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【白猫】全滅勇者 Story3

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最終更新者:にゃん




story1 新たな冒険へ



<超SSS級難易度の依頼を無事にこなしたソアラー行だったが――

――以前よりもさらに規格外の魔物が現れ、姫をさらっていってしまった。

急迫、姫を救出すべく、魔物に勝負を挑むも……>


s伝説の剣が折れていようとも、心が折れない限り――


<ソアラたちは、ぜんめつした>



w……おお、目が覚めたようですね。

kまた教会か……

b勢いじゃどうにもならなかたヨ……

s代わりの剣くらい、用意しとくべきでしたな。

r呪いも解けたことやし、最強の剣である俺ッチを装備すればよかったやん。

cノー。

r世界ー短い全否定!

bそういえばボクたち、元の職に戻れるんだ。それで本来の力を発揮できるかも!

kなら。<ズットマ神殿>にいってみるか。


cまさか定休日とは……

sのんびりもしてられませんし、この職のままなんとかするしかないっすな。

kせめて、俺たちの武器も最終進化していれば……

bでも〈オンリーハルコン>はもうないヨ。

あるわ。

kキャトラたちか?また会ったな。

sところで、ある……とは?

私たちはギルドの依頼で、この島のいろんな場所を調査してたの。

(そのときに、<オンリーハルコン>という名前をちらほら耳にいたしまして)

cオンリーな素材ではなかったのか?

b細かいことは気にしナッシング!

……それで、<オンリーハルコン>はとこにあるの?

事情はよくわかんないけど、場所のメモを書いてあげる。

(ただ、あの遺跡に立ち入るのは……)

cずいぶんと含みのある物言いよのう。

(遺跡にいってみれば真意がわかると思います)

説明が難しいのよ。意味不明すぎて。

bなんか面白そう。早くいこう!

sその前に、折れた剣をどげんかせんと。

k修理しようにも、まともな素材がないとな……

cならぼ薄くしたり細くしたりして、長さを整えればよかろう。

rそんなパンでも作るみたいに。

sでも、物は試しっす。意外と軽くなって、使いやすくなるやも。

b飛行島に寄って、バロンに鍛えてもらうネ!

kそうと決まれば、みんな俺に掴まれ。チカヨレール!

と、飛んだ……!?

アイツらも意味不明ね……





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story2 時のナス



b<オンリーハルコン>がある遺跡に看いたヨ。

cさて、何をもって意味不明なのか、確かめさせてもらおうぞ。

s遺跡の中に、ゴーっす!


…………

……


sまたもや発見!メッチャ斬りじゃー!

<メタルアクーアをやっつけた>


cおみごと。命中率も上がってきたようで。

s剣を軽くしたことで、ー度に2回攻撃できるようになったおかげっす。

cそれにしたって、この短時間でたくましくなりすぎのような。

kメタルアクーアは倒しづらいぶん、実戦経験が多く積めるんだろう。こ

sこはレベル上げスポットかもしれませんな。

kレベル?

c今のところ、ソアラ氏の発言以外は意味不明な点はないが……

sどんなとんでも遺跡かとわくついていましたか、なんだか拍子抜けっすー。

cそういえばさっきから、ビスケの姿か見えぬのだが?

rアクーア苦手やから、宝のありそうな部屋をあさりにいく言うとったけど……

bヘイみんな、力モ力モーン!こっちに立派な宝箱かあるヨ!……


sおお、これは!この中にきっと<オンリーハルコン>があるに違いないっす!

c宝箱の姿をした魔物という場合もある。

bそんときはそんときだヨ!オープン!

<宝箱の中から、おじさんがあらわれた>

rいや、魔物以上の恐怖ッ!

w_H私は台無しおじさん。なぜ台無しかって?この<時のナス>をかじると、ちょっとだけ時間が戻るからだ。

bナス?なんたこいつ?箱を閉じちまえー!

w_Hダーメ。カリッ……

bえ?

c台無しおじさんがナスをかじった瞬間、遺跡の入りロに……?

k空間が歪んだ気がしたが、入りロに戻すスキルとかじゃないのか?

sいえ、レベルが元に戻ってるっす!メタルアクーアで稼いだ経験値かパーっす!

bそれって本当に時が戻ったってこと……?

cまさに意味不明だ。

rあんなん無視して、<オンリーハルコン>を探そうや。

kそう上手くいけばいいがな……


c見つけたぞ。例の宝箱だ。

b無視したいけど……開けたくなっちゃうヨ!

kやはりそうなるか……ここは我慢してくれ。

s宝箱は無視、無視っと……あっ、足をぶつけて――


s…………

k衝撃を与えても衝撃を与えてもダメらしいな。

cおそらく、ナスをくわえて宝箱の中で待機しているのだろう。

rなんて絵面や。

b今度こそ無視を決め込もう!


k宝箱だ!みんな、遠回りを――

w_Hダーメ。

b自分から出てきたヨ!?

w_H私だってね、何度もナスをかじりたくないさ。でも、そこの宝箱を守らなきゃね。

cなぬ?その宝箱はもしや……

s間違いないっす!あの中に<オンリーハルコン>が!

k焦るな、奴の思うツボだ。ここはいったん、体勢を整えるぞ。チカヨレール!

bたんま!まだ入り口に戻って――

<ソアラたちは飛び上がり、天井に頭をぶつけた>

sゴーン……

kす、すまん。

cコブができたが、時を戻せばいい。さあ、ナスをかじるのだ。

w_Hむ、無理だ、ひっくりひて、舌噛んで……

cなぬ~。

bともあれこれで、邪魔されずにすむネ。<オンリーハルコン>ゲットだヨ!

kみんな、俺に回復呪文をかけさせてくれ……




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story3 武道大会



kキャトラたちの情報によれば、この闘技場に<オンリーハルコン>があるらしい。

sあるとはおかしな表現ですな。地べたに落ちてるとでも?

 いいえ、武闘大会の優勝商品です。

bOH~、カクリア。土偶だネ。

 それをゆーなら奇遇っしょ。アタシもいるよ~。

 コルネちゃーん!

cおお、リリア。抱きつくと苦しい……

kん?ブライがいないぞ?

 それが……ブライさんは、この闘技場の地下牢に閉じ込められてまして……

kいったい、何があったんだ?

 突然、馬車か暴走し、乗客だった大会の優勝候補者たちを振り落としたとか……

その近くをプライさんが、たまたま通りかかってしまい……

 連れのアタシらは元罪人だし、襲撃犯って疑われちゃって~。

 それでブライさんを人質に、代わりに武闘大会で優勝してトロフィーを持ってこいと……

rなんやその流れ……

sまさかバロンさんの角笛を吹いたときに……

 はい?

b……ねえ、ボクたちが代わりに大会に参加しちゃダメなの?

cちと、優勝商品に用があってな。

sおねげーしやす!罪滅ぼしをさせておま!トロフィーは必ずやお届け致すゆえ!

 は、はあ……よくわかりませんか、そこまで言うのなら……



…………

……

さあ、今年も血湧さ肉躍る闘いの祭典が始まりました!

歓声の渦のその中心!命知らずの参加者たちが今か今かと奮い立っ!

生き残りをかけたサバイバル、ここに開幕!準備はいいか!

うぉぉぉぉ!!!


k個人戦じゃなくて、助かったな。

c最後に残った者が優勝というわけか。

bてことは、ボクたちのうち一人でも残っていれば……

s始まるみたいっす!

 レディ~~~……ゴォ――――ーッッ!!!!

うぉぉぉぉ!!!


b逃げるのは性に合わないネ!ー気に蹴散らしてやらー!

マギアス・エンゲェ――ージ!!!

切り捨てメーンゴ!真空飛び膝斬り――ー!!!

「「「ぐあああああ!!!!」」」

c膝蹴りをしながら斬るとは、なんと器用な。

k武闘家と剣士のスキルの合わせ技か。

sあたしも負けてられませんな!勇者と戦士のスキルを合わせた――

ガガガガスラッ――――シッ!!!

r剣こすりすぎやろ!

「「「ぐあああああ!!!!」」」

rなのに威力すごっ!

cだが。今のであらかた片付いた。ピーヒャラ踊るまでもなかったな。

 残るは拙者とお主らだけのようだな。

cして、お主は?

 拙者はナメゾウ!前大会のチャンピオンにして最強なり!

我が分身の術で、主らの命脈を絶たせてもらう!

c4人に増えおった。

 こうなっては、拙者を捉えることは不可能!幻影の檻の中で苦しみもだえよ!

kそれは、ー対ーなら効果的だが……

bボクは手前のヤツ。

c私は右にしよう。

s4対4では、意味ないですな。

 あ……

sみんなで、同時攻撃っす!

<<>

b助かったよ、クライヴ!ボクのために尽力してくれて……あれ?クライヴは?

bうるさくなりそうだからって、どっかいった。

bクラアアアイヴ!!!!




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story4 ダブルアップ



ここは……アミューズメント施設というやつらしい。

sゲームの景品の中に<オンリーハルコン>があるそうですが……

これはこれは、いらっしゃいませ。

bなんか店員っぽいのがきた。

私はダブルアッパー。ここのディーラーの一人です。

これからやるゲームに勝利すれげ、景品をプレゼントいたしましょう。

ただし、<オンリーハルコン>が欲しければ同じものを賭けていただきます。

負ければもちろん、没収ですが。

kそれくらいのリスクはつきものか……

よし。やろう。で、どんなゲームだ?

私の出すお題に対して、上か下かを当てるだけ。試しにやってみましょう。

私の身長は150センチより、上か下か?

rそんなもん上に決まっとるやろ。ちっこいコルネと比べたらー目瞭然や。

c身長曖昧太郎のあんたと比べてもね。

もちろん上が正解。これはサービス問題です。では、次が本番。

私の年齢は100歳より、上か下か?

rどう見ても下やろ。

sそうとは限りませんぞ。長寿の種族もいますし。

bと見せかけて、ひっかけかも……

(ふふ、悩め悩め。この問題はそもそも――)

cたわけめ!年齢の証明ができない以上、ゲームにならんだろう。

sハッ!?たしかに答えなんて、とうにでもでっちあげられるネ!

sこいつはインチキつす!

クソ……<オンリーハルコン>を手に入れるはずが……

cさてはこやつ、ディーラーですらないな!

そうだよ!そいつをよこせ!

kしまった!?<オンリーハルコン>を盗られたぞ!

b逃がすかー!足払い!

bおっと、避けられた!ソアラ、お願い!

sギリギリ斬り~~~……

kおい、どうした!?

sなんだかこのスキル、出し惜しみをしてしまうっす~。

rなにそのスキル!?

びびらせやがって!あーばよ!

cさせぬ!ピーヒャラヒャラヒャラ~。

なんだあの間抜けな踊りは……なぜだか見入ってしまう……!

cうっ、恥ずかしくなってきた……もう踊りたくない……

r我慢せい!

今のうちだ!入りロはもうすぐ、このまま逃げ切って――

kメダルトラブル!

な、なんだ!?

<スロットが壊れたように大量のメダルを吐き出し、激流のごとく押し寄せる!>

ぐああっ!メダルに飲まれるー!

b動きが止まったネ!成・敗ッ!!

グハッ……!

c<オンリーハルコン>は返してもらうぞ。

kフゥ……なんとかなったな。

sところで、メダルトラブルとは?

k見ての通り、こういう場所を混乱させるスキルだ。

店に迷感がかかるから使いたくはなかったか、緊急事態だったしな。

cこの大量のメダルはどうするのだ?

w_k3そちらは、景品と交換させていただきます。

c誰だ?

w_k3私はここのオーナーです。

cというか、よいのか?イカサマまがいで手にしたメダルだが……

w_k3さっきのお客様には迷惑していたんです。そのお礼も兼ねて特別に……

<オンリーハルコン>を、どうぞ。

k……ま、結果はどうあれ、これで武器を……

b最終進化させられるヨ!



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story




cついに伝説の武器が我が手に。

k杖の先から、光かほとばしっている……!

bこれでどんな魔物も、ブッコロリーだヨ!

sあたしにとっては、過ぎし日の栄光ですか……

この薄い伝説の剣でも、十分に戦えるっす!

r準備はええか?おそらく、例の魔物はすぐ目の前やで!

 だれか~!たすけて~!

k姫の声だ!

bでたな、魔物!

 グガ――ーッ!!!!

<<>

rさっそく、やばいのきたで!

cなんの!くるりんぱ。

k舞だけで炎をかき消したのか……さすがは伝説の武器だ!

bこれならイケる!ー気に攻めよう!

kいくぞ!聖なる裁きを!グランドクローズ!

cセクシーレーザー!

b岩石投げー!

sゴイコイスパ――ーク!!!

 グオオオッ!?!?

rナイスー斉攻撃や!あれをくらったら、ひとたまりも……

 ガアアアアッ!!!!

kバカな!?効いていない?

bそれどころか、怒らせちゃったヨ。

 ゴオオ――ッ!!!!

s炎がきます!

cくっ……今度のは舞では防ぎきれぬ。

kみんな!散れ!

cあぶねー……間ー髪!

rけど、このままじゃジリ貧やで。どないする?

sー発でダメなら、手数で勝負っす。

kそれなら、速さを上昇させるこの呪文で――

セカス!

 モタモ夕しおって!さっさとケリつけんかい!

s急に誰かきたっす!?いつぞやのピザ屋みたいに!

 せかせかじいさんじゃよ!話してるヒマがあったら終止符をうてー!

bそうせかすなヨ。

cだが、自然と手数は増えそうではある。

 早く魔物に突っ込まんかー!

sこうなれば勢いです!とわりゃ――ー!!!

 !?

b殴る殴る蹴る蹴る蹴ーるッ!!!

c回る回る目か回る~!

s斬る斬る斬る少し休んでまた斬るー!

rなんやこの攻撃!

 グオオッッ!?

kだが効いてるぞ!

 まだまだ遅いわー!努力・パワー・スピード!略してDPSをもっと上げろー!

sその略し方、合ってます?

 知るかー!パワーが足りないんじゃー!もっとだせー!

kなら、すべてのソウルを解き放つ大呪文を使ってみるか……

 そいつは、まだだって!最終手段だって!

kそ、そうか……

 グルルゥ……

モタモ夕すんな!魔物を休ませるな!たたみかけろ!

ゆけ――ー!!全てを過去にするんじゃー!

s突撃――ーッ!!!!

r俺ッチもダンスで援護するで!

k巻き込み型自己責任呪文!

bドラゴン蹴りー!

cグググーンサルト!

sギギガガでぃや――――ー!!!

<そのとき、ソアラたちのDPSは限界を突破した――>


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最終話 冒険は終わらない



<魔物をやっつけた>


sブブイブイブイ、勝利っすー!

 よくやった!拍手は省略じゃ!わしは急いで帰る!

kありがとう、じいさん。あなたのおかげで、信じられない力が出せた。

rほんまやで。ちゅうか……

bやりすきじゃネ?武器もボロボロだし。

c洞窟どころか、周辺が更地になってしまった。

s近くに村がなかったのが、せめてもの救いですな……

k待て!姫は……?

 コホッ!コホッ!これはどういうことでしょう?

父上から護身用に持たされていた、<復活の卵>が輝いて私は……

kとにかく、ご無事でなによりです。

bこれにて、ー件コンプリート!

c報酬をもらいにギルドヘ向かおう。


…………

……



w――ー周辺の建物、土地の損害。近くで待機していた職員のケガの治療費などを差っ引くと……

報酬はこれだけになります。

sへ?これでは、ガムも買えませんぞ。

c保険とかないの?

wすいません。今回の損害は、とてもギルドではまかなえなく……

bハア……ここまでやって文無しかヨ……

cこれでは旅がでさぬ……

rまだそういうこというー。

k金に困っているなら、装備を売るというのも手ではあるが……

sしかし、伝説の武器はボロボロに……

なんだかあの子ら、依頼は成功したのに、失敗した空気になってるわね……

(ソアラよ、私への借金はまだ返せないのですか?)

mビスケッタ、びえんっぽい?

k仕方ありませんね。私たちの報酬を分けてあげましょう。

lあたしのお金は、コルネちゃんのお金だよ!

クライヴがとうしてもというなら。恵んであげてもいいけどね。

まあ待ちなさい。そこまで落ち込んでるわけじゃないみたいよ。

bゼニは手に入らなくて残念だっだけど……

kそれ以上に、かけがえのないものを手に入れた……

cパーティはこれで解散ではあるか……

sみんなとの冒険は楽しかったっす!

kまた機会があったら、一緒に冒険しよう!

bボクたちの世直しを手伝ってヨ!

c<嘆きのダンジョン>を共に攻略しよう。

r俺ッチのことも忘れんといてな!

sはいっす!

あたしたちの冒険は――ここからっす!





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