アリスのプロフィール
人型掃討兵器アリス Cyberslayer Alice | 兵器アリス Type- S Alice' Type-S | アリス Alice |
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人型掃討兵器アリス
プロフィール
性別 | タイプ | 種族 |
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英装 | |
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職業 | |
武器 | |
出身 |
誕生日 | 年齢 | ||
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身長 | 体重 | ||
3サイズ |
趣味 | |
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特技 | |
癖 | |
長所 | |
短所 |
エピソード
オルダーナ帝国の皇太子ローランドとともに行動し
ている少女。
彼女に関する情報はほとんど存在しないが、それに
関係するとされる書類が帝国諜報部の手により複数
発見された。そのいくつかを紹介する。
『計画報告 0135号』と書かれた書類。
どこで書かれたものかは不明。
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リリー様が入手した"オリジナル"の情報をもとにコ
ピーの生成を行っているが、現在の結果は芳しくな
い。
肉体を形成しようとしても、形になる前に何度も崩
壊してしまうのだ。
これまで獣などでは幾度も成功しており、理論的に
は問題ないはずなのだが⋯。
やはり獣と人間とでは勝手が違う、ということか。
だが、私たち白の研究所の研究員の名誉にかけて、
決して諦めるわけにはいかない。
たとえ何千回失敗しようとも、必ず"オリジナル"の
コピーを作成しなければ。
今、リリー様はそれを可能にする技術を得るため、
ある場所に向かっているという。
それがどのような技術なのかは想像もできないが、
あの方がわざわざ足を運んでのことだ。おそらくは
この状況を一変させるようなものに違いない。
『定期連絡 028便』と書かれた手紙。
どこからか、帝都に向けて送られたもの。
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リリーがどこからか持ってきたあの機械装置により
複製体の肉体形成はようやく成功した。
その複製体はガラス管の培養液の中に佇んでおり、
最初は単なる細胞の塊でしかなかったが、現在では
「少女」と呼べるほどの姿にまで成長を果たしてい
る。
普段ほとんど動くことはないが、時折指先を震わせ
たり、わずかに眼を開けることがあり、"彼女"が確
かに生きていることが分かる。
"夢でも見ているのだろうか?"
そんな風に微笑ましく思った直後、オレはゾッとし
た。
もし目の前にいる存在が夢を見るような人格のある
"人間"だったとしたら、オレたちはそれを"造って
しまった"のだ⋯。
「人間を造るなんて⋯本当に許されるのか?」
知らぬ間にその気持ちを呟いてしまったらしく、気
づけばリリーが蔑むようにオレを一瞥していた。
だが、あの時オレが抱いた恐れは、人として間違っ
ているとは思えない。
あの恐ろしいガキのもとで倫理観をかなぐり捨てて
いる白の研究所の奴らはどうか知らないが、オレ同
様に殿下から派遣された研究者たちは、同じような
気持ちを抱いているに違いない。
殿下はまだ"彼女"の姿をご覧になっていないが、も
しご覧になったのならきっと同じ思いを抱いてくれ
るはずだ。そう信じたい⋯。
とある者の手記。書いた者は不明。
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フフッ⋯計測によれば、どうやらコピーは期待通り
のエーテル量を宿しているようですね。
後はその力をうまくコントロールさせるだけ。
その訓練が終わり次第、すぐにあの場所に赴くこと
にしましょう。
いやー、コピーが生まれた時は、この私も少し気持
ちが高ぶりました。
何しろ、これで計画をまた一歩進めることができる
ようになったんですから。
コピーと初めて交わした会話は、今でも覚えていま
すよ。
「あなたが私の創造主⋯ですか⋯?」
「ええ、そうです。私の可愛い人形さん♪
あなたの存在理由は、私のためにその身を犠牲にす
ること。
当面は力をコントロールする訓練に励んで下さい」
命令に従順に従うよう人格を調整しているので、私
の言いつけ通り、必死に訓練に励んでくれることで
しょう。
もっとも、現状では生まれたばかりの赤子のような
状態なので、それを哀れんで変な仏心を出す者も出
てくるかもしれません。
私直属の部下には、どんな状態でも容赦なく厳しい
訓練を課すようちゃんと伝えておくことにしましょ
う。
それで漬れるようなら、すぐに"次"を造ればいいだ
けですしね。
謎の手記。使われている紙は最上質なもので、書い
た者は非常に高い身分だと推測される。
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私がその少女と初めて会ったのは、 研究所内にある
疑似戦闘ができる訓練場であった。
少女は多少の未熟さは感じられたものの、光を放つ
剣を見事に扱い、群がる標的たちを次々と破壊して
いた。
だが、やがて死角となる位置から攻撃を受けて倒れ
てしまう。
「グッッ⋯!」
それは、油断や戦闘能力の不足によるものではなく
蓄積された疲労によるミスだと、私には分かった。
よく見れば身体は傷だらけであり、私がここを訪れ
るかなり前より過度な訓練が行われていたことは明
らかであった。
だが、疑似戦闘の装置を操るリリー直属の研究員た
ちは装置に表示される数値だけを見て、彼女には視
線すら向けなかった。
「それで終わってもらっては困る。まだ続けるぞ」
「⋯⋯了解⋯です」
うつろな目でゆっくりと立ち上がり、少女は指示に
従おうとする。
そんな光景に、私は思わず研究員に言葉を声をかけ
た。
「やりすぎだ。休ませたらどうだ⋯?」
「大丈夫ですよ。どんな状態でも、アレは我々の命
令を拒んだりしませんから」
「⋯⋯あの者は計画に重要な存在だ。
ここで倒れられては困る。休ませろ」
私に睨まれた研究員は、その命令を渋々承諾。少女
への訓練は終了ということになった。
私は、あらためて彼女のもとに近づいた。
そもそも、この研究所にわざわざ赴いた目的のひと
つは、この少女と接触をするためであった。
私は機械技術の知識をそこまで持っていないが、そ
れでも計画の重要なカギとなる者の管理をリリーだ
けに任せるのは危険だと判断していたのだ。
「名は何という?」
「⋯ありません」
「ない?」
「はい。どうしても呼び名が必要な時は『G01』
と呼ばれています」
先程の訓練での様子と今のその言葉で、この研究所
で彼女がどのような扱いを受けているか、おおよそ
の推測はできた。
そして、そのことに対してなんとも言えぬ不快感が
私の心の中に広がり、同時にある感情がつき上がっ
てきた。
これは⋯怒りだ。
「お前の名前は『G01』ではない。
⋯そうだな。これから『アリス』と名乗るがいい」
「『アリス』 ⋯ですか?」
その名は幼い頃に、私が世話になった乳母のもので
とっさに出たものであった。
少女は目を見開き、驚いているような、戸惑ってい
るような様子であった。
それは、初めて見せた彼女の表情らしい表情であっ
た。
「それは、命令でしょうか⋯?」
「⋯⋯そうだ、命令だ」
このようなやり取りが、ただの偽善でしかないこと
は重々承知している。
本来、目の前の少女の扱いについて、リリーやその
部下たちに怒りを抱く資格など、私にはない。
私とて、彼女の⋯アリスの力を利用しようとしてる
1人にほかならぬのだ。
アリスの存在は、私の野望をかなえるためのカギと
なる。
そのために彼女を作ることを許可したのは私なのだ
から。
何をしたところでその罪から逃れることはできない
だろう。
私の非道な行為は、許されるものではない。
許されるものであってはならない。
いつか私もその罪に対して罰を受ける日が来るのだ
ろう。
しかし、今は進み続ける必要がある。
この世界に真の平穏をもたらすために。
兵器アリス Type- S
プロフィール
性別 | タイプ | 種族 |
---|---|---|
英装 | |
---|---|
職業 | |
武器 | |
出身 |
誕生日 | 年齢 | ||
---|---|---|---|
身長 | 体重 | ||
3サイズ |
趣味 | |
---|---|
特技 | |
癖 | |
長所 | |
短所 |
エピソード
「これが、海⋯⋯」
人の形をした人ならざる少女アリスの目の前には、
広々とした砂浜と水平線が広がっていた。
そばにいたもう1人の女性⋯魔導師エリザは、彼女
の呟きに対し、呆れるようにこう答えた。
「ええ、そうよ。これが海よ」
⋯事の始まりは、数日前に遡る。
白の研究所の所長リリーより、人型掃討兵器アリス
の新装備「Type-S」を開発したとの連絡がオル
ダーナ帝国皇太子ローランドのもとに入り、アリス
自身によるその使用訓練の手配を依頼してきたの
だ。
その装備は水中、水上戦闘用のもののため、どこか
の海岸に向かう必要があり、さらにリリー本人は研
究のため、それに同行することができないとのこと
であった。
「私自身は訓練に同行できませんが、『Type-S』
装備は機能はもちろん、デザインも私の特製です。
ウフフ⋯ぜひ見てあげてくださいね」
そんな妙な含みを持った言葉をリリーから告げられ
たローランドだったが、その実施の手配を行いつつ
も、政務の忙しさから自身が赴くことはできそうも
なかった。
ただアリスに同行する人員には、新装備の調整を行
う研究員たちだけでなく、誰か信用できる人物も入
れておきたいと考え、側近の騎士ランスヴェル、そ
して同じく側近のエリザにその役目を命じ、2人の
内のどちらかが赴くことになっていた。
ローランドから命令を受けた当初、エリザはその任
務をランスヴェルに押し付けるつもりでいた。
本来、ローランドの命令なら喜んで従う彼女だった
が、ローランドから特別な配慮を受けていたアリス
に対してあまりいい感情を抱いていなかったのだ。
だが、ランスヴェルよりこう告げられてしまう。
「ローランド様が望まれているのは、単に訓練を監
視することではない。あの少女の微妙な変化を察知
して、適切なフォローを行うことだ。
そんなこと、男の俺にできると思うのか?」
⋯言われてみればその通りで、エリザは渋々アリス
の新装備の使用訓練に同行することを決めたのだっ
た。
「新装備の使用訓練を始めたいと思いますが⋯よろ
しいでしょうか?」
砂浜で新装備「Type-S」を身に付けたアリスは、
エリザに訓練開始の了承を求めてきた。
そのアリスの姿を見た時、エリザはリリーがなぜ新
装備をこんな水着のようなデザインにしたのか、な
んとなく理解する。
(おそらく、私に対する嫌がらせね⋯)
リリーがローランドに対して、アリスの新装備姿を
見てあげてくれと言ったことは、すでに彼女の耳に
入っていた。
もしリリー本人が目の前にいたのなら、エリザはい
つものように激怒していたであろう。
だがリリーはその場におらず、まさか何も知らない
アリスにその怒りをぶつけるわけにもいかない。
どこにも向けようのない腹立たしさを抱きながらも
エリザはアリスに対して訓練を始めるよう、黙って
うなずいた。
そして飛行しながら海上に出るアリスを眺めながら
ため息をついて呟く。
「せっかくの海なのに⋯。
とんだバカンスになりそうだわ⋯」
新装備「Type-S」の使用訓練のために選ばれた場
所はオルダーナ大陸西部のある海岸で、魔獣が出没
するとの噂があり、普段は人がほとんど立ち入るこ
とがない場所であった。
「Type-S」を身に付けて海上に出たアリスはさっ
そく決められた訓練を行う。
「ハァッ!」
次々と標的を撃破していく彼女に、研究員たちは手
に持った装置を見て満足そうにうなずく。
だが、実戦経験のあるエリザだけは、アリスの動き
がどこかぎこちないことに気づく。
「何かに怖がっている⋯?」
そして、事件は起こる。
標的からの攻撃を避けようとしたアリスは、その場
でバランスを崩してしまい、海中に落ちてしまった
のだ。
それを見ても研究員たちには慌てた様子はなく、工
リザもアリスがすぐに浮上してくるものと思ってい
た。
だが浮上してくる様子はなく、それどころかアリス
は海面でパニックに陥っている様子で、なにかにす
がろうと必死にもがいていた。
「溺れている⋯!」
そう判断したエリザはすぐに海に飛び込み、アリス
のもとへと近づく。
「しっかりしなさい!
ローランド様に笑われるわよ!」
パニックに陥っているアリスを落ち着かせるため、
叱咤するエリザ。
その言葉を聞いたアリスは、憑き物が落ちたかのよ
うに一転して冷静さを取り戻す。
「⋯⋯申し訳⋯ありません」
「あなた、泳げないのね?
とりあえず私に捕まりなさい。浜まで戻るわよ」
アリスを連れて戻ったエリザは、彼女より事情を聞
く。
生まれて間もないアリスにとって海は初めての場所
であり、泳ぎの訓練などしていない彼女は、その広
大な"水面"に恐怖を抱かざるを得なかったのだとい
う。
話を聞いたエリザは、しばらく考え込んだ。
突き放すのは簡単だが、不安そうにこちらを見るこ
の少女を放っておくこともできない。
それに彼女が新装備を使いこなせないことは、ロー
ランドにとってもマイナスなことであろう。
軽くため息をついて、エリザはこう告げた。
「分かったわ。まずは水に慣れて、泳ぎをマスター
しましょう。私が教えてあげるわ」
エリザは新装備の使用訓練を一時中断させ、アリス
に泳ぎを教えることにした。
しかし、その意見について「効率的ではない」「実
践ではなくシステム的に処理すべき」と研究員たち
からの反対も多く、中には「失敗の原因を調べるた
め、再度沈めるべきだ。もし壊れたなら修理を行え
ばいい」とまで言う者すらいた。
そんな言葉を聞き、エリザは怒りが湧き上がるのを
感じ、そして同時になぜローランドがアリスに対し
て特別に気をかけているのか、少し理解できたよう
な気もした。
「その言葉、もう一度言って御覧なさい。⋯あなた
を先に起動不能な消し炭にしてもいいのよ」
エリザにそう凄まれた研究員たちは、それ以上反対
することなどできなかったという。
次の日よりエリザ指導のもと、アリスの水泳訓練が
始まった。
もとより物覚えのいい彼女は、教えられたことをど
んどん吸収。3日ほどで水泳の達人とまではいかな
いものの、一般的に"泳げる"レベルにまで達してい
た。
その成果に満足していたエリザだったが、一方のア
リスは泳ぎが上手くなればなるほど、何か物足りな
いような表情を浮かべていた。
「十分上達したと思うけど、何か気になることでも
あるの?」
「いえ、そういうわけでは⋯
ただ、もっと身体を上手く動かせば、さらに効率よ
く⋯早く泳げるようになるのではないかと」
アリスの言葉を聞き、エリザは「それなら⋯」とさ
らに泳ぎを教えようとした。
だが、アリスが自分で泳ぎ方を試行錯誤し始めたの
を見て、それを黙って見守ることにした。
"きっとローランド様ならそうしただろう"⋯そう
思っての判断であったが、そう判断した自分に対し
て彼女は自嘲気味の笑みを浮かべた。
数日後、水泳の訓練を一通り終えたアリスは新装備
「Type-S」の使用訓練を再開。
以前とは比べ物にならないほどの機敏な動きで、用
意された標的をすべて撃破。標的からの攻撃もすべ
て華麗な動きでかわしていった。
十分な成果を残し、新装備の訓練が大成功で終わり
かけたその時、突如として巨大な波が発生。
そして海が大きく盛り上がり、その中から複数の触
手を持った巨大な魔獣が現れた。
その魔獣は元々この海岸を縄張りにしていたようで
怒りの咆哮を上げながら数多の触手を伸ばして海上
にいるアリスに襲いかかろうとする。
突如現れた魔獣に対し、すぐにアリスの救援に向か
おうとするエリザ。
だがアリスがわずかにこちらに向けた視線を見て、
その足を止める。
彼女の視線は「この程度の相手ならば、自分1人で
大丈夫だ」と物語っていた。
「『Type-S』装備⋯実戦モードに移行します」
その言葉とともに、アリスは訓練の時に見せた以上
の機動力を発揮し、襲い来る触手を翻弄。その触手
を次々と機械剣によって切断していく。
たまらず悲鳴を上げる魔獣に対し、アリスはいつの
間にかその正面に姿を現し、その顔に新装備のひと
つである銃を突きつける。
「リミッター解除⋯ETHER=BLASTER!!」
銃口より放たれた眩いばかりの閃光は、魔獣を跡形
もなく蒸発させてしまう。
その威力は、数々の高位魔術を扱うエリザですら驚
嘆させるほどのものであった。
新装備の使用訓練の予定をすべて終え、帰還するこ
とになった日の夕刻、アリスは来た時と同様に砂浜
と水平線を眺めていた。
ただ、その瞳には来た時のような驚きや戸惑いでは
なく、何かを惜しむような感情が宿っていた。
「どうかしたの⋯?」
すでに帰還準備を終えたエリザが、彼女に声をかけ
る。
アリスは振り返って答えた。
「⋯残念だと思いまして」
「残念⋯?」
「はい⋯ 『Type-S」の訓練は終了したので、もは
やこの地に留まる理由はありません。
ですが⋯もしもう少し時間が頂けていたのならば、
私の水泳技術はさらなる向上が見込めたのではない
か⋯そう分析していたので」
実に彼女らしい言い回しだが、要は"もっと泳ぎた
かった"ということなのだろう。
そう理解したエリザは、呆れながらも微笑んでアリ
スにこう告げた。
「そうね。なら、いつかまた海に来ましょう。
今度はもっと本格的に特訓してあげるわ」
アリス
プロフィール
性別 | タイプ | 種族 |
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出身 |
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身長 | 体重 | ||
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