【ストーリー】EPISODE 6-75 悔恨チャイルド!

| EPISODE ◆ 6-75 悔恨チャイルド! 冥府の番人 |
登場人物
研究員A、研究員B、子どもオルト、子どもイデア、アナウンス、研究員C
テキスト全文
研究員A:「勉学においても魔法においても、イデア様は本当に優秀でいらっしゃる。」
研究員A:「特に魔導工学分野に関しては、専門家も舌を巻いているとか。まさに天才だな。」
研究員B:「ええ。『S.T.Y.X.(ステュークス)』の未来は安泰ですわね。」
「遥か彼方の栄光を目指し、流星のように駆け抜けろ!」
子どもオルト:「頑張れ兄ちゃん! クロノス軍をぶっとばせ!」
子どもイデア:「イエーイ!ハードモードノーダメクリア!」
子どもオルト:「さすが兄ちゃん! みたか、クロノス軍め!」
子どもイデア:「……あーあ。僕も『スター・ローグ』のヒーローみたいに、外の世界を冒険してみたいな。」
子どもオルト:「僕も! 僕も兄ちゃんと一緒に冒険に行く!」
子どもオルト:「それで、2人で悪者をやっつけるヒーローになるんだ。」
子どもイデア:「ヒーローか……オルトはなれるかもしれないけど、僕は無理かな。」
子どもオルト:「どうして? 僕、兄ちゃんと一緒がいい。」
子どもイデア:「だって、僕は大人になったら家を継がなきゃいけないし……。」
子どもオルト:「じゃあ、大人になる前なら?」
子どもイデア:「大人になる前……か。」
子どもオルト:「うん。大人になる前なら、冒険の旅に出たっていいでしょ?」
子どもイデア:「確かに、家を継ぐ前なら外に出たっていいかも。」
子どもイデア:「……本部のセキュリティさえ突破できれば、『オケアノス・ホール』から島の外に出るのは簡単。」
子どもイデア:「ということは……。」
子どもイデア:「……行ってみようか、冒険。」
子どもオルト:「!! うん! 行きたい!」
子どもイデア:「よし。兄ちゃんに任せとけ!」
子どもイデア:「ふふん。僕にかかれば、セキュリティをオフにするなんてちょろいね。」
子どもイデア:「こんなに簡単に侵入できちゃって大丈夫?」
子どもオルト:「わぁ……この中、初めて入った。」
子どもイデア:「オルト、ちゃんと僕について来いよ。」
子どもイデア:「『オケアノス・ホール』から外に出るには、水陸両用の魔導ビークルが必要だな。」
子どもイデア:「ちょっと待ってろ。次は格納庫の管理システムにアクセスして……。」
アナウンス:「緊急事態発生。本部のセキュリティシステムが外部よりサイバー攻撃を受け、ダウン。」
アナウンス:「『タルタロス』内、全収容所のロックが解除。実験棟より、被検体ROS-3367Aが脱走。」
アナウンス:「カローン班は直ちに『タルタロス』へ急行せよ! 非戦闘員は各自シェルターへ避難を!」
子どもオルト:「……兄ちゃん。これ、なんの音?」
子どもイデア:「ま、まさか……さっき僕がハッキングして、オフにしたセキュリティって……。」
子どもイデア:「ど、どうしよう。もとに戻さなきゃ!」
子どもオルト:「に、……兄ちゃん!」
子どもイデア:「だ、大丈夫。兄ちゃんがついてるからな。」
子どもオルト:「ちがう、兄ちゃんっ……あ、あそこ、廊下の奥になにかいる!」
子どもイデア:「え?」
???:「グルルル…………!」
子どもイデア:「ひっ……か、怪物!?」
???:「グルルル……」
???:「ガアアアアッ!!」
研究員A:「まさか、たった10歳の子どもが世界最高峰のセキュリティシステムをハッキングするだなんて…。」
研究員C:「彼は“天才”すぎた。それがこんな悲劇を招くことになるとは……。」
研究員A:「脱走したファントムどもは、まとめて『冥府』送りになったそうだ。」
研究員B:「そうするしかなかったとはいえ……本当に、不幸な事故でしたね。」
子どもイデア:「──僕のせいだ。僕が、冒険に行こうなんて言ったから。」
子どもイデア:「弟ひとり守れなくて、どこが天才だ……」
子どもイデア:「なにがヒーローだ!」
子どもイデア:「オルトを返せ……オルトを返せよ……。」
子どもイデア:「オルトを形成する全部……身体、人格、記憶、」
子どもイデア:「全部、全部返してくれ!!」
…………そうだ。
戻ってこないなら、造ればいいんだ。
…………大丈夫。全部覚えてる。僕なら、完璧なオルトをもう1度“造れる”。
一緒に冒険するって約束したんだ……。
……兄ちゃんに、任せとけ。
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