【ストーリー】EPISODE 6-43 渋滞コンプレイン!

| EPISODE ◆ 6-43 渋滞コンプレイン! 冥府の番人 |
登場人物
ヴィル、レオナ、ジャミル、リドル、アズール、イデア、オルト、アナウンス
テキスト全文
── S.T.Y.X.研究所‐会議室 ──
ヴィル:「あら、ようやく所長代理御一行様がおでましね。」
ヴィル:「従順に検査を終えた被検体に、ねぎらいのお言葉でもいただけるのかしら?」
レオナ:「おい、カイワレ大根。なんなんだあの粉っぽい保存食と缶詰だけのメシは。」
レオナ:「学園の食堂の安っぽいステーキが三ツ星レストランに思えるぜ。」
ジャミル:「同感です。栄養バランスは完璧なようですが、味や食感がおざなりなのはいただけない。」
ジャミル:「……ああ、もしあれが嘆きの島の伝統料理だったとしたら失言をお詫びします。」
リドル:「イデア先輩ッ! 今すぐ紅茶の支給を要求します!」
リドル:「ハートの女王の法律・第339条」
リドル:「『食後の紅茶は必ず角砂糖を2つ入れたレモンティーでなければならない』」
リドル:「ここは学外ですが、ハーツラビュル寮長として守れる法律(ルール)は守りたいんです。」
アズール:「イデアさん。」
アズール:「自由にインターネットを使わせろとは言いませんが、せめて朝刊と夕刊くらいは読ませてください。」
アズール:「できるだけ世界情勢や経済関連情報が豊富な新聞をお願いします。投資に必須ですから。」
イデア:「ギャーギャーギャーギャー……ここは動物園か?」
イデア:「君たち、また自分の立場を忘れてるだろ。何度も言わせないでくれないかなぁ……。」
イデア:「僕が!!!! 」
イデア:「ボスだ!!!!!」
ヴィル:「それじゃあ言わせてもらうけど、ボス。」
ヴィル:「無理やり連れてきたアタシたちの面倒をちゃんと見るのも、ボスの役目なんじゃない?」
ヴィル:「こっちはアンタたち『S.T.Y.X.』の掲げる」
ヴィル:「「魔法士の安全な暮らしと活動を守るための活動」に無償でデータを提供して貢献してあげてるのよ。」
ヴィル:「なにかご褒美があるべきよね。」
イデア:「あー、君ら自分がオーバーブロットして周囲に迷惑かけた自覚あります?」
ヴィル:「もちろん。でもその件に関して、アンタ個人に迷惑をかけた覚えはない。」
レオナ:「いるよなァ。自分が直接被害をこうむったわけでもないのに、被害者ヅラして噛み付いてくるヤツ。」
イデア:「いや……オーバーブロットしたってだけでめちゃくちゃ被害こうむってますが?」
イデア:「何度も言うけど、こっちだってやりたくてやってるわけじゃないんだよ。」
イデア:「おかげで推しのイベは走れてないし、オンゲの連続ログボは途切れたし……。」
イデア:「不満ばっかり一人前の問題児どもが……。」
イデア:「本当に、なんだってこんなときにうちの両親は揃って留守なわけ?」
オルト:「顔見知りの兄さんが対応すれば、被検体のみんながリラックスできるって考えたのかもね。」
イデア:「顔見知りだからこそ滅茶苦茶やりづらいの、わかるだろ普通……。」
イデア:「他人の感情より効率を優先するとこ、マジで拙者の親ってかんじ。」
イデア:「移動履歴を見る限り、2人ともこの件についての調査で『黎明の国』に出向いてるみたいだけど……。」
イデア:「この問題児どもが在籍する学園の責任者として連行された学園長の事情聴取が目的だろうな。」
イデア:「どうせやらされるなら、そっちの仕事を僕にやらせてほしかったですわ。」
オルト:「でも兄さんのお友だちが家に来るなんて、初めてのことだよね。」
オルト:「僕は嬉しいけどな。」
イデア:「は? ト、トモダチ……?」
オルト:「うん。僕らは経験したことがないけど……」
オルト:「アニメやドラマでは、同級生や部活の友だちがお互いの家に行く展開はよく見るよ。」
オルト:「きっと“家に友人を招く”という行為は、」
オルト:「普通の人間(ヒト)にとってよくあるコミュニケーションなんでしょう?」
イデア:「確かに普通の人にとってはよくあることかもしれないけど……」
イデア:「僕らにとっては絵空事(フィクション)でしかない。」
イデア:「それに今回は“友だちが家に遊びに来た”んじゃなくて“知人を被検体として研究所に強制連行した”の。」
オルト:「知人を所有地内に移動させたって部分は同じじゃない?」
イデア:「ぜんぜん違う。楽園と冥府くらい違う。認識アップデートよろ。」
イデア:「だいたい、この問題児たちが友だちだって?ご冗談でしょ。」
ヴィル:「ちょっと、そこの2人。なにぶつぶつ言ってるのよ。アタシたちの話聞いてる?」
ヴィル:「検査が終わったっていうなら、日課のワークアウトかヨガをさせてほしいんだけど。」
ジャミル:「俺も少し身体を動かしたいですね。」
レオナ:「肉。」
リドル:「紅茶!」
アズール:「経済誌!!」
イデア:「あ~~~~~~~!! やかましい!!」
イデア:「明日には帰れるんだから、ちったあ大人しくできんのか〜〜〜〜!」
アナウンス:「ヒトサンマルマルより、被検体ROS-859A、SUS-3320Bのテストを開始します。」
アナウンス:「現在、該当ファントムのケージを凍結解除中。」
アナウンス:「職員の安全に万全を期すため、テスト終了まで館内の扉は全て施錠されます。」
アナウンス:「館内を移動中の方は、すみやかに管轄エリアにお戻りください。」
イデア:「……今日はAクラスのファントムのテストか。少し時間がかかるかもしれないな。」
イデア:「というわけで、君らは今から2、3時間はこの部屋から外に出られません。各自適当に暇つぶしヨロ。」
ええ~~~~!?
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