クレアのプロフィール
クレアとダルギオン 'Claire'and 'Dahlgion' | |
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クレアとダルギオン
プロフィール
性別 | タイプ | 種族 |
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英装 | 三賢者 |
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職業 | |
武器 | |
出身 |
誕生日 | 年齢 | ||
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身長 | 体重 | ||
3サイズ |
趣味 | |
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エピソード
姉を探してグランゼリア中を旅した少女と、彼女に
従っていたゴーレム。
早くに母を亡くしたクレアは、父レダン、姉ルシア
とともにモルダナ大陸のある街で暮らしていた。
父レダンは「ゴーレム・コア」という画期的な装置
を生み出したゴーレム技師であり、姉ルシアもゴー
レム造りに関して天才的な才能を持っており、その
影響でクレアも幼い頃よりゴーレムとその関連技術
に強い関心を抱いた。
だが、ある程度成長するまでは父が営むゴーレム工
房に入れて貰えず、姉ルシアが一足先に工房で仕事
をし始めてからは、ゴーレム造りに携われない不満
と一人ぼっちの寂しさから徐々に塞ぎ込むように
なっていった。
そんなクレアの気持ちを紛らわせてくれたのは、近
くに住む年上の幼馴染の少女であった。
後に世界的に有名になるその少女は、クレアを元気
づけるために歌を披露。その美しい歌声にクレアは
不満や寂しさを忘れ、何度も彼女に歌をせがんだ。
だが、やがてその幼馴染の少女は両親の仕事の都合
により引っ越してしまい、クレアは再び一人ぼっち
になってしまう。
そんなある日、姉ルシアはクレアを自宅近くの古び
た倉庫につれていき、そこにある巨大な物体を披露
する。
「ふふっ、クレア、誕生日おめでとう!
これは私とお父さんからの誕生日プレゼント!」
それは、未完成の巨大なゴーレムであった。
クレア自身も忘れていたが、その日は彼女の誕生日
であったのだ。
同時に父の工房への立ち入りも許可され、次の日よ
リクレアはゴーレム技師として腕を磨くべく、大人
たちに混じって働き始める。
そして、プレゼントされたゴーレムには「ダルギオ
ン」と名付け、父と姉の協力を受けながらも工房で
学んだ技術を実践すべく毎日コツコツと造り上げて
いった。
忙しくも、幸せな日々を送るようになったクレア。
だが、そんな日々は長くは続かなかった⋯。
クレアの手によってゴーレム・ダルギオンがほぼ完
成しかけた頃、ある悲劇が起きる。
クレアの父レダンが何者かに殺害されたのだ。
レダンは「ゴーレム・コア」という革新的な発明を
したことから商売敵とされる者が少なからずおり、
犯人は分からず終いであった。
父の死にショックを受けるクレアだったが、それ以
上に暗く沈んでいたのは姉ルシアだった。
その様子はクレアが心配するほどであったが、レダ
ンの死から数日後、ルシアは父のゴーレム工房を引
き継ぐことを宣言して、今度は人が変わったように
ゴーレム研究に没頭する。
ずっと落ち込んでいるよりはいいかもしれない⋯そ
う思い、ひとまず安心するクレア。
だがさらにそれから半年後、ルシアは突如ゴーレム
工房の作業室に1人籠もり、その中には誰も立ち入
れないようにしてしまう。
驚いたクレアは作業室の外よりルシアに呼びかける
が、彼女からの返事はない。
「お姉ちゃん、一体どうしちゃったの⋯?」
これまでのルシアならば、どんなに研究に没頭して
いてもクレアの呼びかけを無視するようなことはな
かった。
姉の豹変ぶりに困惑するクレアだが、会話もできな
い状態ではどうすることもできない。
だがそんなある夜、倉庫でダルギオンの調整をして
いたクレアは、ルシアが工房の外に出ているところ
を偶然目撃する。
彼女のもとに駆け寄ったクレアは、頭が真っ白にな
りながらも、何でもいいから姉と会話をしようと必
死に言葉を探す。
何を話せばいいのかまったく分からなかったが、こ
の機会を逃せば、もう永遠に姉と話すことができな
くなる⋯そんな気がしたのだ。
ルシアはそんなクレアを黙って見つめていたが、や
がて抱きしめてこう呟く。
「ごめんね⋯もうすぐ出来上がるから⋯」
それ以上何も言わず、ルシアは工房の作業室に戻っ
ていった。
クレアには姉の言葉の意味を理解することはできな
かった。だが、その言葉には優しかった姉の、心か
らの気持ちが宿っていたような気がした。
クレアの生活を一変させる事件が起きたのは、その
数日後のことであった。
なんと破神の眷属たちが突如現れ、ルシアがいる
ゴーレム工房を襲撃したのだ。
突然のことに混乱しつつも、姉のもとへ向かおうと
するクレア。
だがすでに工房は炎に包まれており、近づいた彼女
は爆発に巻き込まれ、吹き飛ばされてしまう。
薄れゆく意識の中でクレアが見たのは、崩れる工房
よりルシアがゴーレムに乗って脱出し、どこかに向
かう姿であった。
「お姉ちゃん、どこへ⋯行く⋯の⋯?」
クレアが意識を取り戻した時には、工房はすっかり
焼け落ち、破神の眷属たちも引き上げていた。
"どうして破神の眷属たちは、ルシアお姉ちゃんの
ゴーレム工房を襲ったんだろう⋯?"
そう考えた時、クレアが思い出したのは、姉の「も
うすぐ出来上がるから」という言葉であった。
"出来上がる"⋯?
姉は何か造っていたのだろうか?
そしてその造っていたものが原因で様子が変わって
しまい、破神の眷属から襲撃されたのだろうか⋯?
様々な疑問が湧き上がってくるが、答えなど出るは
ずもなかった。
まずは姉から話を聞かなければ⋯そう考えたクレア
は、破神の眷属たちから逃亡した彼女を捜すことを
決意。
すでに完成していたダルギオンを起動させ、長い旅
に出発する⋯。
「ダルギオン⋯お願い、私に力を貸して!」
「ゴウッ!」
ダルギオンを連れ、姉ルシアを捜す旅に出発したク
レア。当時、ゴーレムを連れた少女の姿は珍しかっ
たようで彼女らの姿はグランゼリア各地で目撃され
ており、様々な逸話も残されている。
それらの中で有名なもののひとつは、ランゼリアを
訪れた時のことであろう。
ランゼリア山脈付近のある遺跡近くで、巨大な石像
を従える美女がいると聞いたクレアは、姉のことで
はないかと早速現地に向かった。
だが、彼女がランゼリアに渡った時はちょうど冬季
で、しかもその年の寒気は例年と比べて特に厳しい
ものであった。
カルドラ港で防寒対策はそれなりにしていたクレア
だったが、道中で吹雪に見舞われてカ尽きて倒れて
しまう。
「眠っちゃダメ。
でも⋯もうまぶたが⋯重く⋯て⋯」
吹きつける雪から必死にクレアを守ろうとするダル
ギオンだったが、さすがに人間を温めるようなこと
はできず、このままではクレアの凍死は免れそうに
なかった。
その時、彼女らに近づく者がいた。
不気味な仮面を被ったその者は、ダルギオンに敵意
がないことを示しつつも、品定めをするようにクレ
アを観察する。
「ふむ、幼いな⋯私が求める完璧な美には程遠い。
だが、成長すれば可能性はあるやもしれぬ」
その後、クレアが目覚めたのは火が焚かれた洞窟の
中で、目の前には仮面を被った男が座っていた。
パニックを起こしかける彼女に、仮面の男は紳士的
に、そして分かりやすく状況を説明する。
近くの街に向かう途中で、偶然クレアたちを発見し
たこと。
クレアが凍えて死にかけていたため、まずは身体を
温めるべく、この洞窟に入ったこと。
そして、連れていたゴーレムは洞窟の外で待機して
いること⋯。
「そっか⋯私たちを助けてくれたんだね。
ありがとう、仮面のおじさん」
落ち着きを取り戻したクレアは、自分たちが石像を
従える美女と会うため、ある遺跡に向かっていたこ
とを話す。
クレアの目的を聞いた仮面の男は、しばらく考えた
後、その同行と手助けを申し出る。
それは、放っておけばこの危なっかしい少女が死ぬ
かも知れない⋯そう考えてのことであった。
「フッ⋯我ながら柄にもないことをしていると思わ
ないでもない。
だが美の可能性が潰されるのは、やはり忍びない」
クレアとダルギオン、そして仮面の男は、吹雪がお
さまるのを待って洞窟より出発。やがて目指してい
た遺跡に到着する。
そこには、噂通りに巨大な動く石像と美女が佇んで
いた。
だが⋯
「お姉ちゃん⋯じゃない!」
そこにいた美女は、姉ルシアではなかった。
落胆しかけたクレアだが、石像の胸にある装置が設
置されているのを見て驚く。
その装置は、ゴーレム・コアであった。
ゴーレム・コアは、破神の眷属がゴーレム工房を破
壊して以降、もはや造られていない。
だが石像に付けられたゴーレム・コアはまだ真新し
く、しかもクレアが見たことのないタイプのもので
あった。
「そのゴーレム・コア⋯どこで手に入れたの!?」
美女はクレアの問いには答えず、無表情のまま彼女
を指差し、巨像に攻撃を命じる。
すかさずダルギオンは巨像の前に立ち塞がって、そ
の攻撃を両腕で防御。そして巨像とダルギオンは、
がっちり組み合い、互いに抑え込もうとする。
「ダルギオン、頑張って!!」
「ゴウッ!」
クレアの声援を受けて、徐々にだがダルギオンは巨
像を圧倒し始める。
しかし、両者の戦いに集中しているクレアに忍び寄
る者がいた。それは、巨像に指示を出しているはず
の美女であった。
美女は背後から刃物でクレアを襲撃。だが、その刃
が彼女に届くことはなかった。
仮面の男が身を挺してクレアをかばったのだ。
「おじさん!」
「クッ⋯この程度問題ない。それよりも⋯」
「うん、わかった!お願い、ダルギオン!」
クレアに命じられたダルギオンは巨像を力でねじ伏
せ、大きく振り下ろした拳で相手の胸にあるゴーレ
ム・コアを粉砕する。
コアは大爆発を起こし、巨像は糸が切れた人形のよ
うに力なくその場に崩れ落ち、 同時にその巨像を従
えていた美女も気を失う。
倒れた美女を前に、仮面の男はその首に手をかけよ
うとしかけるが、寸前で動きを止めて彼女をクレア
に引き渡す。
「⋯この女のことは、お前に任せよう。
聞きたいこともあるのだろう?」
「えっ?あ、うん⋯」
そしてクレアが呼び止める間もなく、男はその場か
ら立ち去る。湧き上がる"衝動"を抑えきれなくなる
前に⋯。
その後、目覚めた美女を詰問するクレア。
だが、彼女にはクレアと戦った時の記憶はまるでな
かった。
石像を神として信仰するその美女は、ある日、ゴー
レムを従えた女性がその石像に近づき、何かを取り
付けているところを目撃。
石像に近づかないよう注意しようとしたところで気
を失い、それ以降の記憶がないのだという。
クレアは、ゴーレムを従えた女性が姉ルシアで、彼
女が石像に取り付けた新型のゴーレム・コアが、何
らかの力で美女を操っていたと推測する。
「あんなコアを造って一体何をやろうとしてるの?
ルシアお姉ちゃん⋯」
ルシアに関する手がかりを見つけたものの、彼女が
何をやろうとしているのか、知ることはできなかっ
た。
クレアとダルギオンの旅は、まだ終わりそうにはな
かった⋯。