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【ハニプレ】「あかり&蒼太」プレシャスストーリー(2)

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ハニプレ(HoneyWorks Premium Live)の「あかり&蒼太」プレシャスストーリーです。

目次 (「あかり&蒼太」プレシャスストーリー(2))

第11話

「優しい人」

お店のカフェスペースで
小さなフロマージュを、望月君と分け合って食べる
食べる分は減ったけど
不思議と、いつもより美味しく感じる気がした


早坂あかり

 望月君、さっきケーキを男の子に譲ってあげていた
 じゃないですか
 それを見て思い出したんですけど…
 私…前に、望月君を朝の通学電車の中で
 見かけたことがあるんです

望月蒼太

 え…

早坂あかり

 望月君、うちの高校の最寄り駅じゃないところで
 降りてて…変だなって思ってたんですけど…
 よく見てたら、その理由がわかりました
 座席に座っていた望月君のそばには、女の子が
 3人いて…
 そのうち1人だけが、座席に座っていなかったから
 その子に席を譲るために
 一度降りて別の車両に移ったんですよね

望月蒼太

 あ、あれ…見てたんですか!?

早坂あかり

 はい
 望月君が席を譲るために降りたこと
 その女の子は気づいてて…
 「ありがとうございました」って
 お礼を言ってたところも見てました

望月蒼太

 うわ、恥ずかしい…
 「席譲りますよ」って声をかけるのも
 恥ずかしかったから、降りたんですけど…
 いまいちカッコつかなくて…

早坂あかり

 ふふ
 でも…私はそれを見て、「優しい人なんだな」って
 そう思いましたよ
 他にも…
 入学式のとき、遅刻して明智先生に怒られてましたよね

望月蒼太

 それも見てたんですか!?

早坂あかり

 はい。そのあと、なっちゃんや瀬戸口君にも
 叱られてたの見ました

望月蒼太

 それも…!?
 あ、あの日は確か…
 遅くまで映画を見てたら、つい寝坊しちゃって…
 普段はそんなに遅刻しないのに、大事な日に限って
 遅刻しちゃったりするんですよね、僕…

早坂あかり

 ふふ。なんだかそんな感じがします
 (でも、そういうところも
 嫌いじゃないな…)
 (望月君になら…
 もしかしたら、あのこと、話せるかもしれない…)

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第12話

「描けない」

早坂あかり

 (望月君になら…
  もしかしたら、あのこと、話せるかもしれない…)

望月蒼太

 どうかしましたか?

早坂あかり

 え?

望月蒼太

 いや、あの…
 早坂さんが、なんだか悩んでるような顔をしてたから…

早坂あかり

 えっと、その…
 悩んでるわけじゃ、ないんですけど…
 …
 いえ…
 私、やっぱり悩んでるんだと思います

望月蒼太

 よかったら
 話、聞きますよ?

早坂あかり

 いいんですか?

望月蒼太

 はい

早坂あかり

 (この笑顔…
  なんだか、ほっとすなぁ…)


私は望月くんに打ち明けてみることにした
今まで、誰にも話せずにいたことを


望月蒼太

 絵が…
 描けない…?

早坂あかり

 はい…

望月蒼太

 でも、早坂さんは美術部だし…
 コンクールでもよく受賞していますよね?

早坂あかり

 そうなんですけど…
 ええと…
 (なんて言ったらいいんだろう…?)

望月蒼太

 もしかして…
 描けないっていうのは、スキルの問題じゃなくて…
 『生み出せない』っていう意味ですか?

早坂あかり

 そうです!
 そう言いたかったんです!
 (よかった
  私の言いたかったこと、わかってくれた…)

望月蒼太

 そうか…。早坂さんは
 思うように絵が描けなくて悩んでるんですね

早坂あかり

 はい…
 変ですよね、こんな悩み…

望月蒼太

 そんなことないですよ。ものづくりをしいている人なら
 誰でもそういう壁にはぶつかるんじゃないかな
 僕も、映画研究部に入っていて…
 友達の春輝が監督をしている映画の
 脚本を書いているんです
 すらすら書けることなんて、めったになくて…
 いつも頭を悩ませながら書いています
 だから、早坂さんの気持ち…
 すごくよくわかります

早坂あかり

 望月君…

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第13話

「あの映画の続きを」

早坂あかり

 望月君は、脚本を書くのに行き詰まったとき
 どうしてるんですか?

望月蒼太

 そうですね…
 書けないときは、もう潔く諦めて…
 違うことをして気分転換するようにしています
 本を読んだり、映画を観たり…

早坂あかり

 そうなんですね
 映画は、どんなものが好きですか?

望月蒼太

 ちょっと恥ずかしいんですけど…
 恋愛ものを観るのが好きです

早坂あかり

 ふふっ。ちょっと意外です

望月蒼太

 映画の登場人物に気持ちを重ね合わせていたら
 なんだか気持ちが盛り上がってきて…
 結局は、脚本を書きたいっていう
 気持ちになっちゃうんですよね

早坂あかり

 映画…か。私も何か観てみようかな
 あ!よかったら
 望月君のおすすめの映画を教えてもらえませんか?

望月蒼太

 え…

早坂あかり

 恋愛映画、私も観てみたいです!

望月蒼太

 は…はい!!
 明日、DVDを持ってきます!

早坂あかり

 約束ですよ?

望月蒼太

 はい!


望月君の笑顔に、私の気持ちも
 不思議と軽くなっていった――



数日後――
私と望月君は自然と学校内でも
会話するようになっていた


早坂あかり

 先日望月君にお借りしたDVD、観ました!
 すっごく素敵でした…!

望月蒼太

 ほ、本当…!?よかった…!

早坂あかり

 はい!
 ストーリーもよかったですけど、色とか光の表現が
 とっても綺麗で、夢中になって観ちゃいました

望月蒼太

 そうなんだよ!いつ観ても新しい発見がある映画で
 ラストシーンなんて何回泣いたことか…

早坂あかり

 2人がようやく再開するところですね!
 私も感動しました…!
 でも、なんだか続きがありそうな
 終わり方でしたよね

望月蒼太

 うんっ!実はこの映画には続編があって…
 確か、先週から公開しているはず!

早坂あかり

 そうなんですね!望月君はもう
 観に行ったんですか?

望月蒼太

 いや、まだ行けてなくて…
 近いうちには行きたいって思ってるんだけど…

早坂あかり

 (そうなんだ…)
 あ、あの…

望月蒼太

 ん?

早坂あかり

 よかったら…
 放課後、一緒に映画館に行きませんか?

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第14話

「放課後、男の子と2人で…」

放課後――
私は少し落ち着かない気持ちで、望月君を待っていた


望月蒼太

 は、早坂さん!
 待たせちゃってごめん!
 掃除が長引いちゃって…

早坂あかり

 いえ、大丈夫ですよ

望月蒼太

 …

早坂あかり

 …

望月蒼太

 い、行こうか…

早坂あかり

 そ、そうですね…
 (思い切って誘ってみたはいいけど…
  男の子と2人て出かけるなんて
  初めてだから、なんだかそわそわするなあ…)

芹沢春輝

 おっ
 もちたじゃん!

望月蒼太

 はっ、春輝…!
 優も…

芹沢春輝

 なんだよ、お前ようやく早坂と
 付き合えるようになったのか?
 よかったじゃねーか!

望月蒼太

 ちょっ…そういうんじゃないから…!
 用事があって一緒に出かけるだけだから…!

芹沢春輝

 なんだ、そうなのか?

望月蒼太

 そうだよ…!

瀬戸口優

 そこらへんにしとけよ、春輝

芹沢春輝

 そうだな。邪魔するのも悪いしなー!

瀬戸口優

 悪かったな、もちた
 早坂も

早坂あかり

 い、いえ…

瀬戸口優

 ほら
 行くぞ、春輝

芹沢春輝

 へーい

望月蒼太

 ごめんね、春輝が変なこと言って…

早坂あかり

 い、いえ…


芹沢春輝

 なんだよ、お前ようやく早坂と
 付き合えるようになったのか?


早坂あかり

 (私たち…
  付き合ってるように見えるのかな…)



映画館を出たあと、私たちは星屋に移動して
今日観た映画の感想を話し合った


早坂あかり

 1作目もよかったけど、2作目もすっごくよかった
 ですね…!
 2人の間には実はあんな過去があったなんて…
 でも、それを乗り越えて結ばれるなんて最高です…!

望月蒼太

 …

早坂あかり

 望月君、どうかしましたか?

望月蒼太

 ああ、ううん…
 早坂さんの楽しそうな顔、いいなと思って

早坂あかり

 えっ…
 あ…
 (どうしよう…そんなこと言われたら
  どう返したらいいかわからなくなるよ…)

望月蒼太

 あっ…
 な、なんでもない…!
 変なこと言ってごめん…!

早坂あかり

 い、いえ…

望月蒼太

 く、暗くなってくたし…
 今日はもう帰ろうか…

早坂あかり

 そ、そうですね…

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第15話

「私が彼女だったら」

星屋を出たあと、望月君が
家の近くまで送ってくれることになった


望月蒼太

 少し、寒くなってきたね…

早坂あかり

 そ、そうですね
 もうすぐ冬ですもんね…

望月蒼太

 …

早坂あかり

 …
 (今日は本当に寒いな…
  手、少し冷たくなってきた…)


気がついたら
私は少し前を歩く望月君の手を見つめていた


早坂あかり

 (今…
  望月君の手も冷たいのかな…
  もし…私が望月君の彼女だったら…
  あの手に触れたりとか、するのかな…)


ろくに会話ができないまま
私の家の近くまで来てしまった


望月蒼太

 今日はありがとう
 じゃあ、また明日

早坂あかり

 あ…
 あの、望月君…!

望月蒼太

 …?
 どうかした?

早坂あかり

 あ…
 いいえ…また明日

望月蒼太

 うん
 おやすみ

早坂あかり

 (どうしてだろう)
 もう少し…
 一緒にいたかったな…


少しずつ遠くなっていく望月君の背中を
私はいつまでも眺めていた――



翌日――


早坂あかり

 …

合田美桜

 あかりちゃん

早坂あかり

 …

榎本夏樹

 ねえ、あかりってば!

早坂あかり

 えっ…
 な、何?

榎本夏樹

 何じゃないよ
 どうしたの、さっきからぼうっとして…

早坂あかり

 え…
 私、ぼうっとしてた?

合田美桜

 うん…。最近、ずっとぼうっとしてるよ
 あかりちゃん、何かあった?

早坂あかり

 え…
 えーと…
 その…なんでもないの!
 来週の英語の小テストがちょっと心配で…

榎本夏樹

 ああ、わかるー!
 私も不安なんだよねー


話題が来週の小テストのことに移って
ほっとする



望月蒼太

 早坂さんの楽しそうな顔、いいなと思って



早坂あかり

 (私…気がついたら望月君のこと考えてる
  あれから、ずっと…)


どうしてそうなるのか、自分でも理由がわからなくて
なっちゃんたちには、うまく話せそうになかった――

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第16話

「僕が名前を呼ぶ日」

放課後――


早坂あかり

 はあ…
 (せっかく部活に行ったのに…
  気持ちがふわふわして、絵に全然集中できなかったなあ…
  気分を変えて、教室でスケッチしてみようか)


早坂あかり

 …え
 (望月君…?
  何してるんだろう、1人で…
  うなだれてる…
  何か、悩んでるのかな…)


望月君のそばまで行って
声をかけようか悩んでいると――


望月蒼太

 …
 …早坂あかり

早坂あかり

 (え…?)
 …
 何ですか?


ふいに望月君の手が、私の頬にそっと触れた


早坂あかり

 (望月君…?)


触れた手のひらの温かさに、どうしてか
私の胸が騒ぎはじめる


早坂あかり

 (何だろう、この感覚…
  こんなの、はじめて…)

望月蒼太

 …

早坂あかり

 あ、あの
 望月君…?

望月蒼太

 って…
 うわああぁ!!
 は、早坂さん…!?
 いつの間に!?

早坂あかり

 す、少し前から…

望月蒼太

 ご、ごめん…!!

早坂あかり

 いえ、あの…
 …
 私…
 その…ごめんなさい!

望月蒼太

 えっ…


望月君とどう向き合ったらいいかわからなくて…
私は気がつくと、教室を飛び出していた――


早坂あかり

 どうしよう…
 (胸がドキドキして…
  全然おさまってくれないよ…)
 こういうとき…
 どうしたらいいの…?

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第17話

「ため息」

望月蒼太

 はあ…

芹沢春輝

 なんだよ、もちた
 ため息ばっかつきやがって

望月蒼太

 だって~…


早坂あかり

 あ、あの
 望月君…?


望月蒼太

 (あんなことして、あかりん
  きっと驚いたよね…
  っていうか、引いたよね…)
 あああ…

芹沢春輝

 優、もちたをどうにかしてくれよ…
 編集作業に集中できねぇ

瀬戸口優

 もちた…
 早坂と何があったんだ?言ってみろ

望月蒼太

 えっ…
 なんであかりんと何かあった前提で聞くの?
 優ってエスパー?

芹沢春輝

 お前がうじうじうじうじしてるときは
 99.9%早坂のことだろ
 そんなの、俺にだってわかるよ

瀬戸口優

 で?
 何があったんだ?

望月蒼太

 そ、それは…
 (いくら幼馴染の優と春輝でも言えないよ…
  っていうか、うまく説明できる自信がない…)

瀬戸口優

 まあ、話しにくいことなら、これ以上聞かないけど…
 悪いことをしたなら謝れ
 お互いに誤解があるなら話し合え
 それで、たいがいのことは解決できる

芹沢春輝

 さすが、優
 夏樹と上手くやってるだけあるな

瀬戸口優

 うるさいぞ、春輝

望月蒼太

 でも、声をかける勇気がないんだよ~…

瀬戸口優

 それなら…クリスマスも近いし、何かプレゼントでも
 渡してみたらどうだ?

望月蒼太

 プレゼント…?

瀬戸口優

 ああ。プレゼントを渡すっていう口実で
 話しかけられるだろ?

芹沢春輝

 なるほどな。いいじゃねえか、もちた

望月蒼太

 (あかりんにプレゼント、か…
  確かに、悪くないかも…)

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第18話

「見つけました」

望月蒼太

 (あかりんにクリスマスプレゼント…かあ…)
 …あ
 (あのマフラー…
  可愛いなあ…
  あかりんに似合いそう…)
 …よしっ!


クリスマスイブ当日――
自分の部活が終わったあと、僕は美術室の部室前に来た


望月蒼太

 (思い切ってマフラー買っちゃったけど…
  どうしよう、ちゃんとあかりんにわたせるかなあ…)

榎本夏樹

 あれ、もちたじゃん
 どうしたの、こんなとこで

望月蒼太

 あかりん…じゃない
 早坂さん、まだ部室にいる?

榎本夏樹

 あかりなら、ついさっき出て行ったとこだよ
 なんか妙に急いでて…
 部活が終わるなり飛び出して行っちゃったの
 でも、追いかければまだ間に合うかもよ?

望月蒼太

 わ、わかった!
 ありがと、夏樹!



望月蒼太

 あかりん…
 いない…
 (昇降口にもいなかったし
  もう帰っちゃったのかな…)
 なんで連絡先くらい聞いておかなかったんだよ
 僕のバカ…!
 (何かの映画で、観たような気がする…
  こういうシーン…
  大好きな人がいるのに、いつもタイミングが悪くて
  ほんのわずかの差ですれ違って、会えないんだ
  まるで神様が「お前たちは結ばれないんだ」って
  そう言っているみたいに…
  ほんの少しの時間でいい
  君に会いたいよ、あかりん…)

早坂あかり

 …望月君

望月蒼太

 え…
 あか…早坂さん!?

早坂あかり

 ああ…
 よかった
 やっと…
 見つけました

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第19話

「プレゼント」

クリスマスイブの数日前――


榎本夏樹

 ねえ、あかりは誰かにプレゼントあげるの?

早坂あかり

 え…
 プレゼントって?

合田美桜

 クリスマスプレゼントのことだよ
 なっちゃんは瀬戸口君に渡すんだって

早坂あかり

 ああ、そうなんだ

榎本夏樹

 あかりってば、またぼうっとしてたでしょ

早坂あかり

 ごめんごめん。なっちゃんは
 瀬戸口君に何を渡すか、もう決めたの?

榎本夏樹

 ううん。優と付き合いだしてから
 初めてのクリスマスだし…何がいいか悩んでてさ
 それで、部活が終わったら一緒に選びに行こうかって
 美桜と話してたんだよ

合田美桜

 よかったら、あかりちゃんも一緒に行こうよ

早坂あかり

 (そういえば、家族に渡すプレゼント
  まだ買ってなかったな)
 うん!私も行こうかな


アパレルショップ


部活が終わった後――
私はなっちゃんや美桜ちゃんと一緒に買い物に来ていた


榎本夏樹

 なんでもあるねー
 何にしようか、悩んじゃうよ!

合田美桜

 付き合って初めてのクリスマスプレゼントだもんね

榎本夏樹

 そういう美桜は
 春輝にプレゼント渡すの?

合田美桜

 私は…まあ…
 あ、ほら、あのお店なんかいいんじゃない?

榎本夏樹

ごまかした!

早坂あかり

 ふふ
 みんな、恋してますねー
 (恋かあ…)


どうしてか――
望月君の手のひらの感触が、ふいに頬に蘇った


早坂あかり

 (望月君は
  クリスマス、どう過ごすんだろう…?
  誰かから、プレゼントもらったりするのかな…?)

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第20話

「手袋」

榎本夏樹

 あ、ねえねえ
 あのお店のスカート、すっごく可愛い!

合田美桜

 もう、なっちゃん
 プレゼント買いに来たんじゃないの?

榎本夏樹

 いいじゃん、ちょっとだけ見て行こうよ
 ほら、美桜もコート探してるって言ってたでしょ?

合田美桜

 そうだね…
 じゃあ、ちょっとだけ見ちゃおうかな
 あかりちゃんは?

早坂あかり

 私は…そうだなあ
 このあたりの雑貨屋さんを見てみようかな

合田美桜

 わかった。じゃあ、ちょっと行ってくるね

早坂あかり

 うん


1人でお店を見て回ってると
なぜか男性ものの商品ばかりが目に入ってくる


早坂あかり

 (私、さっきからずっと望月君のこと考えてる…
  望月君に何か買おうかな…
  ううん、やっぱり変だよね…。付き合ってる
  わけでもないのに、クリスマスプレゼントなんて…)
 はあ…
 …あ
 (あの手袋…
  落ち着いた、綺麗な色だな…)

店員

 こちらの手袋、今季の人気商品なんですよ
 とても綺麗なお色ですよね

早坂あかり

 はい。すごく素敵です
 (もし…もし、望月君がこれをはめたら…
  きっと、すごく似合うだろうな…
  プレゼント…
  してみようかな…)
 あの…
 これ…ください

店員

 かしこまりました
 贈りものですか?

早坂あかり

 は、はい…
 (こういうのはじめてだから…
  なんだか恥ずかしいな)

店員

 では、包装いたしますね
 この手袋、指先が冷えないつくりになっているんです
 だから、きっと喜んでいただけますよ


そう言われて…
私はふと、望月君の手を思い浮かべた


早坂あかり

 (望月君、手袋はめてなかったな…)
 …
 あの、ちょっと待ってもらえますか

店員

 はい?

早坂あかり

 私、やっぱり…!

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ゲーム概要 「また、君の声が聴きたくなる」HoneyWorks初のリズムゲーム『HoneyWorks Premium Live(ハニプレ)』

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