ネオンの島の100億$$$ Story3
ストーリーまとめ
story
あ~、食った食ったァ~……
満たされましたわ……♪
(……すぅ……すぅ……)
アイリス
ティナちゃん……
キャトラ
疲れてたのね……
こうしてると、フツーの女の子よねぇ……
ふふふ……♪
――はじめに。敵の敵は、味方。その認識でよくて?
もっと認識していいぜ。
ティナもいるんだ、超味方だぜ。
オーケー。なら、私も事情を明かすわ。
私は、ある機関に所属している。
所属というか、共闘関係のようなものだけど……
キャトラ
???
ちょっと難しい?
なら……私は、スパイなの。
キャトラ
すぱい!
私の任務は、<闇>の資金源を探ること――
アイリス
<闇>の資金源……?
はるか昔から存在する、<闇>……
活性化したのは近年のことだけど、歴史の裏では、ずっと暗躍し続けていた――
――海運と貨幣経済、それを握っている、人魚族と手を組んでね……!
キャトラ
にんぎょ!?
え、人魚って悪者なの!?
悪か、と言われれば、断じることは出来ないわ。けど、この世界の大部分は海なの。
彼らの発生はエルフと同時期、数万年前よ。時を経て、人魚族は世界中の海を縄張りとした。
多くの人は気づいてないけど、彼らによって海運は守られている。
敵に回せば、嵐、うずしお、なんでもアリで、沈没……それが現実よ。
……てこたあ、ずいぶん金回りがいいんだろォなァ、人魚ってェのは。
ええ。その彼らが、<闇>と通じているのが真実だとしたら――
――全てのつじつまが合う……!
そこまでわかっててどうして?
間違いねェと踏んでンだろ?
規模は想像ついたでしょ?
おいそれと、一国家くらいで追える連中じゃないの。
飛行艇の運搬力には限界がある。海に喧嘩を売れる国なんてないわ。
なるほどねえ……
マジで、とんでもねェヤマだな……
キャトラ
アタシはついてけてないけど……
わかる? アイリス?主人公?
――でも、私が、本当に許せないのは――
精霊を率いて、幼い子供を連れ出し、<闇>の手先にしている――
――<子さらい>ナーペル……!
アイリス
ナーペル……って……!
そう。あいつよ。
あいつは……エルフ族の風上にも置けない……!
精霊を<闇>に染め! 精霊の容貌、印象を利用し! 純真無垢な子供たちをだましてさらう! 許せない……絶対に……!
おい……?
子供を失った両親の悲しみは!?
何も知らずに<闇>にされ、子供は自分の故郷を襲うかもしれない!!! そんなの――絶対に……!
……ファルファラさん……? 泣いてるの……?
おじさん……ダメだよ……仲良くしてあげて……?
おう。任しとけ。
俺はクッッッソ話聞くし、聞いた以上は、味方する。
おねえちゃんのことは心配いらねえ。
……よかった……
アイリス
寝ちゃった……
……本気なの……?
俺は本気語しかしゃべらねえ。
なによそれ……?
あんたの熱意はわかった。ヤツがこの島にいるうちがチャンスってわけだな。手を貸すぜ……!
……!
キャトラ
ハイハーイ! アタシたちもー!
アイリス
<闇>は敵です……それに……同じ怒りも感じます……!
あなたたち……――ありがとう。
……すぅ……ふふふ……♪
story
ブラッド、ティナ、ファルファラ、
そして主人公たちは夜を待ち、進み始めた。
目指すはジェノ一家の本拠地。
そこに奴らは潜んでいるのだ……!
ティナちゃんまでついてくることは……
私も戦えます。父と母から渡されたこの剣で!
自分の身は自分で守れるようになれ、と、剣術も叩き込まれました。足手まといにはなりません。
……まぁ、お母さんにはまだまだ及ばないけど。
いずれ及ぶ気かよ、怖ぇ怖ぇ……
おめーらも、ありがとな。助けられてばっかだぜ。
アイリス
助けるだなんて。
これは、私たちの戦いでもあるんですから……!
そう言ってもらえると救われるわ……
ブラッド。今なら一気に進めるって本当ね?
ああ。あいつらけっこーアホだぜ。
俺の銃に無理矢理装着された<伝声のルーン>……そっから指揮が丸聞こえだからな。
ふふ。おめでたい連中ね。
さっきっからニイさんのガナり声が止まらねえよ。
見当違いのとこ探してやがる。
……ヴィンセントの……?
――!! それ違う!
ヴィンセント
『連中、船で脱出する気だ!
船着き場周辺をしらみ潰しに探せ!』
ヴィンセント
―って、ね?
バカはオメェだったなブラッドオオオオ!!!
ゲェ!? クソ、性格は知ってたはずなのに!!!
ヴィンセント
あたしの<……ぬぅ愛>!を
ナメんじゃねェぞォオ!!
――テメェらァ!!!
その猫を捕まえろ!!!
キャトラ
えええ!?アタシぃい!?
ヴィンセント
かかれ!
キャトラ
ぎにゃー!!!
ヴィンセント
あたしは工夫したがりでねェ!
兵隊の数とか、オメェらにゃあんまり効果がねェたろォ!?
そこで閃いたのか!コ・レ♪
『とにかくひたすら一番弱いヤツを狙う作戦!』
しまった!キャトラを守れ!
キャトラ
ぎにゃー!!!
くっ……!キャトラちゃん、走りまわらないで!
ちょ、どいてってばぁ!!
キャトラ
ぎにゃ~~~~!!!
ああ、もうあんなところに!!!
なんたこりゃア!!!
守りづらくてしょうがねェ!!!
ヴィンセント
あっははははは~~~~ン♪
作戦、的中~~~~~~ン♪
この隙に、ティ~ヌヮちゃんをォ……♪
アイリス
――――ふふふ……!
ひとつ、誤算がありましたね……!
ヴィンセント
エ???
アイリス
たしかに見事な作戦です……
もしもキャトラが――
――普通の猫だったらね!
ヴィンセント
ナニィイ!?
キャトラ
ぎにゃ~~~~~ン♪
ヴィンセント
ウッソォ~~~~!!!???
アイリス
みなさん! キャトラなら大丈夫です!
ティナちゃんだけを守って逃げましょう!
すごい、キャトラちゃん!
さすがキャトラだぜ!
ほ、ホントに平気……?
アイリス
ふふふっ……!
惜しかったですね……!
ヴィンセント
が、が、が、
ガーーーーーーン!だわ……!
story
ニイさん、相当ショックだった
みたいだな。追ってこねぇぜ。
油断しない。
でも、本当に大丈夫そうですよ?
キャトラ
ふぅ。
アイリス
お帰り、キャトラ。
!? キャトラちゃん、どうやって帰ってきたの!?
キャトラ
走って。
早くない!?
キャトラ
アンタのおかげよ、ファルファラ。
へ?
キャトラ
おいしいごはんがアタシのエネルギー。それだけのことよ。
あの食事がなければ、さすがにこうはいかなかったわ。
そ、そう……
アイリスさんって、まわりの人の□調がうつっちゃったりしません?
アイリス
え? そ、そうかな……?
ある……かな……?
ふふふ。いいと思いますよ♪
さーて、いまのうちに――
――痛ェ!!
なにやってんのよ。暗いからって、
石なんかにつまずくなん――!?
はぁああああ!????
ヴィンセント
――調べはついたわ、子猫ちゃん……
あなたの弱点は――――コレね!?
ヴィンセントの横に、
力二カマの山が築かれている!!!
キャトラ
おお……! ほぉうぅ……!
アイリス
だ、ダメよキャトラ……!
キャトラ
アイリス……助けて……
体が……勝手に……
百歩譲ってそれはすげェよ!
一体いつ調べたんだってカンジだ!
だけどなんで埋まってンだよォ!?
ヴィンセント
言ったろ、あたしは――
―工夫が好きなんだよォオ!!!
しまっ――!?
ヴィンセント
…………
!?
クッソ! ニイさんの執念を甘く見てた!!!
キャトラ
……ぎ、ぎにゃー!!!
このカニカマ、作りものだわー!
この頭もー!!!
ティナちゃん……!
追いかけるしかないわ!
気いつけろファルファラ!
あっちは本拠地の方角だ!
罠かもしれねェ!
だとしても!
あの子を助けなきゃ!!!
story
どうなってんだニイさんの脚!?
影も形も見えてこねェ!?
ひと一人抱えてる人間の速度じゃねェぞ!?
キャトラ
絶好調時のアタシならできるかも。
そうか? キャトラじゃサイズが小せェよ。
おしゃべりはおしまい! ブラッド!
あン?
<自動車>を!
車に乗って追うわよ!
キャトラ
おおー! じどーしゃ!
うわさには聞いたことあるけど、実際に乗るのは初めてだわー!
で、どこ? どれ?
あ、ファルファラ、もしかしていま持ってるの?
いいえ、そんなに小さくないし、いまは非常事態……ブラッド!
そのヘン走ってるのを奪って!
アイアイサー!
キャトラ
えぇ~!? 初体験が、犯罪になるわぁ~!!!
ごめんねキャトラちゃん。
ちゃんとあとで、持ち主には返すから、ね?
キャトラ
そんな問題かしらぁ~!?
story
マジかよ!?
なんでまだ追いつかねえんだ!?
もう着いちまったぜ!
キャトラ
向こうもじどーしゃ乗ったのかも?
お、おお……なんでその可能性忘れてたんだ俺は……
ハリアップ! ハリアップ!
ンだよ突然うるせェな。
ついにぶっ壊れちまったか?
言ってることは間違ってないわ。急ぎましょう!
お、オイ!?
一人で先行くなっつの、ファルファラァ!!
キャトラ
もう、アンタら!
焦りすぎ! それでも大人!?
アイリス
……ふふふ……♪
?
アイリス
ううん……なんかね……
二人が、お父さんとお母さんみたいに見えて……♪
キャトラ
あ、見えるかもね♪
でも、ご両親いらっしゃるし、兄と姉じゃない?
アイリス
ふふ、そうかも。
さぁ――私たちも!
story
キャトラ
うぅ~む……
目の前に敵の本拠地があるわねぇ……
アイリス
そうだね……
キャトラ
なんだか釈然としないわよ?
ティナが捕まってたら、こういうことじゃないんじゃない?
そうね……
もっと警戒してていいはず……
キャトラ
どうする? このまま乗り込む?
……ン?
……???
――!!
…………
ブラッドはどう思う?
このまま正面から――
ついてきてくれ。
――え?
大丈夫だ。行けばわかる。
***
キャトラ
へ~、ブラッド、アンタにも隠れ家あったんだ?
ヴィンセント
――いンや、あたしんちよ。
殺風景でいい部屋でしョ?
ヴィンセント!? あの子を……!
ファルファラさん!
え……? ティナちゃん……?
違ったの!
……?
ニイさん……本当なんだな、
さっき言ってたこと……
ヴィンセント
たりめーだろ。オメーに本気語教えたのは誰だ?
ニイさんだ。でもあんたはよくウソつくじゃねェか?
ヴィンセント
バ~カ、それも本気だっつの。
敵をあざむくには、つーだろ?
オレぁ、オレの軸がブレたことなんざ一度もねェぜ?
……説明してもらえる? どうして私たちを?
その子をさらったのはなぜ?
ヴィンセント
……オレの目的は、一つだ。
女神に愛を捧げる。
キャトラ
はぁ!? どゆこと!?
ヴィンセント
ま、聞いてくれや。
オレの人生は、あの日、決まったんだ――
story
ヴィンセント
20年前。
オレはしがねえチンピラだった。
ジェノ一家に飼われ、街をうろつき、目が合ったヤツに喧嘩を売る……夢も希望も将来の展望もねぇ、ただ生きてるだけのガキだった。
クソつまんねー毎日に、鬱憤を抱えながらも、それを変えられねぇ自分に絶望しながら生きていた。
だが、あの日……オレは目にした――
――オレの退屈な日常ごと、全てを破壊してくれる女神を――!
オレは心を奪われた……!
吹けば飛びそうな少女が、拳一つでビルを崩壊させ、大地にヒビを入れる……!
オレは、自分の想像力がいかに乏しかったかを知った……!
自分で変えられないのなら……変えられる人に尽くせばいい……!
――少女は、島を去るとき、オレの目を見据えて、言った。
『弟を頼む』――と。
女神から与えられた使命。
それを全うすることが、オレから女神への愛。
だが、ただ過保護に、弟を守ることを女神は望むだろうか?
オレは考えに考えた。
女神の意図とは。頼む、とはどういうことか。
――そして、出た結論が――
……いままでの扱いだってのか!?
そりゃないンじゃねェのかニイさん!?
ヴィンセント
だが、テメーは強くなったぜブラッド。
別の方法あった気がすんだけど?
ヴィンセント
以下の方法ならあったろーな。
だが、以上の方法があったとは思わねえ。
最上の答えを導いたと、オレは自信を持って言える。
キャトラ
……愛のムチ、ってこと
なんでしょうけど、途中でグレたらどうしたのよ?
ヴィンセント
ンなことにゃならねェさ。
なんせ、女神の弟だ。
キャトラ
一途っていうには度が過ぎてるわね……
ブラッドヘのねじれた愛情はわかったわ。でも、どうしてティナちゃんを?
ヴィンセント
最初は気づいていなかった。まだ、こらえていたのさ。
契機は重なる……その限界を見極め、女神ならどういう判断を下すかを考えていた。
契機……?
ヴィンセント
あんたが最初の一つだ。
歌姫ファルファラ……は、
どうやら一家を探っている。
一つ。
次に、ブラッドが自分の解放を望み始めた。
外からの刺激で、な。
二つ。
そして、最後は――
――女神の娘の到来……!
…………
ヴィンセント
最初は思わず我を忘れた。
喜びで愛が暴走した。
キャトラ
…………
キャトラ
で、わずかな時間で頭を回転させた。
三つの点をつなぎ、女神が導こうとしている運命……それは何か……?
アイリス
それは……?
ヴィンセント
20年前の破壊。
なぜ女神は途中でやめたのか。
それは、黒幕が逃げたからだ。
――!!
ヴィンセント
とすれば、女神の望みは一つ。
<闇>を潰す……!
ジェノ一家が邪魔なら、それごとなァ……!
ニイさん……!!
……で、ティナちゃんをさらったように見せかけて、私たちをここまで進ませたのね?
ヴィンセント
ご名答。
ニイさん、いいんだな?
あんたも一家を裏切るってことで?
ヴィンセント
何の未練も恩もねえ。オレは、この日のために潜伏してただけだ。
クソヤローどもにペコペコしながらなあ。
あんたの実力は知っている。
でも、信用できる?
ヴィンセント
オレを信用するかは任せる。
だが、<愛>は信じられる。
そうじゃねェか?
ファルファラさん。大丈夫。ヴィンセントさん、とっても優しかったよ?
ヴィンセント
あぁりぃがとぉおお~~~ン♪
ティヌァちゅわぁ~~~ン♪
たまにあるコレには困るけど……
……いいわ。目的を果たすまで、協力しましょう。
働き次第では、過去のことは水に流してあげる。
ヴィンセント
オーケー。
じゃあ、行くぜ……!
黒幕も……全員まとめてジェノ一家ごと――
――ぶっ潰す!
オウ!
エエ!
story
ギャング
…………
ヴィンセント
ご苦労。
ギャング
ヴィンセントのアニキ。
ヴィンセント
ガキを捕えた。
ギャング
…………
ヴィンセント
通るぜ。
ギャング
………………なんで来ちゃうんスか。
ヴィンセント
あ?
ギャング
ダメっスよ、アニキ……
ボスだけならともかく……いまは……
ミスターナーペルがいるんスから……!!!
ヴィンセント
ちっ!
ニイさん、全然ダメじゃねーか?
ヴィンセント
イケるなんて言ったか?
歓迎してくれるっつーんだ――
――ド派手に行こうじゃねェか!!
さあ――目をつぶって。
安息の夜が来たわよ……!
目が覚めたら、朝日に感謝なさい♪
うぅるァアアアアーッ!!!
どきャアがれェェェェーッ!!!
クリティカルゥ、
フェッスティポゥウ!!!
るっせェなァ!!!
ヴィンセント
世話ンなったが、いやなっちゃいねェ。
どっちでもいんだが――
――今日で壊滅させっから!
よ~ろしくねェ~~~~ン!!!
キャトラ
やっかましい連中だわ……
だけど……嫌いじゃないわよ!
ぎにゃにゃー!!!
アイリス
やっちゃおう、私たちも!
story
うっしャアアアアー!!!
はぁああああああツ!!!
アハハハハハハ~~♪♪♪
側近
階下から報告!!
連中、止まりません!!!
コステロ
コステロ
――クソッ、クソッ!!!
どいつもこいつもッ!!!
なぜわからねェ!? オレはコステロ様だぞ!?
誰が島をここまでにしたと思ってやがるンだッ!!!
ナーペル
うふふふふ……♪
まだかなまだかな……♪
あの子はまだかな……?
コステロ
待ってくれ!
すぐそこにいるんだ!
ナーペル
頼むよコステロ……危機感、持ってね……
お前の代わりは……いくらでもいるんだ……♪
コステロ
……ック……!
ナーペル
魔物たちだって……
タダじゃないんだよ……♪
コステロ
!?
ナーペル
総額……そうだな……300億『ゴールド』は……いってる……かなぁ……?
コステロ
は、話が違う!!!
ナーペル
違いやしないよ……新たな事業に……借金はつきものさ……そうだろ……?
期待……してるよ……♪
コステロ
――ッ!!
クッソオオオオオー!!!
どこまで搾り取る気だ!?
チクショオオオオオー!!!
………………フ……フフフ……!
ハハハハハハハハハ!!!
バカどもが!!!
搾り切れてると思ってたか!?
甘ェ甘ェ! ハハハハハハ!!!
ねェと思ったか……! 奥の手が……!
このコステロ様に……!
コステロ
オイ!
側近
はっ!
コステロ
アレの準備をしとけ!!!
側近
!? ま、まさか……!
コステロ
早くしねェかァ!!!
側近
は、はい! すぐに!
コステロ
……ククククク……!
こんなときのために……
額を床にこすりつけてたんだよ……!!!
story
ウラァァァアアー!!!
五階!
ヴィンセント
おどさなさいよォ下っ端ちゃ~ン!
十階!
キャトラ
ぎにゃにゃにゃぁあー!!!
――最上階♪
ヴィンセント
やるじゃなァ~イ♪
あんたたちぃ~♪
こっちのセリフ。
いいわ、あんたを信じてあげる。
ティナ、平気か?
私はまだ溜めているの。
腕が、呼んでいるから――!
アイリス
呼んでいる……?
コステロ
呼んだ覚えはねェがなァー!!!
飼い主に似るたァホントだなァ!
どーしよーもねェ狂犬だぜ、ヴィンセントォ!?
ヴィンセント
だったらボスのあんたはどうなの?
コステロ
器の違い、だろォなァ!!
ハハハハハハ!
コステロ
――歌姫、どうする?
オレァ表向き、この島の代表だ。
返答しだいじゃ、仕事がなくなンじゃねェかァ~~ン!?
え? あなた、これから自分がどうなるか、想像できてないの?
コステロ
ネガティブな想像を塗り潰すのがヘッドってもんだろオ!?ハハハァ!?
おい小娘! こっちに来ねえか!?
家でも服でも、なんでもやるぜ!?
……哀れな人……
コステロ
ハッハハハハハァア~~~♪
大人を見下すたァ、親の教育がよくねェなァ~!?
…………
ヴィンセント
……観念しなよ。
あんたが復興の立役者だってのは、ある側面からは事実だ。
簡単にとはいかねぇだろうが、他の島で生きる道もある。
コステロ
――フ――フフフフフ――
ハハハハハハハハハハハ!!!
他の島ァ!?笑わせんな!
島ってこたァ、周りは、海、海、ゥう~~~ミィイ!!!
どこにある!?
人魚から逃れられる場所が、世界のどこにあるってんだァ!?
だったらコソコソ生さるかよォ!
オレはコステロ様だぜェェ!!
搾取するのはオレなんだよォオ!!
この島みてェになァ!!!???
カァモォ~~~~ン!!!
グレート・ファーザー・コステロ!
なに、この振動は……!?
!! 外っ!!
――ここはビルの最上階……
……そのはずなのに!!!
窓の外!そこから、
金色に光る巨大な物体が
こちらをのぞいている!!!
コステロ
ハッハハァッ!!
驚くほと俊敏な動きで
コステロは窓から飛び出し、
その物体――機械に、乗り込んだ!
コステロ
こいつがオレのリスクマネージメント!
最終兵器だ!!!
やりなおせるんたよォ……!
ここでオメーらさえやれば、
300だろうが500だろうが――
――巻き返せるんだよォオオ!!!
……すぅ~っ……!
……はぁ~っ……!
……ティナちゃん?
大丈夫。これは深呼吸です。
母の代わりに、落としてみせます。
歪みを正す、愛のゲンコツを!!
ヴィンセント
(あああああああ~~~……♪)
――来るぞ!!!
BOSS グレート・ファーザー・コステロ
story
ヴィンセント
いい腕……♪
デカブツ、足を止めたわ♪
コステロ
……まァ~だ終わっちゃ
いねェぞオオオオオオオオオオ――
――!?
――見ろ、私の、この小さなこぶしを――
――てめぇの間違いを粉々に砕き!!!!!
一からやり直させるこぶしだァァァアアアアアア!!!
――ティナが放ったのは、
宝石のように繊細で小さなげんこつ……!
なのにそれは!!!
黄金の巨塊を、木っ端みじんに――
コステロ
ぅ……ぉ……!!!
うぉああぁぁぁああぁあ……!!!
――打ち砕いた……!
コステロ
ひぃ……ひぃ……!!!
きっ……貴様ら……!
いままで、貴様らを養ってきたのは誰だと思ってンだ!? アァ!?
てめェらに金を払ってやってたのはよォ!?
そうだ、どうだ!? オレと組まねえか!?
そうすりゃすぐに、大金持ちだ!
何でも手に入るぜ! 地位も! 名誉も! なァ!?
……いらないわ。
もっと大事なものを、もう持っているから。
コステロ
な……なンだよ……?
ごめんなさい。
いまのあなたにわかるとは思えない。
コステロ
……ねェンだろ!?
オォ!?結局よォ、金よりすげェモンなんざ……!
ねェってことなんだろォオオオ!?
ヴィンセント
…………<愛>、だよ。
コステロ
……ぁぁああぃぃぃいい~!?
ハッハハハハハハァ~!!!
バカだな! テメェら、どうしようもねえバカだなァ!!!
ハハハハハハハハ……!
ヴィンセント
行くぞ。
ああ。
待って、ナーペルは……!?
黒色の蝶々が――!
ナーペル
うふふふふ……♪ 怖い怖い……♪
ナーペルゥ……!!!
……クッ……!!!
ナーペル
夜の蝶……キミにも……もう……好き勝手……飛びまわらせはしないよ……
それと……プレシャス・チルドレン……
…………
ナーペル
キミはいずれ知るだろう……
己の内に眠る……破壊の……衝動を……ときがきたら……うふふふふ……♪
また……ね……♪
……黒色の蝶は、
溶けるように消えた……
アイリス
……シャッテンシュピール……!
キャトラ
卑怯なヤツ……!
手下を置いて逃げるなんて……!
アイリス
きっと……この先……どこかで……!
***
これからどーするよ?
追うわ、もちろん。
歌姫、じゃあもう通用しないかもしれないけど。
私も一緒にいいですか?
ティナちゃん……?
お母さんとお父さん、世界中を飛び回ってるし、それを探すのは違うと思うし……
私も……知ってしまったから……!
ティナちゃん……辛いこともあるわよ?
平気です。おじさんも一緒ですから。
そうなるなァ。ティナになんかあったら、ねえちゃんに殺されちまう。
あなたの銃、隠密行動にまるで向いてないんだけど?
その分、陽動すンのは超得意だぜ?
そうね……ふふふ……
あらためて、よろしく、ブラッド。
ああ。ファルファラ。
ニイさん、あんたは?
ヴィンセント
ん~?後片付けしながら、
ちょっとじっくり考えてみるわ。
即決は苦手なタイプなんでねえ。
へっ、よく言うなァ。
……島のことはお願いします。
ヴィンセント
お~う、任せとけって――
――弟よ。
キャトラ
(えっ!? まさか、ティナのお母さんのこと、まだあきらめてないとか……?)
アイリス
……みなさん。私たちも、<闇>と戦っているんです。
よろしければ、飛行島に来ませんか?
歓迎しますよ♪
飛行島!?
お言葉に甘えちゃおうかしら?
ニイさん来る前に出発しようぜ。
アイリス
ふふふ♪ それじゃ、みなさん――
キャトラ
しゅっぱつしんこ~!!!
キャトラ
……の前に、もう少しだけ
遊んでいかない?
アイリス
も、もう、キャトラったら……!
ネオンの島の100億$$$ Story3