湯屋
画像
ステータス
材料 | 3500 300 20 |
繁栄度・環境 | 30 |
紹介
周阿宝の家の向かいにあった空き家は、 買い取られた日から、毎日のように働き手が色々な物を持って出入りしていた。
ほどなくして、門の外に掲げられた「湯屋」という旗を見て、ようやくそこに新しく銭湯ができることを知った。
家の前に湯屋ができると聞き、これからは風呂に入りたい時にわざわざ遠出しなくて済むと、近所のみんなが喜んだ。しかも一人一文という破格の値だ。
喜びの声があがる中で、周阿宝の弟の周阿貝だけは、しかめっ面をしていた。
今年五歳になったばかりの周阿貝にとって、人生で一番嫌いなことは、お風呂に入ることだ。
家族は、どうすれば彼を風呂に入れられるのか、ずっと悩んでいた。
周阿宝ははためく旗を指さしながら、周阿貝に言った。
「ほらほら見たか、あそこが銭湯だぞ、 これから二日に一度入ってこい、じゃなきゃ寝かせてやんないかんな。」
「えーん、かあちゃん、お兄ちゃんがいじわる・・・・・・」
周阿貝は言われた途端、母を探しに走った。周阿宝は腕を組み、しばらく待った。すると案の定、弟は母親に耳を引っ張られながら追い返されてきた。
「今日は店の開業日だから、一番風呂に入らないと!阿宝も手伝って。」
「任せて!」
周阿貝の泣き声はさらに大きくなり、銭湯に入っても、近所中に響いていたという。