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【白猫】Phantom Of Memory Story2

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Phantom Of Memory

Phantom Of Memory Story0

Phantom Of Memory Story1

Phantom Of Memory Story2

Phantom Of Memory Story3


目次


Story7 樹から落ちた林檎の話

Story8 ワタシのやるべきこと

Story9 タワーへ急げ!

Story10 踏み出せずにいるあなた

Story11 おいで

Story12 リボン



登場人物



TOP↑

story7 樹から落ちた林檎の話


承認されました。これでよろしいのですよね?

はい。ワタシのメモリバックアップに加えて、監視用ルーンカメラの映像や音声も引っ張ってきて、補完設定しました。

ワタシはあまりにもメモリの欠落が多い。これを、ぜんぶ繋げます。

くっ。待ちなさいって……!

アリりん!まだ倒しきってないよ!

エプリル!

アリーゼ、ワタシ、どうしても真実が知りたいんです。

ワタシはアナタとも、仲直りしたい……!

未来を……切り拓くのです……!




w機体名エプリル、ユニット名ポム、前へ。

はい。

wがんばれエプリルちゃん!

wお、晴れ舞台だから、おそろいで新しいリボンつけてるのかい。

うるさいです。

wさて、諸君!ついに次世代アップデートの配信日だ!

wきたー!今回のはすごいらしいな!アップデートルーンを大幅に成長させるらしい!

wエプリルちゃんがアップデートに成功したら、次は私たちなのね!

w俺たちはもっと強くなれる!!

(でも、失敗したら?)

w準備はよいかね?

…………

p――――

フフ。ポムはやさしい子ですね。

不安はありますが、だいじょうぶです。たとえ何があっても、ワタシたちなら……

wどうかしたかね?

いえ。始めてください。

う……くっ、重い……

wど、どうしたんだい?

wアップデートルーンで、データを処理してるんだろう。

フン……

う……うう……ウウウウ……ッ!

p――

wにしてもこれは……

w負荷が大きすぎないか……?

(ポ、ポム……これは、……処理できない……!)

ウ……ガガ……ッ……!

ウソ……!

(接続解除……!?だめです!ワタシは大丈夫です、二人で頑張りましょう……!)

p

(ぜったい、だめ!いっしょじゃなきゃ、やです!)

ガガ……ビ……ビピ……

と、止めて!止めなさい!


p――

(いかないで……ポム……!)

p――


エプリル!エプリルッ!……強制切断による供給エラー?ポム、アンタが接続を解除したのね?

助かったわ。続けてたら、もしあのままこの子は……

ポム!?

wうわあ、なんだ!?

wポムの体から……樹!?触手!?

w生物みたいになって!どんどん大きくなってく!

wハハハ、機械の限界を超えたか!!アップデート大成功じゃないか!

アンタ、はじめからこうなるって……

w逃げろー!走れー!

wきゃああああ!


 ***


まだあの子の意識は戻ってないけど回路自体は動いてます。アップデートルーンからエネルギーを受け取れてないのに。

wおそらく、あのアップデートで、スタンダロンで動けるシステムを副次的に授かったのでしょう。

エプリルはたしかに、アップデートされたのです。

あんなの、アップデートじゃない。

代償が大きすぎる……ポム……

w皆で、ポムを倒しましょう。

wそうだな。これはアップデートを急いだ街の責任だ。エプリルー人が背負うべきじゃねえ。

wエプリルちゃんがポムちゃんを手にかけるようなことにだけは、ならないようにしないと。

うん……やろう、みんな。

あの……

エプリル!?再起動できたの!?よかった……

今の話、きいてた!?

最後のほうだけ……ポムって……

ポ、ポムは……

ポムって……どなたですか?

!?


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story8 ワタシのやるべきこと



おい、どうしたんだい!急に泣き出して!

意議は戻ってますか!?大事ありませんか!?

ワタシのため……?

え?

ワタシは……ワタシの大事な、いちばん大事な……

アリーゼ、どうして教えてくれなかったんですか……


アタシ、性格ねじ曲がってるから。

いいえ、わかってます……ぜんぶワタシのため……

アナタも、ポムも、街のみんなも、ぜんぶ、ワタシのために……

ワタシのせいで……!

違う!

でも!ワタシが、アップデートなんてしなきゃ!

アンタは何も悪くないでしょ……!

うえぇぇ……アリーゼぇ……ポムぅ……


…………

……


wそうか、知ってしまったんだね。

みんな、ごめんなさい。

w謝るのは私たちよ。あなたー人に背負わせちゃって……

w本当はこうなる前に片をつけたかったが、役立たずでごめんな。

皆、何日も戦い詰めでもうボロボロじゃん。アタシたちに任せて、しばらく修理してなさい。

wごめんね……

(街のみな様は、まるで親のように彼女を守っていたのですね)

(親、ですか……)

<チハヤは母の形見である琵琶に触れる。>

(母様……こんなとき、あなたならどうしたのでしょう)

pミュー……

で、これからの方針は?今まで通りポムちゃんを倒す、でいいんだよね?

ゼロキス、あんたドライすぎない……?

俺はいつだって悲しむレディを笑顔にすることだけ考えてる。

このままポムちゃんを放置しても、誰も笑顔にはならないだろ?

それは……

倒しましょう。

キミのその強さは、どんな花よりも美しいよ。

それで、倒し方は?弱点をつぶすってやつ?

あの弱点にうずもれてたヒラヒラ、リボンでした。

エプリルとポムのおそろいのリボンよ。

じゃあこの作戦は却下だな。

え?

二人の大事な物を傷つけるなんて、論外だろ。

……なんか、コイツが良いこと言うと調子狂うわね。

「だってエプリルちゃん困ってるんでしょ?なら直すべきだよ。

いえ。たぶんゼロキスは、もともとけっこう良いやつです。

……私が、この街に呼ばれた理由。

そうです。今こそ、ママの力を借ります。

チハヤさんなら何でもできるって話?

うん。ママには、中枢のタワーで、すべてのアップデートルーンの出力を下げるコードを承認してもらう予定だった。x出力が下がれば、当然弱体化する。確実に倒せます。

ならば、務めを果たすとさですね。

ごめん、アタシが無理にでもママを連れて目的を果たしてれば、エプリルを巻き込むことも……

そしたらワタシはひとりで悩んで、大事な相棒のことも思い出せないままでした。

アリーゼも、みんなも、ワタシのためにどうもありがとうです。街のみんなも……

最後はワタシが、ちゃんと終わらせます。

どこまでもお供しますよ、マイリトルプリンセス。

ありがとう、ゼロキス。

キミの愛はきっと報われるよ。



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story9 タワーへ急げ!



やっぱり!さっきからポムがアタシたちを狙ってる!なんで!?

ひらめきがドキンときたぜ。

賢くないのに?

賢くなくても、愛の僕だからね……チハヤさん。

ポムちゃんはアナタにー目惚れしてしまったんですよ。

ひとめ……?

何言ってんだこいつ。

いえ、あながち問違ってないかもです。

なんでよ!

ポムは、おそらく活動継続のための良質なエネルギーを求めています。

良質なエネルギー……クリカラ様、ですか?

pミュ?

ゼロキス、なんでわかったの?

何もわかってないよ?カッコつけながらテキトー言ってるだけさつ。

あっそ。

このままでは追いつかれます……!

目的地はあのタワーです!ー般のアンドロイドは入れない!ママとゼロキスは行ってください!

指示は、渡した端末を通して出すわ!

ポムちゃんに攻撃は通らないのに、キミたちどう対処する気だい?

足止めくらいできるっての。それにアタシたちが力不足っていうなら……

アンタがさっさと戻ってきてくれたら済む話でしょ。

へえ、俺ならさっさと戻ってこられると。意外な信頼だね。

ア、アタシこっちのヘタレ嫌い!

お二方、後を頼みます!どうか無茶はなさらぬよう!

アンタとこうして並ぶの、久々?

避けられてましたからね。

別に、アンタのことなんて今も昔も好きじゃないし。

天才気取って、寂しいクセにー人で無茶したがって。バカみたい。

今だって、危なくなっても助けたりする気ないから。

わかってますよ。いつものように横に立ってるだけだっていうんでしょう。

そうよ。

(それがいつも、助けになってました)

wグラララァ……!

で、どうする?

とにかく足止めです。ワタシが重力操作で足場を崩しますから、その隙に……いつもの感じでいきましょう。

りょーかい。


ママ、ですか……

(私は、幼くして両親をなくした)

(この琵琶・朝風を今でも肌身離さず持っているのは、親の庇護を感じていたいからかもしれない)

(いまとなっては、記憶の果てで顔も声もぽやけてしまったけれど、さっと遠く彼方で見守ってくれている……)

(そうですよね、母様?)

wさ、舟へ……

(?今の言葉は……)

(いけませんね、物思いにふけっていたら目的地が間近です)

ゼロキス様。じきに目的のタワーに着きます。侵入後の段取りは――

俺は入らない。

え?

聞こえなかったかい?俺はここまでだ。


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story10 踏み出せずにいるあなた



どうして急に、タワーに入りたくないなどと……

俺がセキュリティを越えるには、アップデートルーンを外す必要があると気づいたんだよ。

外しても、もとに戻るだけでは?

アップデートルーンは未知数だ。元に戻った後、再びこの姿になれるかはわからない。

その姿はあなたの真の姿ではないでしょう。

真の姿さ……!

……私は、あなたがいままで何に苦しんできたか、知る由もありません。

いまの私にわかるのは、エプリル様たちの苦しみだけです。務めを果たし、彼女たちの助けになりたい。

……後を追ってくださると信じております。


準備はまだ終わりませんか!

”こっちも足止めで手いっぱいで……もうすこし……よし!”

”緊急出力制限措置の画面を開いた!あとはママが端末に指をあてるだけ!”

セヤァッ!!端末って、頭上の、あれですか!?

”そう、そこからニメートル上の……きゃあっ”

アリーゼ様!

あ、足場が……塔が崩れていく!ーか八か……!

ここに、指を当てれば……!

承認……やり、遂げ……っ。


<目的達成とほぼ同時に、落下物が後頭部にぶつかり――彼女の視界はまっくらになった>


<僕は失敗ばかりだ>

失敗ばかりだと、成功するイメージがどんどん遠ざかるし……

どうせ今日もダメだ、誰にも期待されない、女の子も振り向くわけないって思うようになってくんだ……

するともっと失敗する!これが失恋スパイラルさ!

でもアップデートの力は、そんな不安をふっ飛ばしてくれる。

根拠のない自信があるだけなのにね!皆が見てくれる気がするんだ!

わかってるよ!僕が勝手にそう思ってるだけだって!どうせー人で浮かれてるだけさ!

もういいんだよそーいうのでも!とにかく、とにかく僕は……

弱い自分になんか戻らないからな!一生勘違いして生きるんだーー!

「命運……託したぞ……」

誰も僕のこと、見てなくても!

「……後を追ってくださると信じております。」

誰も僕に期待してなくても……!

「アンタがさっさと戻ってきてくれたら済む話でしょ。」

みんな、僕なんか……

「ありがとう、ゼロキス。」

みんな……

<ゼロキスは、アップデートルーンの嵌まる装具をそっとなで……>

<覚悟を決めてルーンを外した>

<溢れ出ていた力と自信の奔流は霧散し、普段のちっぽけな自分に戻る。>

くそぅ、ちくしょぉ~……ぼ、僕は……僕はやるぞ……やってやるんだぁーーーーー!



「母様……私……」

これは……私の記憶……

「私、母様と父様といっしょにいたい。」

「あら、珍しい。チハヤが我儘だなんて。

「噂に聞きました。今日はたいへんな戦になるって。」

「…………

「母様と父様も、いっしょに舟に乗りましょう。私とともに、城へ戻りましょう。

「……たしかに、この戦では多くの兵が命を散らすでしょう。

だからこそ私と父様は、ひとりでも多くの民草を救うため、留まるのです。

さ、舟へ。皆を持たせてはなりません。

けれども私は渋った。舟に足を踏み入れたら、両親とのつながりが永遠に切れてしまう気がして……

そんな私の背に、母様はそっと手を当てた。

そうだ……すっかり忘れていたけど、母様にはそんなクセがあった。

私の不安を察すると、励ますより慰めるより先にまずそっと背中に手を当てた。

その体温が私を静かに勇気づけてくれたのだ。

踏み出せずにいる私を、前にそっと押し出してくれる……あの掌。

私が琵琶を背負うのも、きっと無意識に、背を押してほしくて――

(……私も、あなたのように……)

徐々に意識が覚醒し、チハヤはタワーを落下している自らの状況を思い出す。

(背中から落ちている……ああ、琵琶が……)

チハヤさーーーーーん!!!

(この声は……)

ふげぇ!!な、なんとか受け止められた……

ゼロキス様……?

ハッ、ゼロキス様が落下する私を助けてくださったのですね。

ちちちちはちは近ぁーッ!!ガクリ。

ありがとうござ……ゼロキス様?ゼロキス様!?みゃ、脈が……

カハッ!!いま、チハヤさんを助けるかっこいい夢を見ていた気が……

ああ、よかった!ゼロキス様!

わ、わわわ、わーーーッ!!ガクリ。

ゼロキス様ーっ!!


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story11 おいで



あっ。

アリーゼ!?

やば……立ってられない。ルーンの出力低下って、想像以上にキツいね……

k――イエス。

じゃあ、ママたちは成功したんですね。

wグォオオオ!

ダメージが入る!これなら倒せます!

やっぱりアンタだけはアップデートルーンなしで動けるんだ。

まさか、最後をぜんぶアンタに任せることになるとはね。

レーダーもクリアです。アイツが出してた色々な妨害波も消えてます。

ぜんぶクリアで……ポムの反応も、いっさい感知できません。

そっか、アンタまだ、あの中にポムがいる可能性を……

アレがポムなのか、アップデートルーンによって進化した別の何かなのか、わからなかったんです……

でも、どうやらあの化け物にポムの部分は、もう……

諦めるのは、アレを破壊してからにしてよね!

アリーゼ……

化け物を倒せば、何かあるかも!奇跡を信じて戦うしかないでしょ!それに……


w……ギャアアア!

アタシたちで……アンタの手で終わらせるって決めたんでしょーが!

はい……!


p――――!

新しいリボンつけたら、ルーンカメラで撮ってほしい?そのうぬぼれは誰に似たのか……

いいでしょうっ。

p――ヤッタ。

やったっ。フフ。

……ねえ、ポム。

明日、アップデートしたとき、ルーンの力をー番に受け止めるのはポム、アナタです。

ポムがイヤなら……いえ、忘れてください。これは天才ゆえの苦悩というやつです。

p――――

そうですねっ。ワタシたち天才コンビに不可能はありません。

さ、新しいリボンをつけてあけます。おいで、ポム……♪

p――――♪


おいで、ポム……

ワタシたち二人で、終わらせましょう……!




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story12 リボン


エプリル様!アリーゼ様!

遅くなりました。化生は……?

化け物の体は、全部灰になって消えていきました。

ゼロキス様が、煌めく塊が落ちていくのを見たと……

本当だよ!たしかに見たんだ!アレは、アレは化け物の中にいたポムちゃんなんじゃ……!

煌めく塊となると、おそらくアップデートルーンでしょう。

それに、周囲にポムがいないか、何度も調べました。何度も……でも……

ポムは、もういません。

そ、そうなんだ……ごめん……

アンタが謝ることじゃないって。

うん……

(ポム、動けないです)

(顔を上げたら、ポムのいない現実が待ってると思うと……ワタシ、動けないです)

(……?背中になにか……手?)

(ママの手だ……あたたかい)

<エプリルが背後のチハヤと目を合わせようと、うつむいていた顔を上げる。>

あっ。

<ひらひらと落ちてくる見覚えのあるリボンを目にし、エプリルは走り出した。>

<飛び上がり、無我夢中でつかんだリボンをまじまじと見て、少女が目を丸くする。>

エプリル様……?

ワタシは賢いので……アナタが何を言いたいのか、わかってしまいました。


はいっ。リボン付け替え終わりましたっ。これで明日のアップデートもバッチリですね。

こんどはもう汚しちゃだめですよ?

――

汚れてたら、ワタシずっとムスっとしてますから。二度と笑顔は戻らぬものと思ってください。なぁんて、フフン。

――――!



どういうこと?激しい戦いだったのに、ポムだって跡形もなかったのに……

リボンには汚れーつないなんて。

<エプリルはリボンを抱きしめる>

えヘヘ……どうですか、ポム。ちゃんと笑顔が戻りましたよ。

えヘヘ……




<数日後……>


もう行っちゃうんだ。

す、すいません。復興の手伝いとかできたらよかったんですけど……友達を待たせてて……

いいって。そのルーン持ってさっさと行きな。

ほ、本当にもらっちゃっていいんですか?もらった瞬間に舌打ちしたり……

なにそのイメージ!?舌打ちなんて極悪なこと、さすがのアタシもしたこと……

ま、これはお偉いさんへのアタシたちなりの仕返しでもあんのよ。反逆罪になっちゃうかもだけど。

……あと、ー応アンタヘのお礼も必要だし。

アリーゼさん……

ふ、二人からのお礼だからね!

それに、街の復興はかないません。

どういうことですか?

ささほど街に住んでた全機体に、新たにミッションがくだされました。

ポムのルーン、結局見つかってないんだってさ。で、それを総出で探すことになったの。

アレは膨大なアップデートの記録が詰まった、大きな財産になっちゃってるから。

財産ねえ。宝石でもないのに。

たぶん、国が買えるくらいのしろものですよ。

んええ!?

偉い人が手放すわけはないのです。

……でも、エプリルちゃんはそれでいいのかい?

それが組織というものです。それに……

もしかしたら、ポムのルーンを利用すれば、ポムを復元でさるチャンスがあるかもしれません。

このガキんちょは欲しがりだから、みすみすチャンスを逃す気はないってわけ。

賢いゆえとご理解ください。

そっか。まだ諦めてないんだね。

アリーゼ様も、エプリル様にご同行されるのですよね?

ま、高いところのぼったりするときに、踏み台が必要だし?

しょうがないですね。重力操作でぶっ飛ばしてやるです。

お二人がー緒なら、私も安心して国へ帰れます。

ママともお別れかー。

軍神の島は、みな様を歓迎いたします。我が家だと思っていつでもいらしてくださいね。

うんっ!

はいっ。

やったぁっ!

アンタもくんのー?

なな、なんでそんな目するんですかー!?

そんなに極悪に見えた!?もうー回睨んでいい!?

こここ怖いんですってばー!

(……ポム。ワタシは天才なので、これからもっともっと賢くなっていきます)

(すると、いつかポムとふたたび会う方法だって、わかってしまうことでしょう)

(何十年も、何百年もかかるかもしれないけど、さっと知ることができます)

(そしてふたたび会ったなら……ポム。今度もリボンを巻いてあげますからね)

(新しい成功の、前祝いに)






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