【ストーリー】EPISODE 10 可能性の証

| EPISODE ◆ 10 可能性の証 フェアリーガラIF |
登場人物
クルーウェル、ヴィル、ジャック、エース、シルバー、オルト
テキスト全文
── ポムフィオーレ寮‐ボールルーム ──
クルーウェル:「フェアリーガラに参加するため、相応の装いが必要だ。なにより……」
クルーウェル:「フォーマルな場に薄汚れた毛並みのままうろつくなんて行為、俺の仔犬にふさわしくない。」
クルーウェル:「難しいテーマではあるが……“エボリューション”な衣装を、この俺が見せてやる。」
ヴィル:「とっても楽しみだわ、クルーウェル先生。」
クルーウェル:「着替え終わったなら、出てこい。仔犬共!」
ジャック:「押忍!!」
エース:「どーよ。自分的には、けっこーイケてる気がするんすけど!」
シルバー:「おかしなところはないだろうか。」
クルーウェル:「よしよし。みんな、きちんと毛並みを整えてきたようだな。」
ヴィル:「……さすがだわ、クルーウェル先生。」
ヴィル:「オールホワイトの仕立ては、まだ何物にも染まらない可能性の証。」
ヴィル:「全身にまとったイノセントが、目映い進化を予感させる……」
ヴィル:「これぞエボリューションよ!」
クルーウェル:「お前のようにファッションを理解できる者がいると話が早くて助かる。」
エース:「あのー。盛り上がってるところ悪いんですけど……」
クルーウェル:「なんだ。」
シルバー:「主役であるオルトが、まだ見えない。」
シルバー:「別室で準備してくると言っていたが、大丈夫だろうか。」
ジャック:「そもそもオルトの衣装って……服っていうよりもはや“体”そのものっすよね。」
ジャック:「さすがに機械のことは、クルーウェル先生の専門外なんじゃないんすか?」
クルーウェル:「仔犬の分際で、このクルーウェル様の心配か?」
クルーウェル:「確かにオルト・シュラウドの“衣装”ともなれば、お前たちと同じように針と糸で作ることはできない。」
クルーウェル:「だがクラシックカーを愛でる中で、気付いたことがある。」
クルーウェル:「……心を動かす美しさは、布も鋼鉄も変わらないということだ。」
オルト:「みんな、お待たせ!」
オルト:「ボディの換装に時間がかかっちゃった。」
オルト:「……どうかな?」
ジャック:「す……」
エース・ジャック:「すげーー!!」
エース:「お前本当にオルト?マジで妖精が飛んできたのかと思ったわ!」
シルバー:「ああ。高貴な妖精と見間違えるほどの輝きだ。」
ジャック:「体はちっこいのに、無視できない迫力がある。これが存在感ってやつか……!」
オルト:「心拍数と視線の揺れ具合から、みんなが嘘をついてないってことはわかるよ。」
オルト:「美醜のことはわからないけど……このデザインの効果は、抜群みたいだね。」
ヴィル:「モダンな細工と、トラディショナルなモチーフが、完璧にフュージョンしている……。」
ヴィル:「デザインが互いを高め合い、常に前進し続ける……」
ヴィル:「これぞ……エボリューション!!」
ヴィル:「本当に素晴らしいわ、クルーウェル先生!感動で胸がいっぱいよ。」
クルーウェル:「俺はただデザイン画を渡しただけ。それを機械のボディに落とし込んだのはオルト自身の力だ。」
クルーウェル:「グッボーイ。」
オルト:「こちらこそ、素敵なソースをありがとう。デイヴィス・クルーウェル先生!」
オルト:「自分の外装を自作するのははじめてだったけど、すごくやりがいがあったよ。」
エース:「これマジで自分で作ったの? しかもこの短時間で?すげー技術だな。」
ジャック:「今のオルトを見てたら、俺たちも成功しそうな気がしてきたぜ!」
クルーウェル:「ビークワイエット! はしゃぐな仔犬共。本題はここからだぞ!」
ヴィル:「ショーの練習……の前に、決めないといけない、今回の作戦の要があるわね。」
エース:「女王の杖を、偽物とすり替える方法っすね。」
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