【ストーリー】EPISODE 6-44 鎮静アイデア!

| EPISODE ◆ 6-44 鎮静アイデア! 冥府の番人 |
登場人物
イデア、ヴィル、オルト、レオナ、アズール、リドル、ジャミル
テキスト全文
── S.T.Y.X.研究所‐会議室 ──
イデア:「あのね。昨日も言ったけど、『S.T.Y.X.』(ココ)はただの人間ドックセンターじゃないの。」
イデア:「アナウンス、聞こえなかった?」
イデア:「データ収集のため『タルタロス』から危険なファントムを一時的に解放して、」
イデア:「テストをするって言ってたでしょ。」
イデア:「防衛システム『ケルベロス・システム』があるとはいえ、トラブルが起きる可能性はゼロじゃない。」
イデア:「だから万が一に備えて、テストが終わるまではシェルターも兼ねた部屋の中に全員引っ込めって話。」
ヴィル:「だいたいの事情は飲み込めたけど……まず『タルタロス』ってなんのこと?」
イデア:「あー、サーセン。完全に内輪ノリで喋ってましたわ。」
オルト:「『タルタロス』は『S.T.Y.X.』本部の地下空間に建設されたファントム収容所の名前だよ。」
オルト:「収容されている被検体の数は、常時1万体はくだらない。」
い、1万体!?
ヴィル:「世界中からファントムの検体が収容されるとは言っていたけど、」
ヴィル:「まさかそこまでの数が収容されているなんて……。」
イデア:「『タルタロス』は、初代シュラウド家当主が嘆きの島の番人になった『神々の時代』に建設された。」
イデア:「それ以降、カローンたちが世界中から被検体を集めてるから、そんくらいの数にはなるというか……。」
レオナ:「『神々の時代』から?なら、逆に1万体ってのは少なく感じるな。」
イデア:「まぁ、時間経過とともに消失する個体も多いですし。」
イデア:「でも、中には1000年以上消失せず収容されている強力なファントムもいる。」
ヴィル:「1000年以上も憎悪にまみれた怪物の姿で存在し続けるだなんて……ぞっとするわね。」
オルト:「『S.T.Y.X.』に収容されているファントムは危険度によって12グループに分けられているんだ。」
オルト:「そして、深い階層に収容されている被検体ほど危険度が高い。」
オルト:「さっきアナウンスがあったAクラスの被検体は、かなり要注意な個体といえるね。」
オルト:「でも普段は頑丈な収容ケージの中で凍結されているから、そんなに怖がらなくて大丈夫!」
オルト:「さらに、父さんがベースを作り、」
オルト:「6年前に兄さんが完成させた防衛システム『ケルベロス・システム』がある。」
オルト:「万が一の時も、安心、安全さ!」
レオナ:「カイワレ大根が完成させた防衛システムだぁ?」
ヴィル:「逆に不安を感じるけど……。」
オルト:「えーっ、なんで!?」
オルト:「『ケルベロス・システム』はすごいんだよ!」
オルト:「伝説に残る『死者の国』の番犬・ケルベロスの名を冠するにふさわしい、完成度の高さなんだから!」
オルト:「タルタロスだけにとどまらず、この島全体のセキュリティを全てカバーしてるだけでも凄いのに、」
オルト:「非常時には無人でも3つのブレインが議決した最善の方法で敵を……」
イデア:「あ、あ~~、オルト。ストップ。皆さん、そういう話ミリも興味がないと思うんで……。」
イデア:「ゴホン!」
イデア:「というわけだから……諦めてこの部屋で大人しく時間潰しててください……じゃ、拙者はこれで……。」
アズール:「なにを勝手に話を切り上げようとしてるんですか、イデアさん。」
アズール:「せめて暇潰しできるものをなにか提供して欲しいという話が終わっていませんよ。」
ヴィル:「そうね。ランニングマシーンとは言わないから、せめてヨガマットが欲しい。」
リドル:「ボクとしては学習に役立つ参考書や魔導書などが望ましいけれど……。」
ジャミル:「そういえば…昨晩提供された個室では映画が見られたんですが、ここのモニターでは見られないんですか?」
レオナ:「2、3時間なんか昼寝でもしてりゃすぐだろ。ふぁ~あ……」
ヴィル:「長時間の昼寝は、体内時計を狂わせる。夜眠れなくなるわよ、レオナ。」
レオナ:「ご心配いただかなくても、おかげさまで寝付きだけはいいもんで。」
ヴィル:「はぁ……アンタって、いちいちそういう物言いをしないと気がすまないの?」
オルト:「……兄さん。」
オルト:「この人たちを同じ部屋に3時間収容していた場合、揉め事に発展する確率は87%以上だよ。」
イデア:「回避策としてそれぞれの望むものを手配したところで、」
イデア:「同じ空間に置いておくだけでどうあがいても揉めそう……。マルチ揉めエンド採用ってカンジ。」
イデア:「ある程度の人数でできる、穏便な暇つぶしか……。」
オルト:「あっ! ボードゲームは?」
オルト:「プレイ人数が5名以上対応でルールが難しくない……『マジカルライフゲーム』なんか、最適じゃない?」
イデア:「待った!!すごろく系のゲームをこのメンツでやったら、」
イデア:「サイコロの目によって煽りあいが発生し、最終的に殴り合いに発展する可能性が高い。」
オルト:「そ、それは確かに。じゃあ対戦じゃなくて、簡単にやれる……」
オルト:「あっ。」
オルト:「コンピューターゲームは?」
オルト:「オンラインからゲームをダウンロードして遊べる機能なら、僕に搭載されてるよ。」
オルト:「対戦型のゲームじゃなければ、揉め事は発生しないかも。」
イデア:「え、えぇ~……このメンツ、ゲームとか全然興味なさそう……。」
オルト:「断られたら別の案を考えればいいじゃない。失敗は成功のもと!」
イデア:「いや、でも……。」
オルト:「みなさーん、ちゅうもーく!」
イデア:「ち、ちょっ……オルトッ!」
オルト:「これから約3時間同じ場所で過ごさなくてはならなくなった皆さんに、」
オルト:「コンピューターゲームのプレイを提案しまーす!」
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