【ストーリー】EPISODE 6-34 冷静リザルト!

| EPISODE ◆ 6-34 冷静リザルト! 冥府の番人 |
登場人物
レオナ、ジャミル、イデア、オペレーターB、オルト、オペレーターA
テキスト全文
レオナ:「……………………。」
ジャミル:「……………………。」
── S.T.Y.X.研究所‐管制室 ──
イデア:「いや、早い早い。ふたりともシステムの構造に気づくの早い!!」
イデア:「レオナ氏、さては夢の中でも「これ夢だな」って秒で気づくタイプでしょ。つまんないな〜。」
イデア:「ジャミル氏も、ストレス負荷がほとんど数値に影響してない……。」
イデア:「なんでオーバーブロットしたんだ、この2人?……あとヴィル氏……。」
オペレーターB:「『ラケシス・システム』同調率低下、残り5%、4,3,2……切断します。」
オルト:「シミュレーター内でのクールダウンを全行程完了しました。被検体をヒーリングルームへ移送します。」
オペレーターA:「フタフタヨンゴー、テストの全行程を終了しました。」
イデア:「乙です。データのバックアップが終了したら各自上がって。」
オペレーターB・A:「了解。」
オルト:「全被検体をヒーリングルームへ移送完了したよ。」
オルト:「みんなよく眠ってる。」
イデア:「おつかれさま、オルト。」
オルト:「兄さんも、おつかれさま。レオナ・キングスカラーさんと、ジャミル・バイパーさんのテスト結果は?」
イデア:「計測完了してるよ。今モニターに表示する。」
オルト:「わあ、どちらも優秀な数値だね。」
イデア:「レオナ氏は腐っても王室関係者っすな。幼少期から高度な魔法教育を受けてるのが如実にわかる。」
イデア:「魔法の発動スピードも魔力保有量も非常に優秀。」
イデア:「中でも出力の微調整がピカイチで、敵の攻撃威力に合わせて繰り出す防衛魔法はお見事。」
イデア:「魔力の無駄遣いが少ない。つまり、無駄なブロット蓄積も少ない。」
オルト:「ストレス負荷によるブロット蓄積値に大きな変動がないのもポイントが高いね。」
イデア:「うーん、でもこれに関してはなんとも言えないっすな。」
イデア:「レオナ氏が外部要因からくるピンチに強いのは分かったけど……」
イデア:「内部からくる怒りや悲しみの感情に強いかどうかは、今回は計測できてない。」
オルト:「なるほど……精神面が安定傾向にあるからこそ……」
オルト:「大きく感情に波風がたつとき、爆発的にブロットの蓄積量が増える可能性もあるのか。」
イデア:「レオナ氏もヴィル氏と同じく、タンクのジョブを務めてほしいステータスをしとりますな。」
イデア:「本人の性格が“リーダー職”とも言われるタンクに全く向いてないのはおいといて……。」
イデア:「みんな、性格と最適ジョブが絶妙に噛み合ってないところが」
イデア:「SSR[前代未聞の問題児]っぽさ満載。ワロス。」
オルト:「じゃあジャミルさんは?ゲームなら、どんなジョブに就くのがいいかな。」
イデア:「ジャミル氏は……うーん、どのジョブでもそれなりに立ち回れそうなんだけど。」
イデア:「傾向としては、アズール氏と似たタイプですな。速度よりも、効率に重点をおいてる。」
イデア:「プロフィールを見ると、」
イデア:「ジャミル氏もナイトレイブンカレッジに入るまでは専門的な魔法教育は受けてない。」
イデア:「ガス欠を恐れてるのか、常に魔力残量を気にして立ち回ってる感じがある。」
オルト:「兄さん曰く「良く言えば、落ち着いてて効率いい。悪く言えば、他人を盾に時間稼ぎ」するタイプか。」
イデア:「ただ、防衛魔法の発動だけはかなりスピーディーで的確。」
イデア:「カリム氏の護衛役だからそこに特化してるとか?」
オルト:「じゃあ、タンクをサポートする近接アタッカーか、ヒーラーが最適ジョブかもね。」
イデア:「ですなー。初心者向けジョブと思いきや、結構立ち回り難しくて、上級プレイヤー向けのヤツ。」
オルト:「ふふっ。誰が実装されてもジョブレベルを上げるのが楽しいゲームになりそう。」
イデア:「RPGゲーム『ナイトレイブン・クエスト』……」
イデア:「ヒヒッ、悪くないかもね。」
オルト:「いいな! そのゲーム、僕やってみたい。オープンワールドでさ、まず最初に7つの国があって……。」
イデア:「いやいや、オープンワールドって。内輪向けネタなのに、開発コスト高すぎか?」
イデア:「64kbのロムカセットなら考えてもいいけど。」
オルト:「えー、兄さんならサクッと作れちゃいそうだけどな。」
イデア:「まあね。でもめんどくさいからやんない。」
オルト:「……ねえ兄さん、今度マッスル紅さんとやってるMMORPGに他の寮長さんたちを誘ってみたら?」
イデア:「えっ!? いや、無理無理。急にどうした?ゲームなんて興味ないメンツばっかりでしょ。」
イデア:「…………それに、『S.T.Y.X.』に関わった人間は、例外なく『レテの河』を通る。」
イデア:「『レテの河』は、記憶からもデータからも、僕たちの存在を消すことができるシステム。」
オルト:「…………。」
イデア:「外界の“生きてる人間(ヒト)”と親睦を深めようなんて、考えるだけ無駄だよ。」
イデア:「……どうせ、いずれ全部なかったことになるんだから。」
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