雪積もる蠟梅
概要
レア度 | 画像 | マス |
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効果
75 10
入手方法
イベント
物語
雪が止み、書生の張吉が湖畔を歩きながら勉強をしていると、少し離れた蝋梅の木の下で、黄色い上着の女性が足元に石を敷き、枝に手を伸ばそうとしていた。張吉は近づいて話しかけた。
「どうしました?お手伝いします。」
女性は枝の間で動けなくなっている一羽の鳥を指さした。
「あの鳥、羽が折れているようです。どこかのいたずらっ子がパチンコで怪我をさせたんでしょう。」
張吉は手を伸ばして鳥を助け、慎重に彼女に渡した。女性は手巾で鳥を包んだ。
「ありがとうございます! こんな真冬だもの、手当てをしないと生き延びれないでしょうから。」
張吉が名前を尋ねると、女性は答えた。
「臘月、つまり十二月の生まれなので・・・・・・蝋梅です!」
蝋梅?そんな偶然があるのだろうか。張吉は、女性がその場で適当に名乗っただけだと察し、それ以上は追及せず、微笑みながら彼女が立ち去るのを見送った。白雪が彼女の髪や肩に舞い降りた。まるで、黄色の蠟梅の枝に降り積もるようだった。