうすると、警備カメラを使って探してくれるんだ!すぐ見つけられたぜ!」
ジャミル:「……公私混同をするなっ!!」
カリム:「ジャミルは音楽をイヤホンで聞きながら、1人で、ノリノリで踊ってただろ?」
カリム:「それをモニターで見てると、オレも踊りたくなってくるんだよな~。」
カリム:「だから、すぐジャミルの所に駆けつけて、一緒に踊ったりしてたんだ!」
ジャミル:「道理ですぐに見つかるわけだ。まさか管理人とグルになっていたとは……。」
トレイ:「ジャミルは休憩時間も気が抜けないな……。」
ケイト:「従者ってなかなかハードだね〜。」
マレウス:「警備体制はしっかりしているようだ。感心だな。」
ケイト:「マレウスくん……そこ、感心するところじゃないよ。」
カリム:「ここでは、小さなころから、たくさん遊んだよなー!」
カリム:「思い返せば楽しい思い出ばっかりだ!」
ジャミル:「俺には大変だった記憶しかないが……」
カリム:「缶蹴りとか、日が暮れるまでやったよな。毎回オレの勝ちだったけどさ。」
ジャミル:「園内が広すぎて、飛んでいった缶を探すのに時間が掛かり、ヘトヘトだったからな。」
ケイト:「そんなの絶対、接待プレーでしょ〜。」
トレイ:「なるほど……その可能性はあるかもな。」
ケイト:「苦労性だよね~。」
トレイ:「お前も人のことは言えないだろう。」
ケイト:「えー? なんのこと?」
ジャミル:「動物たちが散歩したがっていると言って、キリンや象をカリムが檻から出したこともあった。」
カリム:「あった、あった!初めてのことに、動物たちは大興奮していたっけ!」
カリム:「みんな生き生きしてたよなあ。」
ジャミル:「街にまで動物が出たら、大パニックになるところだ!」
ジャミル:「逃げた動物を檻に戻すのが、どれだけ大変だったか……」
ジャミル:「使用人総出で動物たちを押さえこむことになって…。」
ケイト:「昔から苦労していたんだね、ジャミルくん。」
トレイ:「知らぬは本人ばかりとはよく言ったものだ。」
マレウス:「動物が逃げ出したくらいでパニックになるとは、街の方は警備体制が不安だな。」
ケイト:「マレウスくん……そこ、心配するところじゃないよ。」
グリム:「でも今は檻なんてねーじゃねーか。」
ジャミル:「……それをきっかけに、動物たちの飼育環境が見直されて檻が取り払われたんだ。」
カリム:「おう。今はみんなで楽しく過ごせてるんだ。よかったよなー!」
ケイト:「ジャミルくん……お疲れ。」
カリム:「あ! 楽しく散歩してる間に、オレの家に着いたぞ!」
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