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【白猫】Snow Fairy Tale Story

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作成者: にゃん
最終更新者: にゃん


優しい温もりが、その少女を成長させる――!


2014/12/28



目次


Story1 あつあつ雪女

Story2 世界一の肉まん

Story3 肉まんへの愛!

Story4 雪の日の想い出

Story5 帰ってきた初雪

Story6 悪魔の嘲笑

Story7 恐怖を喰らうもの

Story8 凍てつく想い

最終話 おとぎ話の結末




登場人物


ロッカ
氷雪を操る冬の化身。心に熱い想いを秘める。
ヘレナ
バロン
イーノ
セルゲイ
ドゥドゥ




story1 あつあつ雪女



肉まんのお味はどう?今度のは自信があるのよ。

はふはふ……はふ……おいしいです。ヘレナさん。

はふ……はふ……いーんじゃない!新メニューはこれできまりね!

それはどうかしら!

誰ッ!?……それに、寒ッ!?

そうね、なんだか急に寒く……?


???

絶対零度の熱い情熱!あつあつ雪女のロッカとは私のことよ!

肉まんと聞いたら、黙ってられないんだから!

アンタの仕業ね!!

ごめんごめん、ちょっと興奮して冷気を出しすぎたわ!

雪女というと、雪をつかさどる妖精か……ぬ、私の肉まんが凍った!?

……ひえええ!寒いい!!

……肉まん、冷めちゃったわね。

肉まん!しっかりしてえーっ!もっと熱くなって!!

アンタのせいでしょ!

あつあつが……肉まんは、あつあつが美味しいのにっ……ごめんね、ごめんね肉まん……!

肉まんがお好きなんですね。ヘレナさん、ロッカさんにも食べてもらったらどうですか?

そうね。ロッカさん味見していただけますか?こっちはまだあつあつですよ?

ありがとう!いただきます!

ほふ、ほふ……おおっ!この味は――!あら切りの豚肉に玉ねぎの甘みが!

あああああアンタ!手が溶けてるわよう!

――口の中にほとばしる肉汁!生姜の香り!まさにシンプルイズベスト!

星四つ……いや、覚醒次第では星五つもいけるわ!

溶けながら……食べてるッ!?どんだけ肉まんが好きなのよう!

好きという言葉では、語りつくせないわ!世界中を食べ歩いたんだから!

とんでもない物好きだったわ!

どんなところにいったんですか?

傭兵さんが年中戦ってる島に、でっかい木でできた島、ロボットさんがガチャガチャしてる島――

どこも肉まんどころじゃないわね!

でもー番おいしかったのは、このあたりの島で食べた肉まんよ!世界ーといっても過言じゃないわ!

このあたりの島に、そんなにおいしい肉まんが!?

これほど肉まんが好きな子が、世界ーっていうくらいだから……さぞかし美味しいんでしょうね?

……気になるでしょ?世界ーだもの!よかったら、ー緒に食べに行かない?

主人公!さっそく支度するわよ!


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story2 世界一の肉まん



ねえロッカ、本当にこのあたりなの?どこにも町なんてないじゃない!いるのは魔物だけよ!

このあたりのはずなのよ。……近くに町があるはずなんだけど。

w_oJこ、こらっ、あっちへいけっ!

<老人が、魔物たちに追われている!>

危ないっ!!

……お怪我はありませんか、おじいさん。

w_oJ……あ、ありがとう、助かったよ。……このあたりは、普段は安全なはずなんじゃが。

おじいさん!わたしたち、世界ーの肉まんを探してるんです!

w_oJ……世界ーかのう?たしかに、この島のものは……肉まんが大好きじゃのう。

私も大好き!雪を見ながら食べる肉まんは最高よね!

w_oJ……雪か、子供のころに見たきりじゃのう。

今では雪、降らないの?

w_oJ気候が変わってしまってのう。昔はかなり積もったものじゃが……

人間にとっては、雪なんか降らない方がいいでしょうけどね。

w_oJ……町にまでいけば、そこらで肉まんが売っておるよ。山を越えた先じゃ。

……そっか、この島には雪が降らないのか。

どうしたんですか?

……なんでだろう。……このあたりの山を見てると、なんだかモヤモヤするよ……



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story3 肉まんへの愛!


……もう少しで町よねえ。そうよね?もう山は飽きたわ!

にっくまーん、にっくまーん、肉汁たっぷりーあっつあつー!

ロッカさん、本当に肉まんが好きなんですね。

だって肉まんだよ!肉まんが嫌いな人なんかいるの!?

あんた溶けちゃうでしょ!

熱いよー!肉まんヘの愛で溶けそうだよ!

溶けてたわよ!

雪女さんたちって、みんな肉まんがお好きなんですか?

今のところ、好きなのは私だけだよー!でも見ていて!

私は雪女の里に、肉まんを広めて見せるっ!

里が溶ける!雪女の里が溶けるわ!

そしていつか、雪女の里オリジナルの肉まんを――!絶対零度あつあつ肉まんとか!

凍えるように冷たくて溶けるほど熱い!新しい!

たぶんそれ、食べ物じゃないから!

ロッカさん、世界ー美味しい肉まんって……

大丈夫!ちゃんと人間も食べられるのだよっ!

でも……この島の肉まんじゃない、かも。私がその肉まんを食べたの、雪が降ってる日だったから。

まーいいわ。ここまできちゃったんだし、肉まん食べられれば。

元気出して、ロッカさん。その日にだけ雪が降ってたのかもしれないし。

主人公。どうしたの?

魔物!?

これは、瘴気……?なにか悪いものが、島に入り込んだみたい。

<ー行に、魔物の群れが襲い掛かる!>

ロッカさん、気を付けて!

……なるほど、私の愛が試されているのね!

あの日食べた肉まんじゃなくても……私はすべての肉まんを愛している!

私の肉まん愛をなめないで!今の私は誰にも止められないわ!


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story 雪の日の想い出


はあ、魔物の相手をするのも疲れるわね。

……あれで、終わりだといいけど。

もうすぐ町ね!ああ、待ち遠しい~。

ねえロッカ、アンタはなんで肉まん好きになったの?雪女なのに。

それ聞いちゃう?

聞きたいです!

私は昔、姉ちゃんたちといろんな島を渡り歩いてたの。

どうして?

雪女の修行!いろんな環境で雪を操る修行をするの。

もしかして、雪を降らせているのって雪女さんたちなんですか?

まさか。雪女にそんな力はないよ。身を守るためと、自分たちの生活のため。

生活のため?雪でなにするの?

雪でいろいろ作ったりするの。家とかお布団とか。

聞くだけで寒そうね……

私たちは、寒くて過ごしやすい島を見つけて、修行を始めた。

あの日の夜……、島には吹雪が吹き荒れていた。

私は、修行の帰り道で……吹雪で凍えている男の子と出会った。

男の子は……私を見て、魔物だと思ったみたい。無理もないけどね……

人間には関わるなっていわれてたけど……私には、見過ごせなかった。

私はかまくらを作って、たき火をたいた。少しでもあったかくなるように。

その夜……男の子が、私に肉まんをくれたの。それを二人で半分こした。

それでロッカさんは……

その時食べた肉まんが美味しくって……忘れられないの。

男の子はどうなったんですか?

ふもとの町でわかれて、それっきり。私は里に帰らなくちゃならなかったの。

ロッカさんにとって、肉まんは大切な思い出なんですね。

もしかしたら、世界ーおいしい肉まんって?

……そう。私にとっては、その夜食べた肉まんが、ー番おいしかった。

ごめんねキャトラ、とくにオチがなくて。

いやいや、気にしてないからっ!

ロッカさん、早く肉まんをたべて元気になりましょう?

そうね、肉まんが私をまってるわ!


<木々の向こうに……魔物たちの姿が見える!彼らの目指す先には――>

たいへん、町に魔物が近づいてるわ!

まさか奴らも、肉まんを狙って!?

そんなわけないでしょー!

でもこの数、ちょっとおかしいわ。まさか本当に肉まんに引き寄せられて……

アイリス、ロッカにへんな影響受けてる……?

肉まんの魔力は、時として人を狂わせるというわ。

雪女が変になるのは知ってるけど。

肉まんがきっかけで、人々が激しく争いあった歴史もある。

そんなに悲しい由来が!?

その昔肉まんは、ピザまんやチーズまんの人気におされ、肩身が狭い思いをしていたというわ。

人々は肉まん本来のすばらしさを忘れてしまっていたの。

でも人々は思い出した。シンプルな肉あんとほかほかの生地が生み出す――

至福のハーモニーを!

肉まんが先にできたんじゃないの!?って――

魔物!魔物が来てるって!

世界ーの肉まんは、私が食べる!



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story 帰ってきた初雪



見て、町中で肉まんを売ってますよロッカさん!

うおお――っ!!来たかいがあったわー!

まさか、全部食べる気?

食べないの?私は食べるよー!

溶けて湯気になっちゃうわよ!

肉まんを蒸し上げる香り……たまらないわねー。……あれ?

くんくん、この匂い……豚肉と白菜、タケノコ……それに、シイタケ。

わかるの!?

私、覚えてる……この、懐かしい匂い……!セルゲイなの……?

<……ロッカは、店先に並ぶ肉まんの前で、立ち止まる。>

……君は。


w_k1いらっしゃい。肉まんはどうですか。

セルゲイ……、会いたかった。

<ロッカは、少年の手をとる――>

w_k1冷たいっ!

ご、ごめんね、セルゲイ。……久しぶり、だね。

w_k1ぼ、ぼくはイーノだよ。人違い、じゃないですか。

私のこと覚えてないの?吹雪の日にあった……あっ――

この島には、雪が……降らないんだよね。

ロッカさん。……少し、言いにくいことなんだけど。

なに?

ロッカさんが男の子にあったのってこの島に雪が降っていた時つまり、何十年も前のことなんじゃないんですか?

そ、そんな、だってあれは……私にとっては、昨日の……

ねえロッカ、あなたって何歳なの?

今年で500歳だけど?

やっぱりか……妖精って、長生きだもんね。

嘘……

里に帰った私は、姉ちゃんたちと里を守って……あれからそんなに経ってたなんて……!

うっ……ううっ……うううっ……また会おうって、約束したのに……

ロッカさん……

いけないいけない。肉まんが冷めちゃうね。……私は、もう帰らないと。

(……だから、里のみんなは……人間には関わるなって……悲しい思いをするだけだからって……)

w_k1お姉ちゃん。はい。

肉まん……?

w_k1半分こだよ、食べたかったんでしょお姉ちゃん。

<ロッカが肉まんを口にすると冷気は止んだ。

冷え固まった思い出が――温もりに溶けていく。>

おいしい。おいしいよ。……あのとき……食べた味だ……

<ロッカは、肉まんを食べ終わると、静かに舞い始めた。すると――>

これは……雪!?

きれいねー。まるで風に舞う花びらみたい!

<雪の降らない島に、つかの間の雪が降る。雪の使いが見せる、小さな奇跡。>


…………

……


<老人は、峰の上から風に舞う雪を見つめる。>

w_oJおお、あの雪は……!やはり、あの嬢さんは、あの時の……!

そうか、帰ってきてくれたんじゃな……ロッカ……





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story 悪魔の嘲笑



<今では雪の降らぬ……小さな島。その山の中腹に……

暗きモノが、渦巻いていた。――光を塗りつぶす、漆黒の闇。>


???

zドゥドゥは、いってるよ……?『お腹がすいた』って。

『雪女が暴れれば、<きょうふ>が食べられると思ったのに』

『このままじゃ腹ペコだ』って。……どうするの?ドゥドゥはどうするの?

ああ、そうか…………ドゥドウがやればいいんだね。グッフッフッ……!!


…………

……


急がないと!

おじいさん!

<破壊された町並みの中、老人が倒れている。

平和だった町は、魔物たちに破壊されていた。>

戻ってきてよかったね、アイリス。

怪我をした人たちを助けなきゃ!

w_oJおお、旅の方…………………

しっかりしてください!

w_oJ……いきなり魔物たちが町に……イーノが、わしの孫の……!イーノがさらわれてしまった!

そんな、あの子が……!

どうしてイーノ君が!

主人公……そうね……偶然じゃない、かもしれない。

闇……ってやつらが関わってるのかもね。

w_oJ……あ、あなた方は?

イーノくんは、絶対助けます!だから、待っててくださいね……私が、私たちが必ず……!

w_oJ……これを、もっていってくだされ。イーノを、孫を頼みます。

<老人は、せいろに入ったそれを手渡す。――ほかほかの肉まんだった。>

……おじいさん、ありがとう。絶対、イーノ君に食べさせてあげますから!


<……闇の中に、眼笑が響く。命そのものを、あざ笑うように。>

z……ドゥドゥは、いってるよ。『あいつらのおかげで、もっと面白くなる』って。

グッフッフッフッ……楽しみだなあぁ!!


…………

……



……イーノくん、どこなの!?

ここにはいないみたい。

まさか、もう……あの子になにかあったら、私は。

私は……!

<アイリスは、やおらロッカの体を抱きしめる。>

だめだよアイリス!凍えちゃうよ!

大丈夫。……みんなで、イーノくんを助けましょう。

私たちがいるから。きっと大丈夫。

アイリス……ありがとう。

さっさと助けないと、肉まんが冷めちゃうでしょ?

そうね、ささっと助けて、みんなで肉まん食べよう!



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story 恐怖を喰らうもの



<峰の中腹にうがたれた洞窟。……そこから漏れ出す、濃い闇の気配――>

ロッカ、遠慮することはないわ。思いっきりやっちゃえ!

まかせて!行こう、みんな!

zドゥドゥ、来たよ。あいつらだ。

……!?なんなのこいつは?


『<愉決な道化の影芝居><シャッテンシュピール>』の、ドゥドゥ・バルベルだよ。

ドゥドゥはお腹が減ってるって。さあ、食べさせてよ……<きょうふ>を。

イーノくんを返して!

いいよ。ドゥドゥに<きょうふ>を食べさせてくれたらね。

町を襲ったのは、あんたね?

ドゥドゥはね、『あんな小さな町じゃ、ぜんぜん足りない』って

そんなことのために、あの町を!

ドゥドゥは、いってるよ……

『じぶんのことを、強いと思ってるやつ信じているやつ。

そういうやつの<きょうふ>が……いちばんおいしんだ』って。

さあ、食べさせてよ!きみたちの<きょうふ>を!




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story 凍てつく想い



ドゥドゥは、いってるよ。『君たち、すごいね』って。

……イーノくん、待ってて……こんなやつ、すぐにやっつけて……

グフフフフッ――!おかしいねえ、おかしいねえ――ドゥドゥ――

――何がおかしいのよっ!!

ドゥドゥは、『あの子供は、もういらない』って。

……えっ!?

<地面に、真っ黒な塊が転がっている……>

……そんな。

嘘……でしょ……

『あげるよ』って。『ドゥドゥの食べ残しでよければ』って。

イーノくん……そんな……そんな……っ。

『雪女の<きょうふ>きみたちの<きょうふ>すごくおいしい』ってさ。

……許せない。

こんな……こんなのってないわ!

……グフフフフッ!ドゥドゥは、いってるよ!『すごくいい気分だ』って!

やっぱり無理だった……私には、誰も……私には、人を不幸にすることしか。

主人公……?だって、もう……!

ロッカさん、立って……!

アイリス…………そうか。まだ……

ドゥドゥは、いってるよ。『<きぼう>なんかないって』

いいや、あるわ!冷めた肉まんは、温めなおせばいいんだから!



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story おとぎ話の結末



……ドゥドゥは、いってるよ。『君たちのおかげで、たのしかったよ』って。

……なんていう闇なの……!

……こ、このままじゃ……!

イーノくん……!

<ロッカは……せいろに入った肉まんを構えた!>

……なにをやってるの?もう無駄だよ!

<そして、黒い塊めがけ、肉まんを押し込む!>

戻ってきて、イーノくん!

<黒い塊は……ぼろぼろと崩れていく。>

……そんな……!そんなっ……!

<そして、塊だったものの中より――>

w_k1……おねえ、ちゃん……

イーノ君!

え……??

w_k1お姉ちゃん……肉まん……冷めてるよ……

……ドゥドゥは、いってるよ。『お前たち、何をしたんだ』って!

……肉まんから、ソウルを感じる……!あのおじいさんのソウルが、肉まんの中に!

この肉まんには……あのおじいさんの……わたしの心がこもってるんだからぁー!!

ソウルが……イーノくんの魂と体を元に戻したのね。

……ナン……ダッテ……?グッ……ググググググ!!

残念だったわね!もうアンタヘの恐怖なんか――!

グググググ……グォルアアアアア!

い、いきなり何ッ!?

グオオオオオッ!!ヨクモヨクモ!コノドゥドゥガッ、クライツクシテヤル!

<ドゥドゥの体より、闇があふれだす!

星無き夜よりなお暗い闇は、周囲の岩や土を吸い込み、膨れ上がる!>

主人公!気をつけてっ!

イーノくんっ……!

グオオオオオオオオ!!シネエエ!!

もうだめええー!!


グ……ググッ……………ナ、ナゼ……エピタフサマ、ナゼトメル!

ドウケノ デバンハ オワリ……?ツギノ幕ガ ヒラクマデマテ……?グググウッ……!

クイタリナイッ!!ハラガ、ヘッタ!!グオオオッ!!


<ドゥドゥの体は闇に沈み……完全に消え去った……>


…………

……


w_k1……アイリスさん。これ、お母さんがつくった肉まんみんなで食べてね。

ありがとう、イーノくん。またいつか、会いにくるからね。

ねえ、ロッカは?


…………

……


<雪から生まれた少女は――懐かしい場所を見つめていた。

あの時降り積もっていた雪は、今はもう欠片もない。

だが、この山は、確かに思い出へと続いていた。>


w_oJ……いってしまったか、ロッカ。わしだけでなく、孫の命まで……

ここにいたんだ、探したよ。……セルゲイ。

w_oJロッカ……

ごめんね、おそくなっちゃった。

<ロッカは、肉まんを二つに割ってセルゲイに渡した。>

……二人で、半分こしよう。

<老人の目に、涙が浮かぶ。

凍っていた時間が――、再び動き出した。>




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Snow Fairy Tale 2








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