【ストーリー】EPISODE 6-27 陰鬱ラボラトリー!

| EPISODE ◆ 6-27 陰鬱ラボラトリー! 冥府の番人 |
登場人物
イデア、リドル、アズール、ヴィル、オルト、ジャミル、レオナ
テキスト全文
── S.T.Y.X.研究所‐会議室 ──
イデア:「ヒヒッ、よくぞ聞いてくれました。まずは……」
イデア:「君らを椅子にくくりつけて動けなくして、ありとあらゆる方法で体のすみずみまで検査して…」
イデア:「ストレスとブロット蓄積量に関するデータを取らせてもらおうかなぁ!」
リドル:「なっ……!」
リドル:「そんな理不尽な行いが許されると思っているのかい!?」
イデア:「いや、ネタに決まってるじゃん。冗談通じない人こわ……。」
リドル:「ぐ……ぐぎぎ……!!!!」
アズール:「冗談だとしても、ちっとも面白くありませんよ。」
ヴィル:「同意ね。こっちは服も魔法も全部取り上げられて丸腰状態なんだから。」
オルト:「もう、兄さん! みんな突然ここに連れてこられて不安なんだよ。怖がらせたらかわいそうでしょ。」
ヴィル:「あら……弟のほうがよっぽど人の心を持っているようね。」
オルト:「それに、被検体に過度なストレスを与えると正確なデータがとれなくなっちゃう。」
ヴィル:「…………前言撤回。完全に兄と同類だわ。」
オルト:「あのね、ナイトレイブンカレッジのみんなに来てもらったのは、データ収集に協力してほしいからなんだ。」
オルト:「君たちはオーバーブロットした。でもファントムに取り込まれず“戻れた”貴重な存在(サンプル)だから。」
ヴィル:「ファントム?」
イデア:「……オーバーブロットすると、体内に蓄積しきれず溢れ出したブロットが巨大な化身を形作る。」
イデア:「君らも見ただろ?自分の背後に現れた“顔のない怪物”の姿を。」
…………。
イデア:「僕らはあれを『ファントム』と呼んでる。」
イデア:「まー、我を忘れてただろうから、君らがしっかり自覚してたかどうかわかんないけど……」
イデア:「オーバーブロットした時、自分の限界魔力量以上の魔法を使えたでしょ。なんでだかわかる?」
イデア:「あの化身……ファントムは、術者の負の感情がたっぷり詰まったブロットをエネルギー源としてるからだ。」
!!!
イデア:「ブロットは魔法を使うと発生する有害物質。通常、魔法士にデバフ効果しか与えない。」
イデア:「でもオーバーブロット状態の時は、ブロットのデバフ効果がバフ効果に反転するんだ!」
イデア:「だからオーバーブロットした魔法士は本能的に魔力をガンガン消費して、ブロットを精製し続ける。」
イデア:「それを吸い上げて、ファントムもどんどんATK(アタック)アップする。」
イデア:「……で、最終的に魔法士の魔力が底をついたら……苗床としての役目はおしまい。」
リドル:「な、苗床って……?」
イデア:「言葉のまんまだよ。」
イデア:「ジュースがカラになった瓶は、ゴミ箱へ。」
イデア:「術者本体は消滅し、欲望と負の感情にとらわれた怪物だけが残る。」
イデア:「未練がましく呪詛を吐きながら、この世を彷徨う怪物」
イデア:「……だから亡霊(ファントム)。」
イデア:「そうなったらマジカルフォースに討伐されるか、あるいは……」
イデア:「捕縛され、検体として『S.T.Y.X.』に収容されるか。」
イデア:「ごく稀に、魔獣や野生動物なんかに紛れて山奥に隠れ住んだりもしてるらしいけどね。」
ジャミル:「オーバーブロットし、魔力を放出しきれば命を失うと聞いていたが……」
アズール:「あの怪物だけがこの世に残るだなんて。……にわかには信じたくない話ですね……。」
イデア:「ま……『ファントム』にまでなっちゃうケースはそこまで多くない。」
イデア:「そもそも、本来オーバーブロット自体、」
イデア:「魔力の保有量が多くて実力ある魔法士じゃないと陥らない現象だからね。」
イデア:「排出率渋めなソシャゲの10連ガチャでSSR4枚同時抜きするくらいのレアケースですし。」
イデア:「というか実力ある魔法士って、思慮深くて自分を律せるタイプがほとんどなわけじゃないですか?」
イデア:「なのに、この短期間にこれだけの人数が同じ学園内でオーバーブロットって……」
イデア:「うちの学園、SSR[前代未聞の問題児]のカードが連続で実装されすぎ草って感じですわ。フヒヒッ。」
レオナ:「…………お前は本当に、人の神経を逆撫でする喋りの天才だな。」
アズール:「では僕たちを被検体として連行するよう」
アズール:「『S.T.Y.X.』に命じたのはイデアさんなんですか?」
イデア:「それは……」
オルト:「──『S.T.Y.X.』所員がその情報を部外者に開示することは禁じられているよ。」
オルト:「ただ、各国に派遣されている『S.T.Y.X.』のエージェント以外にも、」
オルト:「情報提供者は世界中にいる……とだけ。」
レオナ:「……………………。」
オルト:「魔法技術研究所『S.T.Y.X.』は、」
オルト:「昔からブロットについて様々な研究をしていることは話したよね。」
オルト:「その中でも特に、ブロットを安全に有効活用するための研究に力を入れているんだ。」
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