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【白猫】ウミルの冒険日誌 ~王様を説得せよ!~ Story

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作成者: にゃん
最終更新者: にゃん


2018/06/27 ~ 7/25



目次


Story1 怪しい依頼

Story2 半裸の王様

Story3 豚に真珠

Story4 腐っても鯛

Story5 道理と説得

最終話 ウミルがゆく!



登場人物


ウミル
裸の王様
カシロス

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story1 怪しい依頼



うーん……

あら、珍しいじゃない。困った顔して。

冒険家ギルドからの依頼な冒険家ギルドからの依頼なんだけど、ちょっと難しそうなの。

すっごく強い魔獣やら魔物の討伐依頼とか?

ううん、そういうのじゃなくて……

頑固な王様を、説得してほしいんだって。

なにそれ?

依頼を受けたら詳しいことを教えてくれるらしいんだけど……

なんだかアヤシー依頼ね!

アタシたち説得のプロじゃないし、今回は力になれない気がするわ。

ちっちっち。それは私のことを忘れてないか!

ウミルちゃん、こんにちは。

こんにちは!

ちゃんと朝ごはん食べた?

食べた!

エラいわねえ。お昼ご飯も、エラいわねぇ。お昼ご飯も、しっかり食べるのよ。

うん!ちゃんと三食食べる!立派な提督になるからな!

いい子ねぇ。お腹が空くように、いっぱい運動するのよ。

わかった!運動する!

……はっ!

ちがう!私がいるだろ!私が!

ウミルちゃん、説得が得意なの?

うん!だって立派な提督の言葉には、自然と耳を傾けるものだ。

それはそうかもね。

だろう!だから、話術に自信があって当然!ゆえに私は交渉が得意だ。

えー、ホントかしら?

だいじょーぶだもん!できるもん!

それとも、前途ある若者の成長を妨げるのか?

急に難しい言葉を使うわね!?

<説得の交渉術>という本に書いてあったのだ!

(そんな本あるんだ……)

ねー、やーりーたーいー!私は依頼を受けるのー!

はあ、どう思う?アイリス、主人公。

ウミルちゃんがやってみたいなら、一緒にやろっか?

まあ、ちゃんと見といてあげれば、大丈夫よね。

……じゃあ、いいの!?

しっかりやるのよ!一度引き受けたら、プロとして!最後まで!

やるやるー!わーい!やったー!


<主人公たちは、依頼のあった王国へやって来た。>


ようこそ来てくださいました!

イライニンノ、カタデスカ?

どしたの、緊張しちゃって。

はじめてのお仕事だと思ったら緊張する……

あらあら、大丈夫よ。アタシたちも一緒なんだから。

うん。

で、どんな依頼なの?

時間がありません。簡潔にお伝えします。

一時間後に始まるパレードまでに、我らの王に……

服を、着せてください!



なんだあれは!?パンツしか穿いてないぞ!

ハードだわ!ハードな依頼だわ!!



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story2 半裸の王様



なによあれ!?ただの変態じゃない!

すごい。よく堂々としていられるな……

帰りましょウミル!関わっちゃいけないやつだわ!

それはやだもん!はじめての依頼失敗なんて、絶対やだもん!

あの、これはいったい、どういうことなのでしょう?

その理由は、あちらをご覧ください。

あれは……!

<ひとりの男が王様に近づいていく!>

王よ、素晴らしい!なんと絢爛な姿なんでしょう!

……そうであるか。

やはりご覧になれますか!

王がお召しになっているのは、愚かな者には見ることのできない服でございます!

素晴らしい服だよなぁ!君たち!

よ、よくお似合いでございます!

ま、まさに王に相応しいでしょう!

その服は賢者より織り方を学び、宝物の生糸を使い、最高の職人が仕立てた服です。?

まさか王よ、お召しになっている服が見えないとは申されないでしょうな?

見えておる!実に素晴らしい服だ!

そうでしょう、そうでしょう。それはよかった。

私には見えないぞ……

どう見ても、服を着てないわね……

その通りなのです。

しかし王が服を着たつもりになっている以上、誰も王に裸とは言えないのです。

呆れた。ずいぶん見栄っ張りなことね。

ほっといて帰りましょう。

そんなぁ!助けてください!

ずいぶん必死だな。なにか理由があるのか?

実は、王の威光を知らしめるパレードを毎年行っていてですね。

今回はあのお姿でパレードに出ると仰っているのです。

あ、あれで!?バカじゃないのか、あの王様!

あんなんでパレードしたら、威光の欠片も残らないぞ!

滅多なことを口にしないでください!

王の耳に入れば、タダではすみません。

段々、話が見えてきたわ。

つまりパレードまでにまともな服を着せたいわけね!

けれども王を説得できる者がいないのだな。

仰るとおりです。

わかった。私が説得してみよう。

無理しないで、帰ってもいいんだよ。

うん、正直関わりたくない。

けど、冒険家としてはじめてのお仕事なんだ。

できれば、やり通したい。

仕方ないわね。もうちょっとだけ付き合ってあげましょうか。

いつまでに、いつまでに、服を着せればいいの?

パレードが始まるまでに。

あと一時間で、お願いします。

全然時間ないわね!



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story3 豚に真珠



……う。

大丈夫?

面と向かうのは厳しいな……?

安心なさい。それは普通の感性よ。

本当に、無理しなくてもいいからね。

うん。でも、がんばる!

で、どうやって王様を説得するつもり?

<ウミルは<説得の交渉術>を掲げた!>

本の通りに実行する!

大丈夫かしら?

大丈夫だ!本にはこう書いてある。

豚もおだてりゃ木に登る!!

心配だわ!


……

…………


王様!

誰だ、貴様。

ひぃ、話しかけるな!じゃない!

王様よ!そんな格好で、パレードに出るおつもりか!

! ふん、小娘に王を説得できるものか。

王様がそんな服装で衆目の前に出るとは、まったく残念ですな。

何を言う。我のこの装いこそ、至高だ。

本当にそうですかな?

なに?

たしかに王様がお召しになっているものは最高かもしれません。

けど、それだけじゃ、王様じゃないのでは?

王様と言ったら、王冠!王様と言ったら、杖!

そして王様と言ったら、マントだ!

いくら上等な服を着ていても、マントを羽織らなくちゃ王じゃないでしょう。

……見たいなぁ、かっこいい王様が、マントを羽織ってるところ。

みんなもそう思わないか?なあ!

はい!思います!

おっしゃるとおりです!

まさか王様にマントが似合わないとか、言うわけないもんな。

そうですよね、おじさん。

!(この小娘、俺に同意させることで――!

くそ!逃げ場はねえ!見事だ!)

……はい、確かに。王たる者、マントは羽織るべきかと。

……そうか!では羽織ろう!マントの用意を!

ニヤリ。

チッ。

ふっふっふ、これでマシになったはずだ!

やるじゃない!ちょっとびっくりよアタシ!

ヘヘ、私は未来の大提督だからな!

王様がマントを羽織られました!

よし、パレードに出られる服装になったか!

うわーん、夢に出るーー!

よりアレね!よりアレよこれは!!


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story4 腐っても鯛



どうだ?

素晴らしいお召し方です王様!

そのような佇まいが似合う者は王の他においてありません!!

そうであるか、そうであるか。ホホホホ。

なんであいつらは、躊躇することなく嘘をつけるんだ?

王様は傲慢で我値だ。逆らったら、クビになる。奴らはご機嫌取りが仕事なんだよ。

詐欺師風情がよく言うな。

詐欺師じゃねえ。俺の名前はカシロス。最高の服屋だ。

嘘をつけ。……だが口八丁で王様を素つ裸にした手並み、見事だ。

ほう。小娘、このカシロスの仕事が理解できると言うのか。

できるか!王様に屈辱を与えた理由など!

ウミル様、もうパレードまで、時間が!

と言われてもねえ。あの調子じゃ服を着せるには、もうひと押し必要よ。

やってやる!一度引き受けた仕事だもん!

ほう、お手並み拝見といこうじゃねえか。

邪魔してもいいぞ。それが悪いやつの仕事だろ。

しないさ。それは俺の美学に反するんでな。

……ふん、後悔するなよ。

だいじょうぶ? 服を着せる秘策はあるの?

ある! 本に書いてあった! ……<腐っても鯛>だ!


……

…………


王様!まさかそのような姿で、真価を示されてるおつもりですか!

この威光に文句をつける気か?

いえ、滅相もありません。

ただ、もったいないと思ったんです。

勿体無い?

だって王様は王様でしょう?

だったら王様はどんな格好でも、王様に違いないと思うんですよ。

たしかに我ほどの王ならば、誰から見ても明らかに王である!

でしょう。ご立派なお召し物でなくても、王様は立派に見えるはずです。

当たり前だ!

そこでこちらを用意しました。

貧相な靴下です。

(なんで靴下なのよ!?)

(靴下しか用意できなかった!けど、ないよりマシだもん!

お願い!ここは合わせて!)

(ええい、ままよ!わかったわ!)

こんな貧相なものを着けても、王様は王様ですよ!

そうね。アタシもそう思うわ!

見たいなぁ、貧相な靴下を穿いた王様。

アタシも! アタシも見たいわ!

大丈夫、きっと見れるよ。

王様のことだから、私たちが目を閉じている間に穿いてくれるはずだ!

そうね!だって王様だものね!

うん!王様だもん!穿くに決まってる!

じゃあ目を閉じよう!

そうしましょ!

汚い……汚いぞ……


ふむ。流石王様だ。

貧相な靴下をお召しになっても、威光の落ちる様子はありません。

……当然だ。我こそが、王だからな!

どうだ、カシロス?

……見事だ、小娘。だがな、よく見てみろ。

あれはあれで、ド変態だ。

ひれ伏せ!我こそが王だ!王様だ!!

……確かに!!



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story5 道理と説得



まもなくパレードが始まります!

このままじゃヤバイわよ!

大丈夫だ!服を着せるコツは掴んだぞ!

残りの服も着せてやるのだ!

そしたらはじめてのお仕事、成功だ!

待て。

なんだ。邪魔しないんじゃなかったのか?

まさか、ここまでやれるとは思わなくてな。

口、出させてもらうぜ。

出そうが、出すまいが、私は私のするべきことをする!

どうして嬢ちゃんは、あの王様に服を着せたいんだ。

そういうお仕事だからだ!

俺の仕事は、歌劇団の座長だった。

なにが言いたい。

この国はな、王様を筆頭に、どいつもこいつも、人の目ぼっか気にする奴ばかりだ。

王様も王様だ。自分の周りには、はいはい言うこと聞く人間しかおかない。

そんなんじや国がおかしくなる。だからそいつを皮肉ったショーを開いたのさ。

勇気があるな。そんなことしたら、王様の怒りを買ってしまうんじゃないか?

ああ、俺の劇団は潰されたよ。

……その、復讐か?

違う。道理を通すのさ。

道理?

間違ってるもんが、間違ったまままかり通るのは、違うだろ?

復讐じゃねえ。傲慢な王様に、俺のやり方でお説教ってやつさ。

この国に、お前の居場所がなくなるぞ。

構やしないぜ。

どうせ俺は無一文だ。バラバラになった団員たちに、あり金はすべてやっちまったしな。

どうして、そこまでする。なんの得もないじゃないか。

嬢ちゃんは、損得で動くのかい?

…………

どうしたの?

はじめての仕事だったんだけどな。

……王様にこれ以上、服は着せないことにしようと思う。

依頼、失敗になっちゃうわよ。

いい。そうしたほうが、いいことな気がする。

きっと、偉大な大提督に必要なものだと思うのだ。

小娘……

勘違いするなよ。

私は、私の道理を通すのだ。




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最終話 ウミルがゆく!



<外ではパレードが始まったようだった。>


「あの王様、マントしか着てないぞ。」

「待って、よく見たらパンツと靴下を穿いてるわ!」

「変態だ! 変態の王様だー!」



……これでよかったのかしら。

よかったと思う。

王様は自分を信じていれば、ちゃんと服を着て、パレードに参加できたはずだ。

周囲の目しか気にできなかった、それだけの話だ。

ギルドの依頼的には失敗だけれどね。

うう、やだけど……今回はしょうがない。

……礼は言わねえぜ。

む? 期待なんてしてない!

王様は服を着なかった。恥もかいただろう。

だけど、さらけ出しちゃえば、これからはひと目なんか気にしなくていい。

そのほうが、きっと王様のためだ。

……完敗だな。いや、嬢ちゃんがいたからこそ、完成したのか……

お前は、これからどうするのだ?

とんずらこくさ。王様を嵌めたんだ。罪人は、この国にはいれねえよ。

そうか……

でも、私はお前のことをそんなに悪人じゃないと思っているぞ。

! ……たいした嬢ちゃんだ。

嬢ちゃんではない。私の名はウミルだ。

ウミル。夢はあるか?

あるとも! 私は将来、大艦隊を率いる立派な提督になるのだ。

いい夢だ。大事にしろよ。その夢。

うん!言われるまでもない!

あばよ、達者でな。


……

…………


王様に服を着せるのに失敗して、しばらく経ったころ――


あれから王様、人気者になって前より優しくなったらしいわよ。

そうか。それはよかったな!

ウミルのおかげね。

ううん。私は何もしていない。ただ、あの場に居合わせただけだ。

それより!

まだ冒険家として、お仕事を達成していないぞ……

なんとかしなくては!!

ねぇ、ギルドからまた変な依頼があったんだけど……

目隠しをしたまま、俺は捕まってるんだ! って目隠しをしたまま、俺は捕まってるんだ!ってお店の中に居座る人がいるみたい。

その人をお店から追い出してほしいそうなんだけど……

わかった!その仕事、引き受けよう!

だいじょうぶ?また嫌な予感がするわ。

問題ない。

未来の大提督、このウミル様にまかせておけ!




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