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失せ物探しは甘くない! Story【黒猫のウィズ】

最終更新日時 :

白猫ストーリー

黒猫ストーリー


2017/00/00

目次


Story1 失せ物探しの少女

Story2 果たして解決は……



主な登場人物






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story1 失せ物探しの少女



「最近、少し肌寒い日が続いているな。魔道士は自身の体調を気遣うのも大切だ。

さて今日、こうしてお前を呼んだのは他でもない。お前にしか頼めない仕事があるのだ。」


ギルドについて早々、バロンは何とも胡散臭い言葉を並べた。

君はうっすらと気づいていた。

バロンというギルドマスターに、体よくこき使われているだけなのでは……ということに。


「探しものをしてもらいたいのだ。そう難しい仕事ではないだろう?」

(キミである必要性がないにゃ。キミ、断わるにゃ)

「む? なんだその顔は。」

なんでもないよ、と君は言う。

「はっはっはっ、案ずるな。なにもひとりでやれとは言っていないぞ。心強い味方を呼んでおいた。」

心強い味方? ギルドから任される仕事で珍しいこともある、君はそう思い聞き返した。

「うむ。この場所に向かってくれれば、恐らく既に待っていることだろう。」

そもそもいったいどんな仕事なのか……それを尋ねたいところだったが……。

「では頼んだぞ。」

そう言ってバ口ンが戻ってしまった。


「強引にも程があるにゃ……。」

断わる間もなかったが、仕方がない。君はひとまずその待ち合わせ場所に向かうことにした。


 ***


「もしかしてあの子にゃ?」


到着するなり、早速、それらしい人を見つけた。

見たところそれ以外に人はいない。君はとりあえず声をかけてみる。


「お、おお、あなたがバロンさんの言っていた凄腕のなんか超すごい魔道士ですね?

やー、ずっと待ってたんですけどね。あれ? もしかして誰も来ないんじゃね? とか思つちやってたんでよかったです。

そんなね、まあ、待ち合わせなのに誰も来なかった経験とかありません? 結構キますよね。メンタル的に。

あれは忘れもしない雪の降る日のことでした。いや、雨の日だったかな……。

でもまあそんなことはどうでもいいですね。はい、お近づきの印に飴ちゃんあげます。」


君は見知らぬ女性に大量の飴を渡された。


「あ、申し遅れました。私、ウイスプと言います。失せ物探しをして何年だったか……まあ、それもどうでもいいですね。」

失せ物探し……今日の仕事は、探しものということだろうか?

「あれ? あのタテガミから聞いてません? 全く立派なのはタテガミだけですね、アイツ。

いいでしょう、私からご説明します。最近、なんか色々あってあれなんですよね。でもまあ、ふふ、あ、いや思い出し笑いです。

(この子はいったい何にゃ……?)

君は、わからない、と小さく呟く。

子どもたちのお菓子が盗まれるという、悪質極まりない事件が起きているのです。

……それは結構な“コト”だ。

「許せますか? 許せませんよね? “子どもたちの”お菓子が盗まれているんですよ?

クエス=アリアス中の子どもたちが泣いています。涙は決して甘くない……そんな味を、子どもたちに味わわせていいのですか?

そんなこと許してはいけませんよね? ですよね、あなたならそう言ってくれると、私は信じていましたよ。」


まだ何も言っていないけど、とはなんだか言い出しにくい空気になっていた。

だがどちらにしても、子どもたちを泣かせるようなことかあってはいけない。

君は、もちろん手伝う、と言った。


「そうですか。あのタテガミ野郎も、なかなかいい魔道士を送ってきてくれましたね。

では行きましょう。子どもたちの明るい未来のために。」



>そんな簡単に見つかるものなのかにゃ?

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story2 果たして解決は……



「だいたい片付きました。ふふん、余裕でしたね。」

魔物たちを倒すたびにお菓子を落として逃げていく。

「彼ら――といっても魔物ですが――は、どうやら甘いものに目がないようですね。」

そうみたいだね、と君は返答する。

「この時期はお菓子が出回ることも多いですから、魔物たちも活発になったのでしょう。あ、飴ちゃん食べますか?」

いらない……と君は言う。

道すがら飴やら焼き菓子やらをたくさんもらい、正直、胸焼けしてしまいそうだった。

いったいどこにそんな大量のお菓子を隠し持っているのか……。

「単純に甘いものがほしいとかそういう系でしたね。

でも際限なく出てきちゃう系だったら、あれですよね。そうだよなあ、あれだよなあ。」

(この感じなら、少しこらしめれば、そこまで悪さをする魔物じゃないにゃ)

君はウィズの言葉をウイスプに伝えてみた。

「え。」

意外な反応だった。

「えー……。」

そして露骨に嫌そうな顔をした。


「せん滅作戦を考えていたんですが? お菓子でおびき寄せて一網打尽にするとか、そういうやつ考えていたんですが?」

そう言われても、と君は言いよどむ。

子どもたちのものを盗むのは悪いことだけど、ウィズの言うように魔物も反省しているように思えた。

というわけで、君は、子どもたちの明るい未来もあるし、と言ってみた。

「あ、そういうこと言います? 今、そういうこと言います? あー言っちゃダメなやつだ。

退路を断つようなやつだ。そういうのは、非道とか卑怯とかそういうやつですよ。」

そこまでボロクソに言われるとは……。


「……しかし魔道士さんの言うとおりですね。

可能な限り残虐な行為でやっちまうのは楽ですが、そんなものを子どもに見せるのは、あまりにも忍びないですからね。

トラウマになってしまっては、いけません。」

そうだよ、と君は言う。

あとはギルドに対応を頼めば解決するはずだ。

「残りの魔物にも大人しくしてもらって、それで終わりにしましょう。本当はボコボコにしたいところですが。

あ、成功報酬はこの大きな飴玉です。結構レアなんですよ、クエス=アリアスでも。」


成功報酬が大きな飴玉ひとつ……。

君は、いらない、とだけ言うのが精一杯だった。




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