【白猫】シュシュ・思い出
シュシュ・チューチュエ CV:日笠陽子 霊鳥<朱雀>をその身に宿す少女。その昔はヤンチャだった。 |
思い出1
へえ。ここがアンタらのシマって訳かい?
ようこそ飛行島へ。
世話になるね。
改めてになるけど……アタイはシュシュってんだ。『朱雀を宿す者』さ。
アタイはキャトラよ~♪
アイリスです。こちらは主人公。
はいこれ、土産だよ。つまんないモンだけど、良かったら食べな。
これはご丁寧に、ありがとうございます。
早速だけど、何か手伝う事はないかい?
家事でも魔獣討伐でも、何でもいいよ。
うーん、いまはわりとヒマだから、大丈夫よ?
そっか……何かあったら、いつでもアタイに言うんだよ。
悩んでいる事とかあったら、アタイが相談に乗ってあげるしさ。
はい、ありがとうございます。
……会って間もないのに、馴れ馴れしかったかい?
いえ、そんな事は。
すまないねえ。つい、世話を焼きたくなっちまうのサ。
いいことだと思いやすぜ、アネゴ~!
……何だい、そりゃ……
や、なんとなくいいたくなってね?
そうかい。まあ、アネキみたいにどんどん頼ってくれていいからね。
アタイもそっちの方が嬉しいしさ。
昔はヤンチャしたモンだけど……
今こうやって、空飛ぶシマで冒険をするってのも、わるかないね。
……ちなみに、そんなアタイの夢は、およめさんになる事~♪
カワイイ~♪
思い出2
聞いてもいいかしら、シュシュ?
何だい?
『朱雀を宿す者』っていってたけど……それ、どういうこと?
この世界には、<朱雀>っていう霊鳥がいてね。
ソイツがアタイの中にいて、力を貸してくれているのさ。
朱雀……
ガルーダっていう鳥がいるだろ?ソイツの先祖とされてるらしいけど、本当かどうかは怪しいモンだね。
飛んでいる姿を見た者がほとんどいないんだ。だから、ハッキリとした姿や生態も謎。
わかっているのは、炎の力を操り、人間に幸い、もしくは災いをもたらす存在だって事と――
数百年に一度、人間の元へと降り立って、その身に宿るって事だけさ。
よ一するに、よーわからんけどすごい鳥なのね。
良くも悪くも、ね。とにかく、その朱雀は――
アタイが生まれた瞬間に空からやってきて、赤子のアタイの体に宿ったそうなんだ。
なぜシュシュさんを選んだのでしょうか?
朱雀は自身を奉る家系の人間に宿るからさ。つまり、ウチ……チューチュエ家って事。
その時期にきていた、って事なんだろうね。ま、クジの一等が当たったようなモンさ。
こんな力、滅多に手に入らないからネエ。
でもさあ、不安はないの?もし、中にいる朱雀が暴走したら……とか。
そうさねえ……そんときゃアタイとコイツのステゴロタイマンだろうねえ。
すてごろたいまん?
拳と拳で会話するって事だよ。
……時々、感じるんだ。中にいる朱雀の<視線>を。……アタイは品定めされているのかね?
『コイツは何のために自分の力を使うのか?』ってサ。
ナカナカ怖いわね、それ……
まあ、くよくよ悩んだってしょうがないさ。
アタイは生まれ持ったこの力を、アタイの信じる道の為に使うだけ。
それに……朱雀は<アニキ>の研究にも役立ちそうだからねえ。
アニキ?
ブルーの事さね。動物保護団体<シェルター>のリーダー。
ああ、アイツね。
ブルーは、アタイにとっちゃ本当のアニキみたいなモンなんだ。
近いうちにココに寄るって言ってたから、その時に詳しい話をしてあげるよ。
思い出3
というわけでやってきたぞ、諸君。
早かったじゃないか、アニキ。
私が遅れた事があったか?シュシュ。
……アタイの誕生日会。
……イイ男は女を待たせるものだ。そう、<ネムリドリ>のようにな。
ハイハイ。
こんにちは、ブルーさん。
シュシュが世話になっているな。
動物保護団体<シェルター>のリーダーなんですよね。
改めて聞かせてもらおうかしら。ほごだんたいってことは、動物をまもっているのね?
そうだ。生態系を破壊するあらゆる原因を探り、対処する。
また、対処する為には動物を研究せねばならん。動物を知る事で、動物を守る事が出来るのだ。
時には利益目的の為に、動物を乱獲するハンターとも戦う。
……つまり、動物の為なら何でもやる団体つて事さねえ。
重要なお仕事ですね……!
シュシュには主に空の動物を担当してもらっている,
朱雀の力を借りて、炎の翼で空を飛ぶのさ。人が入れないような所にも行けるしねえ。
なるほど……
それで? シュシュは何でその<シェルター>に?
私とシュシュは、<ゾクの島・ブンブン>で出会った。
ゾクの島……?
シュシュはレディースの元総長だ。
れでいーす?
端的に言えばグレた女集団さ。
ア、アンタ、グレてたの……!?
昔はヤンチャしてたって言ったろ?まあ昔っていっても、ほんの一年ぐらい前なんだけどね。
……ゾクの島は、悪さをするのが仕事みたいな連中が集まる島でね。
アタイも若かった。ただ暴れたくて、自分の力を誇示したくて、ムチヤしてた時期があったんだ。
一人でシマに乗り込んで、レディース――<炎帝>を作った。
そして瞬く間に南部―帯を支配するまでの<ゾク>になった。全く、大したもんだよ。
アニキと出会ったのは、他のゾクとの対立が激しくなっていた時だった。
***
猫パンチが子猫パンチになった。……疲れてんのかい?
……<炎帝>のナワバリを俺達によこせ。そうすりや、お仲間は返してやる。
にゃー、にゃー、にゃー。
……トサカに来たぜ、こりゃあ……
<ゾクの一員はナイフを取り出した。>
死ねゴラァ!
よっと。
このお嬢ちゃんは君の知り合いか?
そ、総長……!
通りすがりに救出した。ほう、お前が<炎帝>の総長か。
ア、アンタはー体……?
通りすがりの動物好きさ。
***
なあ、頼むよ!アンタに恩を返したいんだ。
無理だ。お前に務まるような仕事ではない。…………!
<シュシュの体を、力強くも美しき焔が覆う――>
アタイは……<炎帝>。
『朱雀を宿す者』か……!
アンタが知らなかった事も、わかるかもしれないよ?……それに……
<野良犬が、どこからともなくシュシュに寄ってくる。>
アタイも動物は好きでね。
***
そうしてシュシュは<シェルター>のー員となり――
<炎帝>を辞めるまで、ゾクの島に生息する動物の保護と調査を担当してくれていたのさ。
あれ……レディース、辞めちゃったのね?
アニキに助けられて以降、総長としての限界を感じるようになってきてたし――
何より<シェルター>での活動が、楽しくなってきちゃってねえ。
……いつまでも、暴れ回ってる訳にはいかないのさ。
思い出4
起きな、主人公。
おはよ。よく眠れたかい?
朝ご飯、できてるよ。まずは顔を洗ってきな。
ご飯は大盛りでいいかい?
おかわりもあるからね。たんと食べな。
今日は警備依頼があるんだったね?必要な物は準備しといたからね。
気にしないどくれ。アタイが好きでやってんだからさ。
お、やってるやってる。
!?
ふふ。<およめさんシミュレーション>なんだって。
主人公はダンナ役ってワケよ。
どうだい?主人公。アタイは、いいおよめさんになれそうかい?
なれるなれる。ゴハン、メチャウマだもん。シュシュ、おかわり!
はいよー。
もう、いつの間に……
おはようございまーす!郵便屋さんですよー。
えっと……シュシュさんに、お手紙です!
アタイにかい? どれどれ…………マズイね。
何かあったんですか?
<炎帝>のダチからだ。……ナワバリが危ないらしい。
アタイが辞めたのをチャンスと見た他のゾクが、攻め込んできてるらしいんだ。
こ……抗争ってヤツね!
アイツらが心配だ……それに、動物達も。
みんな、アタイはちょっと行ってくるよ。
私達も行きます!
力になるわよ!
……すまないね。
思い出5
ヒャーハハハ!<朱雀>がいねえと、<炎帝>もカタナシだなあ!?
オラオラ、今日からここは俺たちのナワバリだ!さっさとどけやゴルァ!
クソ……!
まぁどうしてもっていうんなら?俺達の舎弟にしてやってもいいぜぇ……♪
アタイのダチに汚いツバを飛ばしてるのはアンタらかい?
<炎帝>をナメるんじゃないよ、三下。
そ……総長っ!!どうして……!?
総長はオマエだろ。……久しぶりだね。
アネゴおおおおおおお!!来てくれたんですね!!……うっ……うっ……
メソメソするんじゃないよ。……アタイが来たからには、もう大丈夫だよ。
シュシュさん……!みんなが……!みんなが!!
わかってる。
……よくも、アタイの大事な仲間を傷つけてくれたネェ。
辞めたヤツがナニ言ってやがんだゴルァ!やんのかゴルァ!
あれから俺達もデカくなってよぉ。……100人相手に勝てるカァ!?
<暴れ狂う豪炎が、シュシュを包む!>
<朱雀>相手にたった100人かい?……やっぱナメてるよ、アンタら。
いいよ。かかってきな。――男、見せてみなよ?
喧嘩上等おおおおおお!!
***
すいあせんしたーーー!!
さっさと失せな。
アタシたちの出番はまったくなかったわね……
アネゴ……ふがいなくて、スイマセン……
うっ……うっ……
いつまで泣いてんだい、キミコ!
………
………やっぱり、アタイがいた方がいいかねえ。
手紙を出したのも、アタイに戻ってきて欲しいからだろう?
……キミコ。アネゴが心配するから連絡はするなと、あれだけ言っといただろう!?
ゴメンナサイ、総長!アタシ、アタシ……!
バカ野郎っ!!アネゴはなあ――
やめな。……うん、やっぱり戻るよ、アタイ。
悪いけど、総長の座は返してもらうよ。
そんなっ!ダメです!!
アタイが始めた事なんだ。
せっかく……せっかく、他の生きがいを見つけたのに!
『動物を守る』って……『人の役に立ちたい』って……あれだけ嬉しそうにしてたじゃないですか!
アイリス、キャトラ、主人公。……すまないね。お別れだ。
思い出6 (友情覚醒)
主人公……何だい、こりゃ……
え……
こいつの言う通りだ、シュシュ。
ア、アニキ!?どうしてここに!?
そんな事はどうでもいい。話は全て聞いた。……なあ、シュシュ。
お前は重く考え過ぎなんだよ。
だ、だけど……
どっちかー方だけを選ばなきゃいけないって訳じゃないんだ。
お前は<シェルター>のー員だ。私の大事な仕事仲間であり……妹のような存在だ。
だが同時に、こいつらはお前の一生のダチ公なんだろ?それで、いいじゃないか。
アニキ……
アネゴ。アタシ達、あなたと比べて、まだまだ弱くて情けないけど……
でも、絶対に、守り抜きますから。アネゴが作ってくれた、<炎帝>っていう居場所と――
アネゴが大好きな動物達を、守り抜きますから。
…………
だから……やっぱり、総長の座はお返しできません。その代わり――
たまに、遊びに来てください。アタシ達と、動物達の顔を見に。
……まったく。いいツラ構えじゃないか。
任せたよ――
***
アニキ。……ありがとね。
これもリーダーの務めってヤツさ。
ふふっ。やっぱりアニキはアタイのアニキだ。
主人公。効いたよ、あの眩しい光。
イイ男っぷりじゃないか。……どうだい、アタイをおよめさんに貰うってのは。
!!
ははは、冗談さ。
さあ、シュシュ、出発だ。まだ見ぬ動物が私達を待っている!
ああ、アニキ。どこへだってついていくよ。
……アタイにしか出来ない事が、きっとあるはずだから。
そう、アタイは『朱雀を宿す者』。猛き焔の<炎帝>だ――!
炎帝 シュシュ・チューチュエ
その他