【ストーリー】EPISODE 5-10 厚顔デイズ!

| - 厚顔デイズ! 美貌の圧制者 |
登場人物
アズール、ジャミル、グリム、スカラビア寮生A、スカラビア寮生B、スカラビア寮生C、カリム、エース、デュース
テキスト全文
── 体育館 ──
アズール:「ああ、よかった。ここにいらしたんですね。ジャミルさん。」
ジャミル:「アズール? なんの用だ。」
アズール:「クラスメイト相手に、そんな嫌そうな顔をしなくてもいいでしょう。」
アズール:「ジャミルさん、日直ですよね?午後の魔法史が自習になるそうです。」
アズール:「職員室まで課題プリントを取りに来て欲しいとトレイン先生が。」
ジャミル:「わかった。すぐ行く。」
グリム:「そういえばジャミルのヤツ、アズールに本音ぶちまけ裏実況を全世界に放映されちまったんだっけ……。」
選択肢:
├ [ あれからどうなったんだろう ]
└ [ だ、大丈夫なのかな…… ]
アズール:「嫌ですねぇ。」
アズール:「あんなの「もう言い逃れできない」と思わせるためのハッタリに決まっているじゃないですか。」
グリム:「ふなっ!?」
アズール:「クラスメイトを社会的に終わらせるような真似を慈悲深い僕がするとでも?」
ジャミル:「………お前ならやるだろ。」
グリム:「………慈悲深いヤツは、あんなひでー嘘つかねぇんだゾ。」
アズール:「フフフ。本当にあの日は、ジェイドとスマホで通話していただけです。」
アズール:「僕はレオナさんと違って、必要以上に相手をいたぶって楽しむ趣味はありませんから。」
アズール:「せっかく手に入れた秘密です。自ら価値を暴落させるようなマネはしませんよ。」
ジャミル:「はぁ、どの口が……。」
ジャミル:「でも、そうだな。」
ジャミル:「──悔しいが、アズールの慈悲のおかげで俺の親も、アジーム家も、」
ジャミル:「俺がオーバーブロットした本当の理由は知らないままだ。」
ジャミル:「寮生たちは…………。」
── スカラビア寮‐談話室 ──
スカラビア寮生A:「カリム寮長、何故ですか!? 副寮長をジャミルから変える気はないって……」
スカラビア寮生B:「アイツは寮長のことも、僕たちのこともずっと騙してたんですよ!」
スカラビア寮生C:「またなにか企むかもしれない。罷免すべきだ!」
カリム:「お前たち、オレのこと心配してくれてるのか。」
カリム:「ありがとな!」
カリム:「でも……今回の件はアイツだけが悪いわけじゃない。」
カリム:「オレにも問題はあった。」
カリム:「それにさ。スカラビアで、今まで一度もジャミルに世話になってないヤツはいないだろ?」
スカラビア寮生A:「そ、それは……。」
スカラビア寮生B:「確かに、困ったことがあれば相談はしていましたが……。」
カリム:「だろ? アイツは優秀な副寮長だった。寮長のオレよりも、ずっと。」
カリム:「一時悪い考えに支配されちまっただけでアイツはデキるヤツだ。」
カリム:「お前たちを利用してオレを追い出そうとしてたのは確かだけど……」
カリム:「オレはホリデーの事件があるまで、一度だってジャミルに傷つけられたことなんかない。」
カリム:「もっとひでーこと、いくらでもできたはずなんだ。」
カリム:「でもアイツはやらなかった。」
カリム:「17年間、一度も。」
カリム:「だからって、いいヤツだとは言わないけどさ。」
スカラビア寮生C:「寮長……。」
カリム:「うーん、上手く言えなくてもどかしいんだが……。」
カリム:「もう少しだけ、オレたちに時間をくれないか?」
スカラビア寮生C:「……寮長が、そう言うなら……。」
ジャミル:「………………。」
ジャミル:「……その後も付かず離れず適当にやっている。」
ジャミル:「スカラビア寮生は“深謀遠慮”がモットー。」
ジャミル:「どいつもこいつも結論を急ぐのは避けて、誰につくのが得か、注意深く動向を窺ってるんだろうさ。」
ジャミル:「俺や、カリムも含めてな。」
アズール:「フフ、実にスカラビアらしい。」
アズール:「みなさん、とんでもなく面の皮が厚くていらっしゃる。」
アズール:「あんなことがあったのに、よく一緒にダンスなど踊れるものだ。」
ジャミル:「フン。なんとでも言え。」
ジャミル:「俺の場合、オーバーブロットの件で寮内外からの評価が地に落ちてるからな。」
ジャミル:「スカラビア内外での地位向上のために、しばらくは大人しくカリムに従っておくつもりだよ。」
アズール:「フフ。きっと寮生たちは虎視眈々とあなたの席を狙っているんでしょうね。」
アズール:「性格の不一致さえなければ、カリムさんは仕えるのにこれ以上ない、魅力的な主だ。」
アズール:「いずれ彼が継承するであろう“数々の財宝”。」
アズール:「それは現代社会において、魔法よりもよほど万能に近いパワーを持っていますから。」
ジャミル:「……ホリデーの計画は俺にとって一世一代の勝負だったし、失敗して人生全部ダメになったと思った。」
ジャミル:「でも、結局そんなに変わっていない。……“ありがたい”ことにな。」
ジャミル:「カリムに解雇されない限りは俺は従者の席に居座り続ける。」
ジャミル:「せいぜい俺の有能な働きぶりを周りの奴らに見せつけ続けてやるさ。」
ジャミル:「カリムにも、寮生にも、両親にも、アジーム家にも……お前らにもな。」
グリム:「ジャミル、オメー、ホリデー前と後でキャラが変わりすぎなんだゾ。」
アズール:「フフ。そうでなくてはね。」
アズール:「カリムさんに解雇されたらいつでもオクタヴィネルへどうぞ。」
アズール:「ジャミルさんほど有能な方なら大歓迎だ。」
ジャミル:「それはどうも。なにがあってもオクタヴィネルにだけは絶対に転寮しないけどな。」
カリム:「おーい、お前ら~。もうそろそろ行かないと午後の授業遅れるぜ!」
アズール:「カリムさんに急かされるとは……」
アズール:「ですが確かにその通りですね。」
ジャミル:「アズールなんかと話している場合じゃなかった。早く課題のプリントを取りに行かないと。」
エース:「げっ、オレら次の移動教室、西校舎で遠いじゃん。」
デュース:「急ぐぞ、ユウ、グリム!」
グリム:「ふなっ! オマエら、待つんだゾ~!」
< >

