鳳台
概要
レア度 | 画像 | マス |
---|---|---|
効果
5510
入手方法
還元の宴(領収書:12000)
物語
町の鳳台はいつ建てられたのか誰も覚えていなかった。
ボロボロだった建築を、知府さまが職人を呼んで修繕し、祈りの場所として建て直しそうとした。
キタは最後の瓦を葺き、地上に戻り、この壮観な建物を見上げながら呟いた。
「やっぱり・・・・・・似てるかも。」
言葉を聞きそびれた奇人は「何に似てるのだ?」と問いかけた。
「故郷の建築に似ています。子供の頃に見たのとそっくりです。」
奇人は疑いの目で鳳台をじっと見つめた。
「よくある建築様式だと思うがね・・・・・・・もしかして、家が懐しいのかい?」
心を言い当てられたからか、キタは奇人の言葉を否定した。
「そんなことありません・・・・・・江南が俺の家ですよ。」
そう言ってキタは振り向いて歩き出した。
キタのそんな素振りを見て確信した奇人は、キタの背中に向かって言った。
「誰だって郷愁はあるからね。しばらく休みをとって、家に帰ったらどうだ?」
それが聞こえたのかもわからないが、キタの背中は一瞬こわばった。