ゴロスのプロフィール
巨人ゴロス Giant 'Goroth' | 暴食のゴロス 'Goroth' the Insatiable |
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巨人ゴロス
プロフィール
性別 | タイプ | 種族 |
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3サイズ |
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エピソード
ゴロスがお尋ね者として最初に記録に上がった場所
は賑街バダールだとされる。
それゆえ、そのままかの街付近を彼の出身地と考え
るのが今日の通説となっている。
拙いしゃべり方、のんびりとした動き。そこからは
悪意というものは微塵も感じられない。
だが、彼は人を喰らっていた。腹を空かせると昼夜
問わず人を食い散らかし、街に惨状を晒すことは日
常茶飯事だったという。
人でもなければ魔獣でもない。人語は話すが人の理
屈は通じずハンマーを振り回す日常。
いつしか彼は喰人鬼とも呼ばれるようになり人々に
恐れられたという。
そんな彼の奇異な行動は、その生まれに関係してい
ると分析されている。
彼は特殊な魔力によって人工的に作られた生命だと
いう説が、これまでの調査によって有力になってい
る。
研究者によると、彼の特異性は人喰や怪力に留まら
ず、魔術師でもないのに異常に高い魔力の数値にも
あったとされる。
誰が、何のために彼を創り出したのかは定かではな
い。
そして彼の不幸は、創造主が不在のままその生を受
けてしまったことであろう。
彼に善悪を教える者はおらず、何もわからないまま
世に放り出され、それでも生きていかなければなら
ない。
ゴロスに待ち受けていたのは、人とはズレた枠組み
を強いられる苦行の日々だったのかもしれない。
ゴロスは純粋であった。
それゆえに、ただ生きるために食べるという己の本
能に対しても従順で、そこに善悪の判断は無かった
とされる。
彼は体を動かすために大量の魔力を要したこともあ
り、魔力を補填するために一度に多くの食事を摂る
必要があった。
人間はその目的を一挙に果たす絶好の対象であり、
ゴロスは店先に並ぶ料理よりも人を好んで食したと
いう。
一方でゴロスは効率の良さというよりも、味の良さ
で人間を優先して食していたという説もあり、彼は
彼なりのグルメ志向を持っていたとも考えられてい
る。
細かい好みの選別をし、好き嫌いは多い方であった
とも推測されるゴロスだが、根本的に人も魔獣も家
畜も食料として認識しており、空腹を満たすことを
第一優先に考えて殺し、食べ歩いていたことは間違
いない。
当初はバダール近郊のみで活動し、やがて各地を巡
り始めた彼の名は、凶悪な殺人鬼として世に知られ
恐れられていくこととなる。
またゴロスの行動には幼稚なものも目立つ。
殺人鬼として警備兵に追われた彼は、活動場所をバ
ダールから港街グラナダに移した後に「気に入らな
いから」などの単純理由で人を殺めてしまうといっ
た行動もその一例である。
根は純粋であるため、誰か一人でも彼に善悪を教え
る者がいれば、その教えを素直に吸収し、悲劇は防
げたのかもしれない。
良心的な範囲で食べ物を摂取し、道徳的な行動を覚
える可能性もあったはずで、そのように生きること
ができれば、数々の業をゴロスが背負うことも無
かったのではないだろうか。
人に対し悪行を繰り返したゴロスだが、ある時を境
に人を喰らったという記録が突如止まっている。
その理由については今日まで様々な議論がなされて
おり、人よりも美味な物を見つけた、より効率的な
魔力供給(本人は単純に空腹を満たす方法と認識)
の方法を見つけた等々様々な説が現在も飛び交って
いる。
結局人食いをやめた理由について明確な結論は出て
いないが、ゴロスの人食いの記録が止まった後に起
こった、ある出来事に関するひとりの人間の証言が
残っており、それがゴロスのことに関する興味深い
ものとなっている。
「砂漠を歩いていたら、砂嵐が激しくなって遭難し
てしまってね。
方角もわからないまま、とにかく必死に故郷の街を
目指していたら、ハンマーを持った怪しい男が目の
前に現れたんだ。
よくよく見たらその男は、人を喰らって街を恐怖に
陥れた喰人鬼だってすぐ気付いたよ。
砂嵐の中を散々歩き回って、疲れ果ててもいたから
あーここでこいつに食われて俺の人生終わるんだな
なんて妙に状況を受け入れている自分もいて。
でもその喰人鬼は俺を食わなかった。
遭難していることを話したら、あいつこう言ったん
だ。
『街、連レテク。ソノ変ワリお前、街着イタラ、俺
に肉、食わせろ』てな。
その肉ってのも、街の料理屋にある普通の肉。
人である俺をまったく食おうとする気配がないから
思い切って聞いてみたんだ。
なんで人を食おうとしないんだ?って。
そしたらただ一言、
『約束ダカラ』だってさ。
よくわかんなかったけど、少なくとも俺があの時あ
いつに助けられたってことだけは事実だ。
まあその後のお礼の肉代のせいで、財布は空っぽに
なったけどな」
記録上、ゴロスが人を喰らうことは無くなったとさ
れているが、だからといってそれまで犯してきた彼
の行いが無くなったことには決してならない。
彼は、人食いや殺害を犯した各地域の警備兵に追わ
れ続けたという。
そんな中でも、ゴロスが町中で食べ物を貪ったのち
に逃亡する姿を目撃したという証言がそこかしこに
残っている。
食べることの熱意を失わなかったとみるべきか、あ
るいは食べなければ魔力の供給が滞り動けなくなる
ことへの防衛本能であったのかは定かではないが、
少なからず食事をしている時の彼の表情は幸せに満
ちていたともいわれている。
また、彼は警備兵以外にも、ひとりの男に命を狙わ
れていたという。
男の正体は定かではないが、噂によるとゴロスと同
じ殺人鬼であったらしい。だが、なぜゴロスを狙っ
たのか正確なところはわかっていない。
謎の男は度々ゴロスの前に現れては戦いを挑んだと
される。
その数ある戦いの中で、二人が戦っている最中にあ
る魔法学者と女性が乱入したことがあった。
これは魔法学者自身の残した記録によって判明した
事実であり、彼とその女性はゴロスと戦う殺人鬼を
二人で追っていた最中に、たまたま遭遇したとされ
る。
記録によれば、謎の殺人鬼が踊るように戦うのに対
し、ゴロスは自身の巨体を転がしてぶつかる、ハン
マーを振り回すといった激しい動きを見せ、それは
正に「柔と剛のぶつかり合い」だったと記されてい
る。
両者の戦いについて詳しいことがわかる資料は、こ
の学者の記録以外発見されていない。
戦いの決着はついたのか。その答えはどこにも残さ
れておらず、いまだ不明である。
ゴロスが勝ったのか、謎の男が勝ったのか、両者相
討ちで果てたのか。
もしかしたら戦いの痕跡を辿るより、彼の立ち寄っ
た食事処を辿るほうが、より彼の人生を探る手掛か
りとなるのやもしれない。
暴食のゴロス
プロフィール
性別 | タイプ | 種族 |
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英装 | |
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職業 | |
武器 | |
出身 |
誕生日 | 年齢 | ||
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身長 | 体重 | ||
3サイズ |
趣味 | |
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特技 | |
癖 | |
長所 | |
短所 |
エピソード
破神が圧倒的な力でグランゼリアを支配していた時
代、オルダーナ南部にある地下組織があった。
そこには多くの魔導師が集っており、恐るべきある
研究を行っていた。
それは魔導生物を造り、さらにそこに神々の力を宿
させること。
なぜその地下組織が魔導師を集め、そのような研究
を行わせていたのかは、現在でも明らかになってい
ない。ただ噂では、地下組織自体がグランゼリアの
諸国の出資によって極秘裏に設立されたもので、打
倒破神を目的としていたとも言われている。
地下組織に集まった魔導師たちは、充実した設備と
豊富な資金を与えられ、それぞれ研究に励んだが、
彼らは長い間、失敗に失敗を重ねた。
魔導生物に神々の力を宿すことに成功すれば、これ
までにない強大な力を持つ生物になることは間違い
ない。
しかし、そのために乗り越えなければならない課題
も大きく、強大な力を受け入れることができる魔導
生物を造ること、そして何よりも神々の力を入手、
管理することが非常に困難だったのだ。
そんな中、ついにある1人の魔導師が、桁外れに強
靭な肉体を持つ魔導生物の作成と、暴食と貪欲を司
る神の肉片の入手に成功する。
魔導師はその肉片よりカの因子を抽出し、細心の注
意を払って成長前の魔導生物に宿させる。
「フフッ⋯かつてないほどの生物が誕生するぞ」
周囲の期待を受けながらも、魔導師は急ぐことなく
じっくりと研究を続けた。
魔導生物の身体はほぼ出来上がっているものの、暴
食と貪欲を司る神の力となじませるには今少し時間
が必要だったのだ。
魔導師は期待に胸を膨らませながら、魔導生物を目
覚めさせることができる、その時を待った。
「ゴロス」という名まで付けて⋯。
「ゴロス」と名付けられたその魔導生物は、やがて
暴食と貪欲を司る神の力を完全に吸収。
生みの親である魔導師は、満を持して培養液から彼
を取り出し、覚醒させる。
「うっ⋯ううっ⋯⋯」
ゆっくりとその目を開く魔導生物に、魔導師は話し
かけた。
「お前の名はゴロス。
すべてを喰らい尽くす存在だ」
その言葉を聞き、魔導生物はうやうやしく頭を下げ
て、魔導師に忠誠を誓う⋯⋯はずであった。
だが、魔導師は大きな思い違いをしていた。
暴食と貪欲を司る神の力を完全に理解していると思
い込んでいた彼だが、実は把握できていたのは神の
力のほんの一部に過ぎず、この魔導生物に宿すこと
ができたのも、その力を大きく歪めたものでしかな
かったのだ。
「腹、ヘッタ⋯」
そう呟いた魔導生物は、目覚めとともに自身の中の
暴食の衝動を暴走させる。
その異常な食欲の一番最初の餌食になってしまった
のは、生みの親である魔導師であった⋯。
その後、かの魔導生物⋯ゴロスは地下組織の施設を
抜け出し、暴食の衝動を満たすべくグランゼリアを
しばらくさまよい歩いた。
様々なものを食い散らかしながら⋯
ゴロスは空腹を満たすためグランゼリアをさまよい
歩き、様々な食べ物を胃袋の中に収め、そして時に
は人間すら喰らった。
だがある者と約束して以降、彼は人間を食べること
を一切やめる。
その後、しばらくは魔獣の肉や街で見かけた料理な
どでその空腹感を満たしていたゴロスだったが、や
がて身体に異変が訪れる。
暴食の欲求を、彼自身にも制御できなくなっていっ
たのだ。
「いつもと違ウ⋯
いつもより腹ヘッテる⋯」
ゴロス自身は認識していなかったことだが、実は彼
は人間を喰らうことで身体を保つために必要とされ
ていた魔力を補っていたのだ。
人間を食べなくなり魔力が欠乏して、絶え間ない空
腹感に襲われるようになった彼は、さらに魔獣など
を狩り、その肉でそれを満たそうとした。
だが、そんなもので彼の腹が⋯身体が必要としてい
る魔力が満たされることはなかった。
人間を食べないという約束と空腹感との間で苦しむ
ゴロス。
そんな中、ゴロスは人間とはまた違う、大きな魔力
を持った存在と出会う。
それは以前にも遭遇していた岩の巨人であった。
岩の巨人を喰らおうと襲いかかるゴロス。
激しい戦闘が繰り広げられる中、ゴロスは岩の巨人
の主人である少女の言葉から、目覚めた時の記憶が
呼び覚まされ、戦闘を中断し逃亡する。
そしてその逃げた先で、ゴロスはついに魔力欠乏に
より限界を迎える。
彼の身体から、なんと暴食と貪欲を司る神の力が具
現化して出現したのだ。
具現化したかの神の力はゴロスに襲いかかり、その
身体を喰らって完全に彼を乗っ取ろうとする。
自身の力の大半を失ってしまった今のゴロスに、
てる力などなかった。
喰われかけるゴロスだったが、それを救ったのは彼
を追ってきた岩の巨人とその主人である少女であっ
た。
少女は何を思ったのか、岩の巨人にゴロスへ光の熱
線を放つよう命令する。
その攻撃はゴロスに直撃するが、彼女が狙ったのは
彼の口であった。
光の熱線を喰らって自身の力に変えたゴロスは、神
の力を圧倒。逆に相手を喰らい、再び自身の中へ取
り込むことに成功する。
その後、岩の巨人とその主である少女と別れたゴロ
スだが、暴食の欲求が抑えられず暴走するようなこ
とはもうなくなったという。
暴食の欲求を抑えられるようになった彼が、その後
にどんな人生を送ったかに関する記録は残っていな
い。
肉を食べ続け元の体型に戻ってしまった、食物を奪
おうとした破神の眷属を新たな力で殲滅させた、巨
人の主人である少女の友人と別の殺人鬼に関する事
件に巻き込まれたなど、様々な噂は流れているよう
だが、どれも確かな証拠は存在しない。
なお、彼が人の肉を食べた記録も残っていないが、
それが記録がないだけなのか本当に食べていないの
かについては、諸説が存在している。