【白猫】ポン・思い出
星たぬき大好き少女 ポン・ポコ・リーナ cv.豊田萌絵 星たぬきにすべてを捧げる少女。 真のタヌキストになるのが夢。 | ||
2015/05/28 |
思い出1
キュッキュッキュー♪キュッキュッキュー♪
はじめまして!わたしはポンと言います。よろしキュッキュキューです♪
ふふっ、アイリスよ。こちらこそよろしくね、ポンちゃん。
ねえ、もしかしてアンタのその格好って星たぬき?
そうなんです!このローブは特注品で、青の他にも赤や黒、シルバーからゴールドまで全色そろえました!
う、なんだか熱を感じるわ……星たぬきのこと大好きなのねぇ~。
はい! お部屋の中は星たぬきの関連グッズでいっぱいです!
グッズなんてあるのね?知らなかったわ……
最近は限定グッズなんかも増えてるんですよ!そのたびに遠出して、徹夜並びしてるんです♪
骨が折れそうね……あと、お金もかかりそう。
はい……お小遣いだけでは足りないので、実家の宿で必死に働いています……
まだ子供なのにたくましいわね、アンタ。
星たぬきのためなら、たとえ火のなか釜のなかです!
そんなに好きなら、うちのたぬきたちと仲良くやれそうね~。
えっ!この島にいるんですか星たぬき!?
ええ、大工をやってるわ。
大工さん!?
どこにいるんですか!こっちですか! あっちですか!
さっき向こうで屋根の修理をしていたけど……
あそこですね!キュッキュキュー!!
忙しい子ね~。
思い出2
トン、キュッ、トン♪トン、キュッ、トン♪ポン、ポコ、ポンポン♪
<ポンがリズムよく上下に枝を振っている。>
おっ、それは大工たぬきの真似ね。なかなかうまいじゃない。
サンキュッキュー♪毎日森に通って、星たぬきたちの動きを観察してますので。これくらい朝飯前です。
毎日って……大丈夫なの?森には魔獣も出て危険なんじゃ……
リスクは承知の上です。でも、新種のたぬきと出会えるかもしれないので!
そんなに都合よくいくかしら。
キュッキュッキュッ。わたしにはとっておきの秘技がありますので。
なによそれ?
ポーンポッコポーンポッコキュキュキュのキューってやれば、星たぬきが集まってくるんですよ。
はあ? そんなわけ……
あっ、ほら。大工ちゃんが。
キュキュ?
って、ほんとに来たわね。屋根の修理は終わったのかしら?
キュキュキュ♪
ああ、今休憩中なのね。
猫さん、星たぬきの言葉がわかるんですか?
ええ、まあいちおう。
う、う、うらやましいですーー!!
わたしたち<タヌキスト>にとって星たぬきと会話をすることは夢のまた夢なんですよ!
たぬきすと……?
猫さん猫さん!大工ちゃんがわたしのことをどう思ってるのか、通訳してもらってもいいですか?
いいわよ。
キュ?
ねえアンタはこの子のこと、どう思ってるの?
キュキュキュキュキュ!キュキュッキューキュキュ!
ふんふん、なるほどね。そっか……
な、なんて言ってるんですか?ドキュドキュ……
聞かないほうがいいかもしれないわね……実は……
えっ! ま、まって、やっぱり……あわわわわ……
アンタのことを……って、ちょっと!?
バタン……キュー……
気絶したわ!?
思い出3
キューッ!キューッ!どうしよう……身動きがとれない……
お、おっきな茶釜……!?
<ポンが茶釜にはまって抜け出せなくなっていた。>
ちょっとなにやってんのよアンタ!
それが……茶釜たぬき変身セットを組み立ててみたら、手順を間違ってたみたいで入り口が思ったよりも狭く……
アンタ、説明書とか読まないタイプでしょ。
でも、これはこれで楽しいですよ♪
なに言ってんのよ……助けてあげるからじっとしてなさい。
だ、大丈夫です!自力で脱出してみせますから!
じりきって……どうする気よ?
ジャンプです!
えっ!?
<黄金の釜が小刻みに跳ねる。>
キュー!キュー!キュウ?お、おかしいですね……飛び跳ねれば中身が出てくるはずなのに……
本物ならね。
キュー!キュー!キュウウウ!抜けませ~~ん!!
無理そうだね……やっぱり私たちが手伝って……
あっ、あっ!?動いた!抜けそうです!
ほんと!?
ポンポッコポ~~~~ン!!
やった! すっぽ抜けたわ!
……ついでにローブも脱げちゃったわね
きゃ、きゃああああ!''
どうしたのよ!どこかケガしちゃったの?
こ、こっちに来ないくださ~い!わ、わたしを見ないでください!
はあ? なんでよ?
普段この格好で過ごしているので、もとの姿を見られるとなんだか恥ずかしくて……
お化粧みたいなものかしらね?
茶釜に戻ります。
おい。
思い出4
キュッ、キュッ、キュッキュキュー♪
キュッキュッキュッ、キュキュー♪
ポンったら、ずいぶんうちのたぬきと仲良くなったわね~。コソコソふたりでなにか建ててるみたいだし。
それにしても、あれはなんの遊びなのかしらね?
ふふっ。 わかんないけど、お尻ふりふり可愛いわ。
キュッーキュキュー!
キュー!
げげっ!?今度はお腹をぶつけ合ってるわ!
……星たぬきのお腹ってよく弾むのね。
あっ、みなさんおそろいで。
さっきからなにやってんの?
星たぬきの間で流行っている<ポンポン相撲>です。一緒にどうですか?
キュキュ!
相撲じゃなくて求愛行動だってよ。
もう!水を差しちゃダメよキャトラ。楽しそうだから私たちもやってみましょうよ、相撲。
えーい!こうなったらヤケクソよ!
わたしに続いてください!キュキュキューッ!!
キュー!
どすこーい!
キュー!
え~い!''
キュー!
キュー!
キュー!
待ってポンちゃん!そっちはキャトラ……
ぎにゃああああ!
大変!? 遊びに夢中で周りが見えなくなってるわ!
キュキュキューッ!
待ってポンちゃん!そっちは金色の星たぬき……えっ?
あっ。
バタン……キュー……
硬かったのね……
思い出5
大工ちゃん……最近元気ないね……
キュウ……
ポン? なにかあったの?
大工ちゃんの様子がおかしいんです。
キュキュキュ……
なにか言ってるみたいね?キャトラ、通訳してあげて。
うん……えっと……先日、生き別れになっていた母親が見つかった……
大工の仕事を辞めて母親のそばで暮らしたい……ですって。
そ、そんな!?
うそっ!?
せっかく仲良くなれたのに……さよならしなきゃいけないの……?
こればっかりはしょうがないわね。アタシたちとしても残念だけど、無理に引きとめたりはしないわ。
キュ……
アンタの好きに生きなさい。
キュッ!
大工ちゃん……ほんとにいっちゃうの?
キュキュ……
森でお散歩の約束は?一緒に秘密基地を完成させるはずじゃなかったの……
キュウキュウ……
ポン……さみしい気持ちもわかるけど、この子だけの問題じゃないのよ。母親の気持ちも考えて。
だったら……
会いにいこうとしてもダメよ。人間と仲良くしたことで群れから外されることだってあるんだから。
ここは我慢して、そっとしておくの。それがこの子の幸せでもあるのよ。
はい……わかりました……
思い出6
まぶしい光……まるで……星みたい……
キュキュ?
えっ? なに!?だ、大工ちゃんの体が光ってる!
どど、どういうことよ!?
キュキュキュ……ポン……ちゃん……
声が……聞こえる……大工ちゃんの言葉が……わかる!
『ポンちゃんごめんね……できれば僕もずっとここに残りたい……でも、母さんを守れるのは僕しかいないんだ……
「うん……
『僕……忘れないよ、ポンちゃんのこと。
「わたしだってそうだよ……
一緒に屋根の修理をしたこと、一緒に遊んだこと、一緒にバロンさんに怒られたこと、一緒に池に落ちたこと、
それから……それから……ぜんぶ忘れないからね!」
『うん、ありがとう……ほんとうに……楽しかった。』
「…………」
『そろそろ行くね。母さんのことが心配だから……』
「待ってるからね……秘密基地……完成させて待ってるから!
ぜったい、ぜったい……戻ってきてね!」
<そのとき、星たぬきをまとっていたルーンの光が消え去った。>
キュ!
…………
キュッ!
キャトラ……星たぬき、最後になんて言ったの?
なんだっていいわ。あの子が納得したなら、なんだっていいのよ。
そうでしょ、ポン!
はい……わたし信じています……大工ちゃんとまた会えること……
そのときまで……星たぬきのこと、もっともーっと勉強して……今よりずっと好きにならなくちゃ!
星たぬきの言葉を覚えたかったらいつでもアタシに言ってちょうだいね。
サンキュッキュー♪
よーし星たぬきの未来を信じて、キューキューキューーーッ♪
スペシャルタヌキスト
その他
・相関図