【ストーリー】EPISODE 6 共同戦線を組みませんか?

| - 共同戦線を組みませんか? - |
登場人物
ジャック、アズール
テキスト全文
── メインストリート ──
???:「フフフ………。」
── 外廊下 ──
ジャック:「はぁ、はぁ……ようやく撒いたか?」
パチパチパチ……
???:「あの人数を振り切る俊足と持久力……さすがは狼ですね。」
ジャック:「誰だ!」
アズール:「そう牙を剥き出さないで。僕は味方です。」
ジャック:「てめーは、オクタヴィネルのインチキ寮長。」
アズール:「インチキ具合ではおたくの寮長も同レベルかと思いますが……。まあいいでしょう。」
アズール:「僕は君にお礼を言いにきたんです。」
ジャック:「はぁ?」
アズール:「君がヴィルさんたち農民チームを引きつけてくれたおかげで、補給物資が大量に手に入りました。」
ジャック:「なっ! てめー……漁夫の利をかっさらいやがったのか。」
アズール:「フッ……1年生の君はわからないかもしれませんが」
アズール:「この『ハッピービーンズデー』は体力勝負のスポーツ行事ではありません。」
アズール:「この勝負、勝敗を分けるのは……」
アズール:「なにより、頭脳!」
アズール:「フィールド内の敵と味方の行動を読み、慎重に行動した者こそが勝者となれるのです。」
アズール:「単独で補給箱に近付くなど、まさに愚の骨頂。」
アズール:「補給ポイントは、裏をかえせば餌を求めて獲物が集まる絶好の狩猟ポイントなんですから。」
アズール:「でも………僕なら、農民チームの行動を予測し先回りすることができる。」
ジャック:「グルル……てめー、なにを企んでる。」
アズール:「先ほどの補給物資。手に入れたのは僕ですが敵を引きつけてくれたのは君です。そこで……」
アズール:「物資の半分を君に譲ります。だから、僕と共同戦線を組みませんか?」
ジャック:「なんだと?」
アズール:「補給箱に入っていたのは……」
アズール:「一定の時間間隔で両陣営の位置を知ることができるゴーグル型のフィールドスキャナー。」
アズール:「そして、この捕縛アーム。一見ただの手袋に見えますが……」
アズール:「使用時には巨大化し、容易に農民チームを捕縛することを可能にする魔法道具です。」
アズール:「俊敏な君におあつらえ向きの装備だと思いませんか?」
ジャック:「フン、オモチャで俺を釣ろうって?」
ジャック:「俺は俺の実力だけで戦いぬく。お前と組むなんてお断りだ。」
アズール:「失礼、少し誘い方が下品でしたね。ですが──よく考えてください。君は賢い狼のはずだ。」
アズール:「単独行動をしていれば遅かれ早かれ徒党を組んだ農民チームに囲まれ……」
アズール:「豆の一斉投射で脱落するのがオチです。それに………」
アズール:「今ここで僕が「怪物チームがいたぞ!」と大声を出せば君は一巻の終わりなの、わかってますか?」
ジャック:「なにっ?」
アズール:「僕は定期的に敵の位置情報を得られるスキャナーも、武器も……」
アズール:「さらに身を隠すことができる魔法の迷彩ジャケットも持っている。」
アズール:「農民チームから容易に逃げ切ることができます。」
アズール:「それに比べて君は? 丸腰じゃありませんか。フフフ……。」
ジャック:「今度は脅しか。」
アズール:「僕は、この勝負──絶対に勝たねばならない理由がある。手段など選んでいられないんですよ。」
ジャック:「………………………。」
ジャック:「わかった。」
ジャック:「一緒に行動はする。だが、お前の手下になるつもりはねぇし、命令は聞かねぇ。」
アズール:「交渉成立ですね。体力馬鹿……いえ、頼もしいスポーツマンが仲間に入ってくれて嬉しい限り。」
アズール:「さて……楽しい追いかけっこのスタートです。フフ……。」
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