【黒ウィズ】ザラフ・カーン
2015/02/20 |
■「カリー料理人 ザラフ」バックストーリー
ザラフ・カーンは、超一流と名高いカリー料理人である。何百種という香辛料の中から最適な種類を選別し、それらの香辛料が最大限活かされる比率で混ぜ合わせたザラフのカリーは、辛さと美味さを両立させた至高のカリーと評判で、多くの美食家たちの舌をうならせた。
――しかし、ザラフは自身の作ったカリーにまったく満足していなかった。
彼が目指すカリーとは、“火を吹く辛さ”のカリーである。そう、文字通り“火を吹かせる”のだ。そのためには、「ゴールデンスパイス」と呼ばれる最高のスパイスレシピを完成させる必要があった。
ザラフは、世界中から様々な香辛料を取り寄せ、一つ一つ味見しながら、ゴールデンスパイスになりえる香辛料と調合の比率を探っていた。ザラフはすでに何千通りものスパイスレシピを試したが、どうやっても彼の満足のいく出来にはならなかった。
「ワタシが目指すのは、完全な黄金比によって調合されたゴールデンスパイス! これなくしては、火を吹く奇跡のカリーを作ることなどフカノウ! 一体、何が足りないというのダ……!」
ゴールデンスパイスに辿り着くためには、あとどれだけの試行錯誤が必要になるのか。果たして自分が生きているうちに作ることができるのか。この終わりなき作業に、ザラフは次第に焦りはじめる。そんなザラフの焦燥が災いしたのか、彼はスパイスの組み合わせを模索する最中に、取り扱い注意の劇薬香辛料を誤って口にしてしまい、意識を失ってしまう。
――瞬間、ザラフは不可思議な光景を垣間見る。
そこは、見渡す限りの黄金の宇宙だった。
まるでカリーのルーのようだとザラフが思っていると、宇宙の星々が彼の前方へ次々と集まっていき、一点に集約されていく。その星をよく見ると、それは星ではなく香辛料だった。様々な香辛料が次々と宇宙の中心に収束していく様を、ザラフは無意識に脳裏へと刻んでいく。そして、最後の香辛料が収束していった瞬間、黄金の宇宙は、さながらビックバンのごとく極大な閃光を放ちながら爆発した。ありとあらゆるものが爆発の炎に包まれ、ザラフの全身を焼き尽くそうとしたその瞬間、ザラフは目覚めたのだった。
起き抜けにザラフは、さきほどまで見ていた黄金の宇宙と収束する香辛料の星々のビジョン通りにスパイスを配合した。
「あれこそまさしくカリーの神の啓示! 今度こそ上手くいくハズ……!」
ザラフは、さっそく完成したスパイスでカリーを作り、試食してみると、
「フォオオオオー!」
なんとザラフの口から、火吹き竜のごとく炎がほとばしる!
「フォオオー! ついに完成しタ! 火を吹くほどに辛くて美味い、本物のカリーがフォオオオー!!」
夢にまで見た“辛さで火を吹く”カリーを実現したザラフは、この記念すべきカリーを、世界的な味の祭典「美味フェス」で初披露しようと考えた。
「ワタシのカリーで、世界中の人々に火を吹かせてみせまショウ!」
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画像 | 説明 |
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