【白猫】ポンちゃんといっしょ Story
2015/06/15
目次
登場人物
story1 星たぬきに会いに行こう
キュッキュッ……キュー!
<ポンはジャンプして1回転を繰り返している。>
ポン、それは何の動きなの?
星たぬきの<ジャンピング尻尾ビンタ>の練習です!
いつも熱心ねアンタ。
はい!<タヌキスト>の日課ですから!
たぬきすと……?
ねえポンちゃん、私たちこれから星たぬきの群れがいる場所に行くんだけど――
いくいくいきます!星たぬきを間近で見られるチャンスですから!
ホントに好きなのね、星たぬき。
はい!ところで、なにをしに行くんですか?
星たぬきたち、アタシたちに相談があるって言ってたわ。
相談?星たぬきたち、何か困ってるんでしょうか?
それは話を聞いてみないとわからないけど……
……何か困っているんですね。それなら、わたしが力になってあげないと!
困りごとを解決して、わたしはー躍星たぬきの人気者に!
そうすればリアル星たぬさとふれあい放題!うわあ楽しみー!
誘っておいてなんだけど、そんなに楽しみにするものかしら……
だって、いつもは遠くから観察してるだけの星たぬきを間近で見られるんですよ!
ちょっとその熱はアタシには理解できないわ……
みなさん行きましょう!キュッキュキュー!
story2 星たぬきのすみか
ポーンポッコポーンポッコキュキュキュのキュー!
アンタ、何やってんの?
こうすると星たぬきが集まってくるんですよ!
わわっ、ほんとにきた!
なんでアンタが驚いてんのよ。それにここが星たぬきの住みかだもの、呼ばなくたってくるわよ。
うわあ……わたし、今たくさんの星たぬきに囲まれてる!すごい幸せ……
星たぬき、やっぱりかわいいよー!
かわいいのは認めるけど……
星たぬきさんたち、こんにちは!わたしはポンといいます!
キュッキュー!
来てくれてありがとう、言ってるわ。
キュキュッ、キュキュキュキュ、キュッキュー……
何て言ってるの?
森の奥で怪しげな建物を作っている星たぬきのー団がいるんだって。
大エたぬきちゃんみたいな星たぬきが、ここにもいるんですね。
何をしようとしているのか気になるから見てきてほしい、だそうよ。
悪いことをしようとしているのかも、って考えているのかしら?
そんな!星たぬきが悪いことをするなんて!
ポン。人間にも良い人と悪い人がいるように、星たぬきにも色々いるのよ。
見た目がかわいいからってダマされちゃダメ――
キュッキュー、キュッキュキュ。
その中に人間も混じってた、ですって?
星たぬきたち……悪い人にだまされてるんですね!
待って、まだ悪い人って決まったわけじゃ……
待っててね、星たぬきたち!悪い人はわたしがこらしめます!
たぬきしか見てないわ、この子。
story3 女王さまの遊び場
なぜじゃ……なぜわらわの言葉が通じぬのだ……
キュッキュキュー!
あれって……
女王様?どうしてここに?
ああ、お前たちか。こ奴らは妙に人懐こくてな。<星たぬき部隊>としてスカウトしようとしていたのだ。
ええっ?星たぬきを戦わせるなんて……
戦のためではない。星たぬきの優れた建築技術を活用したいのだ。
キュキュー!
それよりかくれんぼしたいって。
やっぱり星たぬきは遊んでいるほうがかわいいですよね!
なんだと……望む報酬は与えると言っておるのに……
女王様の言葉づかいが難しくて、星たぬきは理解できないんじゃ?
むう……ならばキャトラよ、わらわの言葉をかみ砕いて――
あぶなーい!よけてー!
ああっ!だだだ大丈夫ですか!
ぐぬぬ……大丈夫なわけがあるか!急所を外れなければ死んでいたぞ!
女王様!今すぐ治療を!
ごごごめんなさい!軽く投げたつもりだったのにすごいスピード出ちゃって……こ
こんなところで球遊びなぞ非常識ぞ!場をわきまえるがよい!
いいや、ここ外だし……遊んでいいところじゃないかな……
キュッキュー!キュキュー!
えっ?なに?
さっきのアンタの球がすごかった。教えてほしいからー緒に遊びたいって。
あ、ありがとう!じゃあみんなで遊ぼう!
キュッキュー♪
こ、こら、待たんか!まだ話は終わっておらんぞ!
……建物はないから、たぶんここは関係ないわよね。
そうですね、別の場所を探してみましょう。
story4 森の中でゲーム
ふふん、これでチェックよ!ふふん、これでチェックよ!さあどうする?
キュー……
あらキャロじゃない。こんなところでもチェスなの?
星たぬきってチェスできるんだ……知らなかった……
あたしが教えたの。星たぬきたち、意外と呑み込みが早くてねー。
アンタ、星たぬきの言葉わかるの?
ううん。でもチェスは世界の共通言語だから!
それってルールがわかってたら、っていう話じゃないのかな……
キュキュッキュ!キュキュキュ!
最初はよくわからなかったけど、今は楽しんでるって。
賢い星たぬきなんですねー。
あれ?ここどこ?
エシリアじゃない!
げげっ!キャ、キャロ……?
あら、知り合いなの?
知り合いっていうか……なんていうか……
あたしとチェスをするためにこんなところまで来てくれるなんて!
へえ~仲良しなのね。
エシリアはあたしのー番の友達で、最高のライバルなの!♪
さあ、やるよエシリア!今日も負けないんだから!
え~エシリア今日はチェスって気分じゃないな~。逃げちゃおっと。じゃあね~。
あれ?戻ってきちゃった?
ふふふ、忘れたの?あたしの<千日手のルーン>の力を。
<千日手のルーン>?初めて聞く名前……
これは別の場所への移動を封じることができるの。
これがある限り、エシリアの<扉のルーン>は効果を為さない!
さあ観念しなさい!勝負よ!エシリア!
ううう……仕方ないな~。じゃあさっさと勝って別のところに遊びに行こっと。
キュッキュキュー!
星たぬきも2人の対局が楽しみだって。
星たぬき、ゲーム好きなんだね。新しい発見!
さあ、私たちは行きましょう。建物を探さなきゃ。
あ、<千日手のルーン>の効果はここにいるみんなだから。他の場所には行けないよ?
えっと……その効果はいつまで?
さあ?
とぼけるんじゃないわよ!アンタ持ち主でしょ!何とかしなさいよ!
ごめん今ちょっと忙しいから。あーっ!エシリアそこのナイト取っちゃだめー!
えへへ~。キャロよわ~い!
よくわからないけど、キャロさん負けないで!エシリアさんもがんばって!
キュキュー!
story5 樹海の中のテント
見るからに怪しいテントが建っているわ。
すごーい!大きい!これ星たぬきが作ったんですかね?
飛行島の大エたぬきくらいの腕があればできると思うけど……
入ってみる?
こんなのダメです!恥ずかしくて、死にそうですう……
もー、人間はあちしだけなんだから恥ずかしがらなくてもいいじゃない。
む、無理……です……
うーん、その恥ずかしがりさえなければ優秀なのに。
もちろんです。最新型のハイスペック機ですから。
綱渡りも玉乗りも何でもできちゃうもんね。だから頼りにしてるんだけどな~。
す、すみません……でも……注目されると恥ずかしくて……
――おじゃましまーす!わっ、すごい!サーカスみたいですよ!
星たぬきのサーカス団、かしら?
ごめんね~、まだサーカスは準備中なんだ~。
あらピレスタじゃない。それに……
ユイ!?なんか意外な組み合わせ……
ユイはすごいんだよ。あちしでもできないすごい技を軽々と見せちゃうんだから。
ええ、ハイスペックですから。曲芸程度ならば簡単です。
ところで、どうしてこんなところでサーカスを?
あちしの芸を見ていた星たぬきがね、ここに連れてきてくれたの。そしたらこのテントが作られてて……
ここまで用意されてたらもうやるしかないじゃない?
ユイはどうして?
あちしがスカウトしたの。なんかすごいことできそうな見た目だったし。
まあ……自分からやろうとは思わないわよね。
見世物になるなんて……私には無理です……
でも星たぬきさんたち、すごく楽しそうにしてますよ?
キュキュ!
楽しみにしてるって。
そ、そんな事を言われても……恥ずかしいし……
<ガァアァアア!!>
今のは……魔物の声?!
大変!星たぬきさんたちが危ない!助けに行かなきゃ!
最終話 みんなでもう一度
テント、壊れちゃいましたね……
さっきの戦いのせいで……
せっかく星たぬきたちが建ててくれたのに……
キュッキュキュ!キュキュー!
テントはまた建てればいい、って言ってるわ。
キュキュ!キュッキュッキュ!
みんなで力を合わせれば、すぐに元どおりになるから頑張ろう!だって!
わたしもお手伝いします!星たぬきたちのためにも!
こんなんじゃあちし負けないよ!楽しみにしてくれてるお客さんの期待には応えないと!
ユイ、ー緒に頑張ろうね!
わ、私も……ですか?
当たり前じゃない。期待してるわよ?
よろしくお願いします!ユイさん!
うう……わかりました……でも……そんなに見ないでください……
みんな、鍛えた強肩、今こそ見せる時だよ!
キュッキュー!
これだけのテントを建てる技術、そこれだけのテントを建てる技術、そしてこのー体感。うむ、ますます欲しくなったぞ。
サーカス?!面白そうエシリアもなんかやる~!
ちょっとエシリア!あたしとの勝負はまだ終わってないんだからね!
え~もういいよ~。エシリア、チェス飽きた~。
じゃあたしの勝ちね!さあ、次の相手は誰!?
はいはいチェスは後。アンタたちも手伝いなさいよ。
そうね、これじゃ落ち着いてチェスもできないし。
よーしエシリア、どっちが先に全部片付けられるか勝負よ!
え~エシリア疲れるのやだ~!
さ、私たちも手伝いましょう。人手は多いほうがいいものね。
わたしも頑張ります!星たぬきたちのために!
みんな、いくよー!キュッキュッキュー!