仇珠
画像
ステータス
| MIN | MAX | ||
|---|---|---|---|
| 建造 | 良 | 123 | 450+4*2=458 |
| 農牧 | 良 | 88 | 424+5*2=434 |
| 制作 | 優 | 323 | 595+4*2=603 |
| 財務 | 良 | 88 | 424+5*2=434 |
| 探検 | 特 | 178 | 793+6*2=805 |
| 専属御宝 | 螺鈿の箱 | ||
天賦：行楽
| ★２ | 新しい区域を探索する時、作業時間を25%短縮する。かつ、必要な働き手の数-3。 |
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| ★３ | 新しい区域を探索する時、作業時間を25%短縮する。かつ、必要な働き手の数-3。 |
| ★４ | 新しい区域を探索する時、作業時間を25%短縮する。かつ、必要な働き手の数-3。 |
物語
仇珠は、文俶へと、扉の隙間に毎日小さな紙切れを差し入れ、文俶もまた、毎日絵を描いて仇珠に返事をしていた。二人の娘は次第に親しくなり、顔を合わせることはなくとも、紙と筆を通じて不思議な絆が生まれていた。「親友の文俶と市場に行きたい。」そう書かれた紙切れを見た文俶は、ついに扉を開けた。少女たちは、最初こそ少し気恥ずかしそうであったが、共感を得るとすぐにその気恥ずかしさも消え、親密になっていった。仇珠も絵を描くのが好きだと知った文俶は、抑えきれないほどの喜びを感じた。二人はなんでも話せる友人となり、一日中寄り添っていた。ある日、市場を見に行こうと二人で約束し、談笑していると、文俶の山の話に夢中になるあまり、仇珠は足元の注意が疎かになっていた。そして曲がり角で薛素素とぶつかってしまい、薛素素の袖から頬紅の箱が落ち、地面にぶつかって壊れてしまった。薛素素は壊れた箱を一瞥だけして、すぐに立ち去ってしまった。頬紅よりも、馮夢龍のほうが気になっていたのだ。仇珠はその場に呆然と佇んだまま、途方に暮れていた。文俶は箱を拾い、勇気を振り絞って漆器屋に入ると、しばらくしてしょんぼりと出てきた。箱を直すには銀十両も必要だったのだ。文俶は呟いた。「あたしたちで直せればいいのだけど。」すると、仇珠の瞳が輝いた。「できるよ！ボクんち昔、漆器工房だったんだ！」仇珠は文俶を自宅まで案内した。小さな書斎は、漆塗りの箱や絵の道具でいっぱいだった。仇珠は慣れた手つきで道具を取り出すと、すぐに箱を直してみせた。しかし、蓋の裏側にある一箇所の疵だけは、どうしても直せなかった。困った仇珠はいつもの癖で椅子の上にあぐらをかいた。「薛姉ちゃんの顔でも彫れれば良いんだけどな。でもよく覚えてないや。」小さな紙がふと目の前に差し出された。文俶がいつの間にか描いた肖像画だった。仇珠の表情がぱっと明るくなり、文俶を見つめた。文俶は少し恥ずかしそうに答えた。「彼女の顔なら覚えているから、参考になれば良いなって。」仇珠は頷くと、文俶の絵を見ながら、白描の技法で薛素素の肖像を描き、蓋の裏に刻んだ。頬紅の箱は直され、疵も綺麗になくなった。文俶と仇珠は寄り添って、書斎の薄暗い蝋燭の光の中で、ぐっすりと眠った。
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