【ストーリー】EPISODE 7-106 任務パフォームド!

| EPISODE ◆ 7-106 任務パフォームド! 深淵の支配者 |
登場人物
オルト、主任、所長
テキスト全文
オルト:「あれ? ここは……?」
主任:「目が醒めた? オルくん。」
オルト:「母さん……父さん……僕……。」
主任:「ケルベロス・ギアは特殊装甲で覆っていたコア周辺の一部パーツを残して大破。」
主任:「KB-RS01、02両機は領域内で活動を停止したわ。」
オルト:「そっか……2機とも、連れて帰ってきてあげたかったけど……。」
主任:「あの子たちは立派に務めを果たした。」
主任:「魔法領域が解除されれば、きっとパーツを回収できるわ。そうしたら、ママがピカピカに直してあげる。」
オルト:「……せっかく作ってくれたのに、ごめんなさい。」
主任:「何言ってるの! あなたが無事だったこと以上に大事なことなんかない。」
主任:「おかえりなさい、オルくん。」
所長:「おかえり、オルト。よく帰ってきてくれたね。」
オルト:「……うん。ただいま。」
オルト:「あっ! そうだ、解析アンカーは!?」
所長:「無事に回収した。お前たちは仕事をやり遂げたんだ。」
所長:「現在、『S.T.Y.X.』の情報処理班が全力で解析にあたっている。」
所長:「マレウスの魔法領域は、実に多重的で複雑な術式で構築されていて……」
所長:「被検体F……いや、グリムくんにかけられていた古代魔術を思わせる。」
所長:「だが茨の谷の協力もあり、早急に術式の構成を解明することができた。」
オルト:「もう!?」
オルト:「すごい、最高の結果だね!」
所長:「いや、結果は最悪だ。」
オルト:「え? どうして? マレウス・ドラコニアさんの魔法領域の仕組みを解明できたんじゃないの?」
所長:「ああ。完全にね。」
所長:「結果、あの魔法領域は、マレウス・ドラコニアが自発的に術を解除するか……」
所長:「術者本人が消滅しない限り、領域外部からの破壊は99.8%不可能なことがわかった。」
オルト:「そ、そんな……!」
主任:「あの領域の中では、世界の法則すらマレウスに捻じ曲げられてしまう。」
主任:「たとえ最高出力の魔導砲で界面を突破できたとしても、領域内に入った瞬間に無力化されるの。」
主任:「ケルベロス・ギアを10万体ほど用意して同時に突入できれば、もしかしたら勝てるかもしれないけど……」
オルト:「そ、それは……攻撃云々より驚きでマレウスさんを無力化できそうな気がする。」
主任:「いいアイデアでしょ?」
主任:「でもママがオートパイロット搭載のケルベロス・ギアを10万体完成させるより、」
主任:「広がり続けている領域が世界を覆うほうが先になっちゃう計算なのよねぇ~。」
所長:「他にも懸念はある。」
所長:「賢者の島で眠らされている人々の精神は、完全にマレウスが作り出した魔法領域に囚われている。」
所長:「そして解析の結果、彼らは全員『夢』を見ていることがわかった。」
オルト:「夢……って、人間がレム睡眠状態のときに体験する幻覚現象のこと?」
主任:「そう。そして魔法によって相手の精神にはたらきかけ、仮想現実(ゆめ)を現実だと錯覚させる……。」
主任:「その作用は、『ラケシス・システム』に類似しているわ。」
主任:「無理やり魔法領域を破壊すれば、そこに囚われている人々の精神が一緒に破壊される可能性がある。」
オルト:「……なるほど。つまりあの魔法領域は、巨大なサーバーみたいなものか。」
オルト:「ってことは……」
オルト:「“マレウスさんを何らかの方法で説得し、領域を解除させ、囚えている人々を自ら解放させる”」
オルト:「……しか解決策はないね。」
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