酒呑みの菊園
概要
レア度 | 画像 | マス |
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効果
3510
入手方法
イベント
物語
また重陽の節句がやってきた。菊園の外の木の下には、早くも木の卓と泥製の七輪が並べられていた。七輪の上では菊花酒が温められ、中央には蒸したてのまだ湯気が立つ重陽餅が乗っている。江四懐はうちわを持ち、かまどの火をさらに強くした。「兄ちゃん!ただいま!」聞き慣れた声がして、江四懐がうちわを置いて立ち上がると、弟に抱きつかれた。「馬鹿野郎、二年間も軍に入って、どうしてまだそんなに子供っぽいんだ?」江四懐は叱りながらも、笑顔はどうしても隠しきれず、久しぶりに会う弟の顔をじっくりと見た。「黒くなったし、痩せたな。辺境での生活は大変だろう?」「大したことないよ!それより、勝ったんだ!手柄も取った!」「ああ、すごいな!」弟が勲功を立てたと聞いて、江四懐は心の底から喜んだ。子供の頃から、弟はきっと自分よりできると信じていた。「いい匂いだね。菊花酒?もう飲めるの?せっかく今日帰ってきたんだ、兄ちゃんと一緒に飲みたいな!」「お前の帰りを待っていたからな、とっくに準備はできてるぞ。今出すよ!」江四懐は酒を茶碗に入れ、兄弟達は重陽餅を食べながら、二年間の見聞を語り合った。そして月が夜空にのぼり、菊花酒が尽きる頃、二人はようやく満足して家に帰ったのだった。