【ストーリー】EPISODE 6-16 運搬スチューデンツ!

| EPISODE ◆ 6-16 運搬スチューデンツ! 冥府の番人 |
登場人物
レオナ、リドル、ジャミル、ヴィル、アズール、イデア
テキスト全文
レオナ:「彷徨える魂を、嘆きの島に運ぶ……その役目から、”渡し守”とも呼ばれている。」
レオナ:「通常オーバーブロットを起こした魔法士には、魔法執行官や魔法機動隊(マジカルフォース)が対応することが多いが……」
レオナ:「場合によっちゃあ、それでも手に負えなくなるときがある。」
レオナ:「そのときは、『S.T.Y.X.』の出番ってワケだ。」
レオナ:「ブロット研究のスペシャリストとして、ヤツらが介入してくる。」
レオナ:「……当事国からの要請があろうとなかろうと、な。」
レオナ:「俺があの連中を見かけたのも、おそらくはその緊急事態が起きたからだったんだろう。」
リドル:「『S.T.Y.X.』……とは?」
レオナ:「どの国にも属さない、非政府組織だ。」
レオナ:「魔法技術やブロットの研究をしているらしいが、組織の規模、研究内容、構成員……全てが非公開。」
レオナ:「『S.T.Y.X.』本部があるとされてる『嘆きの島』は、」
レオナ:「世界地図のどこにも載ってねぇ徹底ぶりだ。」
ジャミル:「……まるで禁域ですね。」
レオナ:「……しかし、“渡し守”がとっ捕まえにくるのは、オーバーブロットし、」
レオナ:「もう“引き返せなくなった”状態の奴らだと思っていたんだが……。」
ヴィル:「ちょっと待って。アタシたちはもう、あの忌まわしい状態から開放されているわ。」
ヴィル:「その後も魔法医術士に適切なカウンセリングとケアを受け、経過観察も異常なしよ。」
ヴィル:「それなのに、何故突然こんな乱暴な方法で捕らえられなければならないの?」
レオナ:「そんなこと俺が知るかよ。」
アズール:「……うぅん。考えれば考えるほど謎です。こうして僕らが捕らえられたこともですが……」
アズール:「世界から秘匿された組織とイデアさんに、一体どんな関わりが?」
ヴィル:「レオナの話から推測するに、特別な権限をもつ立場の人間であれば……」
ヴィル:「『S.T.Y.X.』と接触する機会もゼロじゃないのかもしれないわね。」
ヴィル:「たしかイデアの実家って、カリムの実家に引けを取らないほどの大富豪だったでしょう。」
えっ!?
ヴィル:「本人があんなだから、あまり実感が沸かないけど……」
ヴィル:「シュラウド家って、海底油田やレアメタルで財を成したジュピター財閥の分家のひとつだったはずよ。」
はあああああああああああ!!!???
アズール:「ジュ、ジュピター財閥って……」
アズール:「世界最大のシェアをもつOSや、検索エンジンを開発した『オリンポス社』を傘下にもつ、あの!?」
リドル:「ジュピター財閥の分家のひとつに『シュラウド』という名前の家があることは当然知っていましたが……」
リドル:「イデア先輩は、偶然同じファミリーネームなのだとばかり……!」
ジャミル:「一切メディアなど表舞台に顔を出さず『影の統率者』として名を馳せているシュラウド一族……」
ジャミル:「イデア先輩が、まさかその一員だったとは。」
リドル:「財閥に名を連ねる名家出身だというのに、何故いつもあんな調子なんだい、あの人は!?」
アズール:「………目眩がしてきました。」
アズール:「ああ、こんなことならもっと恩を売っておくべきだった……!」
リドル:「……はあ、キミはこんなときでも変わらないな。」
ジャミル:「しかし、そんなお方が従者も連れずに1人で学園に入学してくるなんて………」
ジャミル:「あっ!」
ジャミル:「そうか、学園に特別に許可された”弟”(オルト)の存在は、そういうことだったのか。」
ヴィル:「『影の統率者』と『秘匿された組織』…………なにか繋がりがあってもおかしくはないわよね。」
アズール:「でも、これで少し安心できましたね。」
アズール:「イデアさんが口添えしてくだされば、案外すぐに解放されるかもしれません。」
レオナ:「…………どうだかな。」
レオナ:「俺たちは“被検体”として捕らえられたんだ。どんな目に合わされるかわかったもんじゃねぇ。」
レオナ:「俺が昔王宮で読んだ歴史書じゃぁ……」
レオナ:「“渡し守”に嘆きの島へ連行されて、戻ってきた魔法士はいないとか。」
……………………。
ヴィル:「……この揺れ。どこかに到着したみたいね。」
輸送機内の気圧を調整完了。エアロック、解除します。
ヴィル:「う……まぶしい。ここは……。」
???:「あー、皆さん。暗くて陰気臭い、嘆きの島……『S.T.Y.X.』本部へようこそ。」
…………!!
ヴィル:「アンタは……!」
イデア:「ど、ども……『S.T.Y.X.』所長代理、イデア・シュラウドです。」
イデア:「フヒッ……。」
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