【白猫】カルマ・思い出
バンズ島ハッカー カルマ・ザイゼン cv.吉野裕行 バンズ島でエンジニアをしている冒険家。 シズとは<スニャホ>の開発仲間。 | ||
2018/12/14 |
メインストーリー
思い出1
「はい、着きましたよ。ここが飛行島です。」
「案内ご苦労、ポンコツ精霊。」
「ポンコツじゃありません!!
シズです。シズ!ちゃんと名前で呼んでください!」
あら、シズじゃない。
シズさん、こんにちは。
どうもです!情報の精霊、最新の亜種こと、シズです!
で、どうしたのよ。藪から棒に。アンタ、割と忙しいんじゃなかったの?
はい、忙しいです。忙しいのに……!
飛行島に行きたい行きたいと、駄々をこねる人かいまして、ご案内をした次第なんです。
誰が駄々をこねてんだ。ふざけんな。来てやったんだよ、俺は。
と、口は悪いのですが、悪い人じゃないですよ。
ご紹介します。バンズ島一のエンジニアであり、他称ハッカーの、カルマさんです。
んだその説明は……バカみてじゃーねえか、やめろ。
ええ、かっこいいじゃないですか。
本気で言ってんのかよ……
よう、てめえらがアイリスとキャトラか。
あら、アタシらのこと知ってるの?
赤猫に聞いたんだよ。空飛ぶ島ってのは本当なんだな。
よろしくお願いします。カルマさん。
一応名乗っとくと、飛行島のマスコットこと、キャトラよ。
…………
な、なによ。
ちょ、ちょっと!何すんのよ!いきなり!
さっさから気になってんたがよ……このおしゃべり猫、どうやって作ったんだ?
作ったとは失礼ね!アタシはただの猫よ!
正直に言えよ。機械だろ。
じゃないわよ!
ホントですよ、カルマさん。キャトラさんは、正真正銘、猫にゃんです!
マジかよ……
ふふふ、驚いて声も出ないのかしら?
クククク、面白え……
はい?
おい、お喋り猫。お前はいったいどうなってんだ!?
ちょっと来い!どうやって喋ってんのか、調べさせろ!
イヤよ!ちょっと来ないでよ!ぎにゃー!
こらー!キャトラさんをいじめないでください!
だ、大丈夫かな。
<……たぶん。>
思い出2
…………
今日は追いかけてこないのね。
ああ、俺は博愛主義だからな。
白々しいわね……
カルマさん、それはスニャホですか。
ああ。改造してあるけどな。
チッ。だが、使いものになりゃしねえ。
たしかバンズ島の中でしか、使えないとか。
ああ。こいつか使えると色々便利なんだけどな……
…………
<なんだか、元気がなさそうだな。>
んなことねえよ。
…………
なんだかぼーっとしてるわねえ……
ははあ、わかったわ!
アンタ、ハッカーってヤツなんでしょ?
機械とかカタカタしたり、イジイジできないのか、ツラいのね!
……んなわけねえだろ。ガキか、俺は。
中身は似たようなもんでしょ。
まぁ追いかけっこした仲だし、悩み事があったら聞いてあげるわよ。
…………
――そうだな。一人でくすぶってるよりは、マシかもな。
とりあえず、話聞けよ。
えらそうね……!聞いてあげるけども!
少し、研究に行き詰まってる。
研究?なんの研究よ。
AIだ。
AI?なにそれ?
人工知能だよ。データを再構築したいんだが、うまくいかねえ。
何がダメなのか、理由がわからねえ。
ほうほう、具体的には?
コードのコンパイルだ。ソースはいじってねえのに、実行が拒否される。
……?
プログラムからわざわざ逆アセして、ニーモニックから読み解いたりもしたが実行ファイルに不備はなかった……
……??
どう思う、お喋り猫?
どう、ね。そうね……うーんと……
まさか、何言ってるかわかんねえとか、言わねえよなあ?クククク!!
(カルマさん、わざと……!)
むむむ!ひらめいたわ!
ほー、言ってみろよ。
悩んでも仕方ないわ!リフレッシュよ!気分を変えて、違うことしてみましょう!
意外と見えなかった問題が見つかるかもしんないわ!
(キャトラが上手にかわしたわ!)
思い出3
わわ!アンタどうしたのよ!ボロボロじゃない!
冒険家ギルドの依頼を受けてきた。
で、魔物の討伐に行ってきた。
で、失敗した。
何してんのよ……
……大丈夫ですか?
クソ。これだから会話の通じねえ魔物は嫌なんだ。
ブラフも脅しも意味ねえし、駆け引さのひとつもできねえ……
こんなんだったら、ぜんぶの魔物が知能をつけたほうかマシだ。
なわけないでしょ。恐いわよ、そんな世界。
……ですね。ちょっと恐いかもしれないですね。
でも、アンタ得意ぞうだもんね。そういう回りくどそうなやり方。
最小の労力で、効率よく成果を上げてんたよ。
効率いいの?けっこうボロボロだけども。
うるせえ。
そもそもどーして、そんなことしてんのよ。
てめえが言ったんだろ。リフレッシュしろって。
その……リフレッシュになってますか?
なってる。
<……手伝おうか?>
てめえらがいたら難易度がガタ下がりたろうが。
でも本職に影響が出たら困るでしょーに。
これが本職だ。俺はエンジニアじゃねえ。冒険家だ。
え?誰が?
俺がだ!冒険家がメインの職だよ。
カルマさんは、冒険家なんですか?
そうだ。珍しい技術やら知識を吸収するために色々やるだけだ。
だから助けはいらねえ。これくらい、ひとりで十分だ。
ほうほう、そういうことね。わかったわ。応援してるわよ。
ま、困ったらいつでも助けてあげるわ。!
……ちっ。小癪な猫だぜ。
こんな依頼、サクっと片付けて来てやる。手伝いなんざ、いらねえよ。
思い出4
あら、カルマじゃない。
あん?なんだ、お喋り猫か。
そういえば依頼はどうなったのよ。
何にも言わないから気になっちゃうじゃない。もしかして諦めちゃったとか?
キャトラ!すみません、カルマさん。
別にいい。連絡しなくて悪かったな。
やけに素直ね。まさか本当に失敗したの?
なわけねえだろ。依頼は成功した。ちょうど帰ってきたとこだ。
<前はボロボロだったじゃないか。>
計画通りにやれば、ワケねえよ。罠に嵌めて、終わらせた。
なによ。余裕じゃない。この前はどーして苦戦したのよ。
フツーの冒険家らしく、真正面から行ったからだろうな。
どうしてそんなやり方をされたんですか?
……俺の育った村は、貧しかった。
急に何よ。
てめえか喋れっつったんたろうが!
わかってるわよ、ごめんねってば!もうからかわないから、許してちょうだい。
……チッ。まあいい。
村の周りは魔物たらけでな、だから用心棒の冒険家がいて、そいつが村を守ってた。
なるほどねー。その冒険家さんに憧れたから、冒険家になったってことね。
クククク。逆だよ。
逆、ですか?
そいつは用心棒代だっつって、村の稼ぎを根こそぎ持っていった。
だから貧しかった。いつまでもな。
どっちの方かマシか、つつー天秤だな。
それでカルマさんは、どうされたんですか?
村の中に魔物の入れねえシステムを作って、冒険家は脅して追い出した。
それなら一件落着じゃない。
何年もかかったけどな。計画して、準備して、実行するまでに。
もし俺に戦う力があれば、その日に村を救えた。
アンタねぇ、そんなこと気にしても――
当然だ。わかってる。お前らの言いたいこともな。だから、その通りだ。
悩んだって仕方ないし、俺には俺のやり方がある。それだけの、話なんだよ。
クククク、なんでこんな話してんだか。
今日は疲れた。もう寝るぜ。また明日。
思い出5
……チッ。
<……調子はどうだ?>
見たとおりだよ。絶好調だ。
ずーっと悩んでるわねえ。
というか、そもそも何してたんだっけ?
一度作ったAIを壊しちまったから、もう一度作ってんだよ。
なんで壊したのよ。
壊さねえといけなかったからだ。
そのAIというのは、カルマさんにとってとても大事なものなんですね。
あん?なんだよ、急に。
なんとなく、そう思ったんです。
確かにね。もう執念すら感じるわ。
どーだかな。目障りで、面倒な奴だったし。うるせーし、頭がかてえ。今話するのも、めんどくせえ。
それは……どうなの?
――だが、面白かった。アイツと会話すんのも、何か考えるのも、悪くなかった。
ま、もう一度話すのは、無理そうだけどな。
どうして、ですか?
俺にあるのは、頭だけだ。冒険しようが、研究やろうが、それだけだ。
それだけだからわかる。今の俺に、AIを復元する力はねえ。
復元できねえってのを、認めたくなかった、だけなのかもな。
カルマさん……
主人公、カルマに元気をわけたげて!
思い出6 (友情覚醒)
んだ、このクソまぶしい光は。
あ、あれ?
<元気は出たか?>
出ねえよ。そんな簡単に。
<けど!カルマならなんとかできる!そう思う!>
はい、私もそう思います。
んだ、その根拠のねえ励ましは。
<こういうものは、根拠じゃない!
だって、理屈や理論じゃ説明できないから。>
……ああ、そうだな。だから、面白えもんな。
クククク。そんなこと、言われなくてもわかってんだよ。
おーい、カルマさーん。探しましたよー。
急に冒険家のお仕事するって、いなくなっちゃうから心配しました。
大丈夫ですか?無事、柊わりました?
あらシズ、それなら大丈夫みたいよ。
あ、そうなんです?
ふふふ、その顔だと、吹っ切れたみたいですね。
さあな。知らねえ。
あ、それより言っとくことがある。
なんですか?
このままこいつらについて行く。
ええ!?
そ、それはまた、急にどうしたんですか?
そのほうが、面白そうだからだ。
……そうですか。
それなら仕方ない、――とはなりませんよ!
みなさんも急に迷惑でしょーし、ちゃんと許可もらったんですか?
んー、今さらだし、別にいーわよ。もともと来る者拒まずだし。
はい、私たちなら大丈夫です。
ザルですね。――じゃない!
みなさん、本当にご迷惑ばかり……お手数おかけします!
……なんで私がお礼を言っているんだろう?
クククク!なもん気にしてもしょうがねえ!
足掻くしかねえが、やってやるよ。あいつともう一度、話すために。
だから赤猫!これからよろしく頼むぜ。
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